癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

奧三界岳(おくさんがいだけ)(1810m)<三>

2010年07月31日 | 登山・旅行
〈展望台のある頂上~御嶽山は今日もガスで見えなかったが、昨日の小秀山が見えた〉

今日の奥三界岳は、昨日の小秀山と同じく、長野県と岐阜県の県境を成す阿寺山地に位置する、地元で「奧三界」と呼ばれるこの山は、三界岳の奧にあることが由来らしい。麓のどこからも頂上を見ることができないほど奥深い山とのこと。。

バンガロー等の施設の整った夕森公園のすぐ奥の林道ゲート前で夜を明かし、そこからピストンした。「八丁くらがり渓谷」と呼ばれる檜の森に覆われた川上川の渓谷に沿って登山道は続く。準備をしていたら岡崎ナンバーの車がやって来て、単独の男性が5分ほど先に先行して行った。

まずは林道を進む。「銅穴の滝」を左手に見て登山道へ。貧相な吊り橋を渡ると直ぐにジグを切りながらの急登となり、登り切ったら再び林道歩きとなる。そこで、先行の男性に追い付いた。ペースがほぼ同じなので、下山までずっとご一緒させていただいた。豊田市の方だった。

渓谷美を楽しみながら進むとやがて豪快な「昇竜の滝」。そこから先の林道は荒れ放題で崖崩れの岩の上を歩くことが多かった。林道終点から再び登山道へ。沢の中を源頭まで詰めてヒノキの自然林に覆われた県境稜線に乗る。ぬかるみが続き、スパ長の自分はいいが、台下ろしの靴だという相方は大変だった。

ヒノキ林に囲まれた登頂感に乏しい頂上に到着したら、展望台が設置されていた。しかし、御嶽山は今日もガスの中。昨日登った小秀山が見えたのがせめてもの救い。晴れていると南アルプスと北アルプスも見えるらしい・・・残念。

下山途中に標識に導かれて「一ッ滝・アゼ滝」へ寄り道。アゼ滝は深くて大きな滝壺を持った2段の滝だったが、一ッ滝はあまりにも遠そうだったので途中で戻ってしまった。

6:00スタート、登り3時間30分、下り2時間50分、13:15ゴール。

来週、仲間と北穂高の大キレットにトライすると言う男性と別れて、南木曽温泉へ。

明日は、東京の牧さんと安平路山の予定だった。待ち合わせ場所へ行く途中に登山口までの東沢林道へ入ってみた。ところが通行止めの看板が・・・そこへ工事関係者の車が下りて来て、「登山口まで車が入れるようになるにはまだ1週間は掛かる」とのこと・・・ガ~ン!

携帯の通じるところまで走って牧さんに電話。来週末に林道が通じていて天候が良かったら再トライすることにした。それにしても前もって偵察して良かった。

ということで、こちらの明日は南木曽山と恵那山の一日2山の予定。スーパーで買い物をして、これから南木曽山の登山口へ。

〈追加画像〉
1、赤い岩の間から落ちる「銅穴の滝」
2、「昇竜の滝」
3、頂上付近を覆う天然のヒノキ林
4、昨日の小秀山でも目にしたシオガマギクの仲間?花だけ見ればエゾシオガマに似ているが、葉や花茎の付き方が全然違う




小秀山(1982m)<二>

2010年07月30日 | 登山・旅行
〈二の谷コースに懸かる夫婦滝(左・落差80mの男滝、右・女滝)~この男滝の左側を高巻いて行くと、さらに子滝の孫滝が・・・〉
一昨夜から今朝方まで一日半降り続いた雨も上がり、青空が広がってきた。天気予報も日中は晴れ・・・迷わず小秀山へ。雨上がりでもあり、青海黒姫山に引き続いて得意のスパイク長靴・・・夏は蒸れるのが難点だが、ゴア効果がなくなって、朝露だけで靴下がグショグショになる登山靴よりずっとマシ。

中央アルプスの最初となった小秀山は、御嶽山の西側は裏木曽と呼ばれるが、長野県と岐阜県の県境を成す阿寺山地の主峰である。

施設の充実した乙女渓谷キャンプ場を起点として、滝が連続する渓谷から「カモシカ渡り」の岩稜へと、変化に富んだ二の谷コースを登り、三の谷コースを下って周回した。

この二の谷コースは、長い間、桟道が崩落して通行止めが続いていたが、2年前に夫婦滝の下まで、立派な桟道や階段や橋などを再整備をして登れるようになったばかりで、最高に楽しいコースだった・・・両岸は垂直に切り立った高い岩壁、その暗く深い谷の中を轟音を轟かせて連続する滝、おまけに今朝方まで降り続いた雨でその迫力がすざましい。飛沫で涼しいがずぶ濡れ状態。乙女渕~ねじれ滝~和合滝~クライマックスの夫婦滝~子滝~孫滝、頭上には天狗岩、烏帽子岩の奇岩・奇峰などなど休まる暇がない。

本格的な登山道となる夫婦滝の左側の高巻きも凄い急登。その上の子滝と孫滝を越えて、ようやく尾根に取り付くが、それも細くて険しい急登が続く。それを越えたと思ったら、カモシカ渡りのロッククライミングもどきの岩稜帯・・・。

三の谷コースと合流しても、その先にビラミッドピークと呼ばれる兜岩への急登が続く。そこを越えたら一転して、のどかな広い稜線となって、小さなポコをいくつか越えて穏やかな頂上へ。頂上にはこの7/3に完成したばかりの避難小屋「秀峰舎」が建っていた。

生憎の周りのガスで展望はなく、すぐ北側に見えるはずの御嶽山もなし。しかし、息つく暇もないほど変化に富んだコースに大満足!面白さでは印象に残る一山になるだろう。

三の谷コースは広く急な尾根に大きく緩やかにジグを切った変哲もない道で、下りには楽な道だった。三の谷登山口から林道を下って二の谷登山口でゴール。

7:00スタート、登り3時間40分、下り2時間30分、13:40ゴール。

下山後、ちょっと北上して日本三名湯の下呂温泉へ。国内唯一の温泉博物館を見て、共同浴場の「白鷺の湯」へ。これで、有馬温泉と草津温泉に引き続いて、日本三名湯制覇。しかし、悲しいかな、すべて共同浴場と日帰り温泉のみ・・・ホテルは眺めただけ。

その後、明日の奥三界岳への登山口に近いスーパーまで走った。近くの道の駅も暑そうなので、これから、夕食の買い物をして登山口へ。
〈追加画像〉
1、和合滝
2、夫婦滝の男滝
3、その上の子滝
4、ビラミッドピークと言われる兜岩への登り~ピークには積み重なった巨岩が・・・
5、下呂温泉の共同浴場に相応しくない洒落た「白鷺の湯」300円也





雨で停滞

2010年07月29日 | 登山・旅行
〈奥美濃及び飛騨地方の郷土料理「けいちゃん」〉

予報通り、夜半から一日中強い雨が降り続いた。夜を明かした中津川市の道の駅「加子母」から動かず、まさに停滞。

日中でも外気温が、22℃と涼しいのが幸い。車中で寝転んで読書とテレビなど・・・。

そばを流れる白川が朝からどんどん増水し、川幅いっぱいの激流と化していくのが不気味だった。

○けいちゃん

雨も強いので、車を動かしたり、外を歩いたりは億劫だった。朝と昼は手持ちのものを適当に食べ、夕食を道の駅のレストランでと思い、17:00に入ったらもう終わっていた・・・ガックリ!

仕方ないので、少し車で走ったら、前回のときから気になっていたこの地方の「けいちゃん」という料理を食べさせてくれる店があったので入ってみた。

奥美濃及び飛騨地方で食べられている鶏肉を使った郷土料理らしい。秘伝のタレで、キャベツや玉ねぎほかの野菜と一緒に鉄板で焼くのが一般的なようだ。鶏肉も柔らかくて、タレもとても美味しかった。

今晩も同じ道の駅で夜明かしするつもりだ。汗を流さなかったのと涼しいこともあり、飲みたいと思わないので、今日は休肝日にしよう。
〈けいちゃん追加情報〉
食べたときにふと思ったので、ちょっと検索で調べてみた・・・なんと、北海道のジンギスカン料理が起源で、名称も北海道のちゃんちゃん焼きに由来するらしい。それにしても、どのような経路をたどって、遠く離れたこの地で、このような料理になったのだろう?

白山(2702m)<百>~別山(2399m)(2日目7/28分)

2010年07月28日 | 登山・旅行
〈油坂の頭から別山を望む~頂上はガスの懸かっている山〉

今日は、南竜ヶ馬場テン場から別山へ登り、チブリ尾根を下って市ノ瀬まで下りた。

別山(べっさん)も白山を構成する山であるが、本峰の御前峰と直線で5.5kmも離れていることが山名の由来らしい。白山は火山だが、この山は水成岩から成る山である。その証拠に頂上近くの登山道に海岸で見られるような丸く研磨された石やそれらを包んだ集塊岩?が見られる。

朝起きたときは、周りが濃いガスですっぽり覆われていた。何も見えない中を歩くのであれば、別山への縦走を諦めることも考えた。しかし、夜が明けて来ると徐々にガスが取れて青空が広がって来たので、予定通り行動することに決定。朝食を摂り、夜露とガスで濡れたテントをビニール袋に入れてパッキング終了。

いつもはあまり眠れないテント泊だが、昨夜は割りと熟睡できたのでからだが軽い。今日のコースで最もきつい油坂の頭までの急登もノンストップで登り切った。目の前に目指す頂上と越えなければならない稜線上のピークが見える。

朝早くの2000mを越える稜線歩きは涼しくて汗も掻かない。昨日目にしなかったハクサンイチゲを初めこの稜線ならではの花を楽しみながら快調に歩く。

別山へ着いた途端、瞬間的に白山頂上に懸かっていたガスが晴れた。しかし、残念ながら昨秋と今春、毎日のように白山と別山を眺めた周りの山々はガスで見えなかった。あとは長いチブリ尾根をひたすら下ってゴール。休養日を取ったお陰で昨日今日と疲れを感じないで歩くことができた。。

スタート5:15、別山まで2時間、市ノ瀬までの下り3時間25分、10:40ゴール。

市ノ瀬ビジターセンター前で11:50の別当出合までのバスを待つ間に濡れたテントを干す。車を回収して、白峰温泉総湯で2日間の汗を流す。

その後、中央アルプスの最初の小秀山に近い岐阜県中津川市の道の駅「加子母」まで走ったが、明日と明後日は雨予報(涙)。
〈追加画像〉
1、南竜ヶ馬場の先の湿原
2、ふくよかな花を付けたウツボグサ
3、別山頂上から白山を望む
4、別山頂上に祀られている別山神社
5、下山後入った立派な白峰温泉・総湯~650円と高めだったが、快適だった。市街地の住宅はみんな似た様式





白山(2702m)<百>~別山(2399m)〈1日目7/27分〉

2010年07月28日 | 登山・旅行
〈室堂ビジターセンターの前から、午後になってようやく姿を現した白山頂上を見上げる〉

この白山は、石川県と岐阜県に跨る2,000m超級の最西端の山で、北陸を代表する名峰。昨秋と今春の山旅でこの周辺の山々から、嫌と言うほどその白く横たわる姿を目にした存在感のある山である。

泰澄上人により717年(養老元年)に開山。古くから霊峰として信仰され(白山信仰)、中世には白山修験の霊山として栄えた。また、この信仰を緒とする「白山神社」は日本各地に3千社あまりもあるとのこと。古来からの信仰の道として、禅定道が越前、美濃、加賀からそれぞれ開かれていた。また、高山植物に「ハクサン」を冠するものが20数種類もあることでも知られる。

今回は、白山だけなら日帰りできるが、せっかく大きな山なので、石川県側の市ノ瀬を起点として、良く目にした別山までの1泊2日のテント泊循環縦走を試みた。

1日目の今日は、別当出合をスタートし、横浜なにわやさんの助言を参考に、縦走装備で歩く距離を最小限に済ませるルートを採った。まず、砂防新道~南竜道と辿り、白山と別山の最低コルにある南龍ヶ馬場テン場までテントを担ぎ上げた。

そこから4本もある室堂までのコースの中からトンビ岩コースを登って、頂上の御前峰へ。御前峰からは、お池巡りコースの途中で大汝峰をピストンして室堂へと回り、さらにエコーラインから南龍ヶ馬場テン場へと戻った。

頂上へ着くまではガスの中で、種類の多い花を楽しむだけ。頂上からお池巡りコースに入った辺りから、ガスが取れ始め、青空の下に複雑な火山地形や火口湖などが見えるようになる。室堂に戻ったら、ようやくスッキリとした頂上が姿を現した。

平日にも関わらず物凄い登山者の数。さすが日本を代表する名山の一つだ。週末だったらどんな具合なのだろう。

5:05スタート、別当出合~南竜ヶ馬場テン場2時間55分、南竜ヶ馬場~室堂~御前峰1時間45分、御前峰~お池巡り~大汝峰~室堂~南竜ヶ馬場3時間45分、14:20ゴール。

今回もビールを350mlだが、2本担ぎ上げ、テン場のすぐ下に雪渓があって喜んだ。しかし、気圧の関係で膨張したのか?リングプルの溝に小さな亀裂が入ったようで、霧のように吹き出して1本はパー・・・こんなことは初めてだ(涙)。

〈追加画像〉
1、頂上から眼下の火口湖を見下ろす
2、池のほとりから頂上稜線を見上げる~頂上は左奥
3、一番大きな翠ヶ池~端の方を切って流し出したくなる衝動に駆られる。
4、ゴージャスなクルマユリの群生
5、非常に多く目に付いたクロユリの群落





休養日

2010年07月26日 | 登山・旅行
〈白山さんろく民俗資料館の古民家群〉

暑い中の連続登山に疲れを覚え、今日は天気は良かったが、休養日にした。

道の駅「しらやまさん」で夜を明かし、朝の内に近くの白山比め神社へ。この神社は全国に3000数社あるという白山神社の総社で、奥宮が白山頂上の御前峰に祀られている。

その後、買い物と時間潰しに金沢市内へ戻った。時間潰しに好都合の図書館はすべて休館日だった。市内の温度計は35℃を越えていて異常に暑く、外は歩きたくない。

午後には、とりあえず明日の登山口となる市ノ瀬まで走ってみる。途中から白くない白山を初めて目にする。考えてみたら、この周辺の山に登ったのは、昨年の11月と今年の4月なので、名前通りの白山であった。

来てみたら、明日は別当出合までのシャトルバスが運行しない日だった。予定では、明朝車を別山からの下山口の市ノ瀬に車を置いて、5時のシャトルバスで別当出合まで入る計画だった。しかし、定期バスの一番は7:15なので、1日目の日程がきつくなる。そこで、明日は別当出合に車を置いてスタートし、翌日の11:50のバスで車を回収する計画に変更。テン場の南竜ヶ馬場から別山経由で下山しても十分間に合う計画だ・・・これでひと安心。

携帯の通じる下の旧白峰村の市街地まで戻り、まず、石川県立白山さんろく民俗資料館を観覧。その後、白峰温泉展望の湯でのんびり・・・・17:00には再び標高800mの市ノ瀬へ移動し、そこで泊まる予定。そこなら涼しく眠れるだろう。それでも暑かったら、1200mの別当出合でも良い。原因不明の肩痛は少し和らいできたので、明日の行動には支障ないだろう。

青海黒姫山(1222m)(三)

2010年07月25日 | 登山・旅行
〈国道8号線上から望む青海黒姫山〉


今日のこの山は、新潟県西端の親不知海岸近くに位置する全山石灰岩に覆われたカルスト地形が特色の山である。同名の山が新潟県と長野県にあるためにそれらと区別するために青海黒姫山と呼ばれている。当然、石灰岩の山特有の採掘場とセメント工場が幅を利かせている。

前夕のうちに、少しでも涼を求め、その広大なセメント工場敷地の横を抜けて、清水倉登山口へ入ったが、標高わずか100m・・・。それでもなんとか眠ることができた。

朝涼しい内のスタートだが、これまでの登山口はこの山の頂上近くの高さだっただけに、標高100mからのスタートは朝から暑い。最初から汗が吹き出る。おまけに低山のくせに標高差1100mもある。さらに、頂上直下の稜線に乗るまで、ずっと暗い林の中のトラバースと沢型の中に続く登山道で、展望も一息つけそうなところも全くない。後半は足場の悪い急登が続く・・・連日の疲れもあり、精神的にも肉体的にも辛かった山としては、ワーストワンかも知れない。

しかし、頂稜に乗ると、白い石灰岩の岩頭や木々で覆われてはいるが、深いカルスト地形の深い窪地が目につく。本来であれば見えるはずの糸魚川市街地や日本海、昨日までの頸城三山や高妻山などは、下から立ち込めるガスに遮られて見えず。唯一北アルプスの雪倉岳~朝日岳~栂池新道の稜線と手前の山のみ。

頂上以外に楽しみのない山に25名ものツアーが入って来たのにはビックリ。その他には、三百名山巡りの単独の二人。

4:45スタート、登り2時間45分、下り1時間50分、10:00ゴール。

下山後、糸魚川市街地へ戻り、フォッサマグナミュージアムへ。内容的にも非常に充実したものだったが、疲れが激しく、じっくりと観覧できなかった。

とりあえず、次の予定の白山へ向かうべく、ETC割引で金沢市まで走った。しかし、連日の暑さもあり、疲れが激しい。おまけに、今朝目覚めたら、右肩が痛くて腕を水平より上に挙げることができない。肩を動かすだけでも痛く、車のウィンカーを上げるのも左手で・・・。今日は右腕をほとんど使わないで登り下りした。疲れのストレスが足でなく肩に・・・? 家の薬箱から持って来た湿布が役立つことになったが・・・。

ということで、明日は、天候の良し悪しに関わらず休養日と決定し、金沢市内の温泉でゆったりする。日が暮れて気温が下がるまでここで過ごし、近くの道の駅へでも・・・。休憩室でゆっくり昼寝をしたいところだが、小さい子供が奇声を発しながら走り回って、それもできないのが残念・・・ああ、珍しく疲れているなぁ~。

〈追加画像〉
1、石灰岩の露岩がつらなる頂稜
2、大きな石造りの神社と一等三角点の設置された頂上
3、微かに見える北アルプスの雪倉岳~朝日岳~栂池新道の稜線
4、岩質の関係か、赤っぽい色が多いヤマアジサイ




高妻山(2353m)<百>

2010年07月24日 | 登山・旅行
〈一不動の先の稜線から見上げる天を突く高妻山〉

これまでで一番の好天に恵まれた今日の高妻山は、長野県と新潟県の県境上に位置し、荒々しい戸隠連峰の中で一際高く優美な姿をしている。きれいな三角錐の姿から「戸隠富士」とも呼ばれている。11世紀頃、修験者に開山されて以来、信仰登山や一般登山者にたくさん登られて来た山である。

戸隠牧場からピストンした。一不動までは、5/31に戸隠山からの周回コースで下った沢沿いの道だ。その先には、戸隠山から続く稜線上に二釈迦~五地蔵山~十阿弥陀と10ヵ所の小さな石祠が設置されているのが信仰の山らしい。暑い中、一不動下の「氷清水」の冷たさがとても美味った。山容からも覚悟はしていたが、最後の詰めの急登が酷しかった。

頂上からは、昨日までの頸城三山、6月に登り歩いた北信の山々、北アルプスなど360度の大展望が素晴らしい。明日の青海黒姫山も雨飾山の西隣に見える。週末でもあり、下りで多くの登山者とすれ違う。

440スタート、登り3時間20分、下り2時間55分、11:35ゴール。

下山後、明日の青海黒姫山近くの糸魚川市街地へ移動し、コインランドリーで洗濯。その間、クーラーの効いているスーパーへ避難してブログを打つ。この後、近くの温泉に入って市街地に見つけたトイレ付き駐車場で寝るつもりだが、暑ければ登山口へ?

〈追加画像〉
1、隣の戸隠連峰
2、昨日までの頸城三山(左が焼山~火打山~右端が妙高山)
3、北アルプスの山並み
4、初めて目にしたウスユキソウの仲間?(誰か名前知りませんか?)




妙高山<百>~火打山<百>~焼山<三>(2日目7/23分)

2010年07月23日 | 登山・旅行
〈天狗の庭の沼にその姿を映す端正な火打山〉

今日は予定通り、高谷池から火打山を越えて焼山までピストンして下山した。

○火打山(2462m)
深田久弥氏は「こんなに一点の黒もなく真っ白になる山は、私の知る限り加賀の白山と火打山以外にない」と書いているが、確かに、6月でも真っ白だった。

○焼山(2400m)
2007年から規制が解除されて再び登れるようになった新潟県唯一の活火山。釣鐘状のトロイデ型火山。北アルプスの焼岳と名前だけでなく、山容もそっくり。

4:30に、テントをそのままにして、サブザックで火打山経由で焼山を目指す。2200m以上はガスに覆われていて、山頂もそこからの展望なし。しかし、焼山を下山し始めて15分ほどで、今回の3山も北信の山もくっきりで大満足。火打山から先の登山道は夏草に覆われて、踏み跡ははっきりしているが、ほぼ薮漕状態。

最低コルの胴抜切戸は標高2000mで往路も復路も400mの急な登り返しがきつかった。

ヒュッテの管理人に、「速いですね。午前中に戻ってくるひとはほとんどいないですよ」と言われた。

往路3時間ちょうど、復路3時間15分、高谷池~笹ヶ峰キャンプ場2時間10分、14:10ゴール。

笹ヶ峰から降りて行く道路沿いにある杉野沢温泉「苗名の湯」に入る。前回の黒姫山の前日にも入ったが、山帰りの人で賑わっていた。明日は高妻山の予定なので、これから戸隠キャンプ場駐車場へ移動。明日辺り休みたいところだか、明後日は雨絡みの予報らしいので、もう1日頑張ろう!

〈追加画像〉
1、復路の火打山への登りから焼山を振り返る
2、復路の焼山の下りから火打山と胴抜切戸からの登り返しの尾根を眺める
3、笹ヶ峰キャンプ場への下りから、往復した焼山~影火打山~火打山を眺める



妙高山<百>~火打山<百>~焼山<三>(1日目7/22分)

2010年07月23日 | 登山・旅行
〈今夜のテン場・ハクサンコザクラの咲く高谷池〉

頸城三山(妙高山~火打山~焼山)を効率よく登るために、標高1200mの笹ヶ峰キャンプ場をスタートし、高谷池テン場で一泊するT字縦走にトライした。6月の北信の山からもよく見えていた山である。

〈2日間の計画は下記の通り〉
〈1日目〉笹ヶ峰キャンプ場~黒沢池~妙高山ピストン~高谷池テン場(泊)
〈2日目〉高谷池テン場~火打山~焼山ピストン~高谷池テン場~笹ヶ峰キャンプ場

今日登った妙高山( 2454m)は、「越後富士」とも呼ばれ、深田久弥氏は「越後のみならず、日本の名山だと思っている」と書いて、その山容の気品を絶賛している。妙高高原側から見ると均整のとれた美しさを見せるが、裏側の火打山からはドッシリとして荒々しく見える。

頂上への登山道が崩落して通行止めになっていた八海山を止めて、急遽100km以上西進して、明日からの予定だった妙高市の笹ヶ峰キャンプ場へ移動。

8:00、縦走装備でスタート。富士見平で火打山への道と分かれ、黒沢池を目指す。広い黒沢池湿原には一面真っ白な綿帽子の大きなワタスゲが目立つ。

黒沢池ヒュッテ前にリュックをデポし、サブザックで妙高山を目指す。大倉乗越で妙高と対面するはずが、ガスで見えず。長助分岐から頂上までは、ずっと沢型の露岩のワイルドな滅多に経験しないほどの急登が続く。多くの下山者と会う。

頂上は晴れていたが、周りにガスが立ち込めて展望はなし。平地が暑いので上昇気流が発生して、山に掛かるのであろうか?妙高大明神が祀られている南峰の方が8m高いので、そちらで昼食を摂る。

黒沢池ヒュッテで再び縦走装備を背負い、高谷池ヒュッテのテン場を目指す。咲き乱れる高山植物の花々と沼と湿原の織りなす景観が美しい。

テン場に着いてまずしたことは、2本担ぎ上げたビールを冷やす雪を取りに行くこと・・・テントを張り終えてギンギンに冷えたビールを飲む・・・500mlの180円でも最高に美味い!

夕方になったら、スカッ晴れになり、しかも無風。明日の火打山もバッチリ!湿原の周りで花の写真を撮ったり、背後から夕日を浴びながらブログを打ったりしてのんびり過ごす。テント泊ならではの至福のひとときだ。テントは5張りだが、ヒュッテは満杯状態で外で寛ぐ人々でとても賑やか。

夕食は、アルファ米のご飯にレトルトのビーフシチューを掛けたもの。自分で作ったキュウリの浅漬けやカルパスやつまみで2本目のビール。陽が沈むまでのんびり外で過ごす。

笹ヶ峰キャンプ場~妙高山4時間20分、妙高山~高谷池2時間10分、ゴール15:10。

〈追加画像〉
1、翌日、火打山から眺めた妙高山、手前は天狗の庭(高層湿原)2、北海道では見られないキネガサソウ
3、黒沢池のワタスゲ
4、担ぎ上げて、雪でギンギンに冷やした第3のビール




八海山変更、妙高山へ

2010年07月22日 | 登山・旅行
昨夜は8時でも下界は30℃ほど・・・少しでも涼を求めて、八海山屏風道登山口まで上がり、寝付くまでエアコンを効かせたお陰で、寝汗もかかずに快適に眠れた。

気を良くして、夜明けとともにスタート・・・と思ったら、大日岳と頂上の入道岳の間が崩落して通行不能とのこと。

帰りまでに復旧していることを願って予定変更。さらに100km以上西進し、次の妙高山~火打山~焼山の一泊T字縦走の登山口の笹ヶ峰キャンプ場へ。

今日の予定は7時間程度なので、これからパッキングをしてスタート予定。

祝瓶山(1418m)<三>

2010年07月21日 | 登山・旅行
〈登山道・鈴振尾根の途中から一の塔(左)と頂上を見上げる〉


今日は、新発田市在住の幼なじみのNi君を誘って彼も未踏だった祝瓶山に登った。これで彼と一緒に登るのは5回目。

祝瓶山は、朝日連峰の末端に位置するが、しっかりと独立峰のよな存在感がある。かつて尖山とも呼ばれていたその名の通り、花崗岩の岩壁を三角形にもたげた鋭く尖った山である。

吊り橋の大石橋から標高差1000mの鈴振り尾根をピストンした。618でいったん平坦になる以外は急登が続く。特に817ピークから一の塔までは苦しい登りの連続。しかし、土と根張りの道で歩きやすい。

登りと頂上での休憩中は、頂上部分も朝日連峰主稜線のガスに覆われていたが、下山の途に就いてまもなく、それらが取れ始めて、大展望が広がった。頂上が見えたのと主稜線上の大朝日岳~中岳~西朝日岳の連なりが嬉しかった。以東岳は位置的に見えないことが分かって、ちょっと残念。

5:30スタート、登り 3時間20分、下り2時間20分、11:55ゴール

下山後、あてにしていた温泉が休みだったので、その前でNi君と別れ、明日の八海山の登山口へ移動。


〈追加画像〉
1、ガス中の頂上のNi君
2、一の塔の岩頭の上にて。バックは西側の展望
3、左から西朝日岳~中岳~大朝日岳の連なり
4、ただ一株だけ目にした雪渓を見下ろして咲く終わり掛けのヒメサユリ




朝日岳<百>~以東岳<二>(2日目・7/20)

2010年07月20日 | 登山・旅行
今日は、ガスと強風の中、竜門避難小屋から以東岳をピストンし、日暮沢登山口へ直接下った。

○以東岳(1771m)
朝日連峰の北部にどっしりとした量感溢れる山容で聳える山で、山形県と新潟県の県境稜線上に位置する。大朝日岳と共に朝日連峰を代表する名峰である。しかし、終始ガスでその姿を拝むことができなかった。

夜中に吹き荒れた風が少しおさまった6:50、天候の回復を期待して、日帰り装備で竜門避難小屋をスタート。しかし、最後まで主稜線の山々は雲の中だった。足元の花々だけが楽しみだった。単なるピークハントに終わった感じでやや不満が残る。

往路2時間55分、復路2時間40分、下山3時間ちょうど。重い縦走装備は下山だけだったが、今日も昨日に引き続き9時間行動だった。
下山後、近くの大井沢温泉で3日ぶりに汗やら汚れやらを流す。その後、ちょっときつかったが、明日の祝瓶山に一緒に登る新発田市在住の友人Ni君との待ち合わせ場所の道の駅「白い森おぐに」まで走った。

明日こそ、朝日連峰の主稜線の山々がすっきりとその姿を見せて欲しいものだ。
〈追加画像〉
1、以東岳頂上直下に咲いていたハクサン?シャクナゲ
2、下山の尾根から眺めた竜門山と竜門避難小屋(右端)。この雪渓が竜の形に見えることが、この山名の由来。


朝日岳<百>~以東岳<二>(1日目・7/19)

2010年07月20日 | 登山・旅行
〈古寺山から望む小朝日岳(左)と山頂部が雲に覆われた大朝日岳〉

今回の本州遠征は、ずっと登り残してきた朝日連峰の山からスタート。朝日岳と以東岳はそれぞれ日帰りのできる山ではあるが、花の稜線歩きも楽しみたかったので、日暮沢から1泊2日で6の字?縦走にトライ。

〈1日目〉日暮沢~小朝日岳~大朝日岳~西朝日岳~竜門避難小屋(泊)
〈2日目〉竜門小屋~以東岳ピストン~日暮沢

○朝日岳(1870m)
東西30km、南北60kmとも言われる広大な朝日連峰。その最高峰が大朝日岳である。南北から見ると盟主に相応しい気品溢れる三角錘の山容がみごと。


今日は、4:40、縦走装備で日暮沢登山口をスタート。時計周りに小朝日岳~大朝日岳~西朝日岳と廻り、竜門避難小屋に13:50到着。

テントを担いで上がったのに、幕営禁止だった、ガ~ン!しかし、7年前に建て替えられた水洗トイレの快適な避難小屋で1500円だったので良しとしよう。だだし、350ccの缶ビールが日本で2番に高いという800円。それでも飲んじゃった。ちなみに1番は飯豊山の1000円だとか。

予報は晴れだったが、1700mのラインから上は雲で覆われ、肝心の大朝日岳と西朝日岳は残念ながらガスの中で風も強かった。金玉水の上から一瞬だけだが大朝日岳の三角錐の鋭峰が見えた。1700mより下に下りると、東西の展望が広がる。明後日登る尖った祝瓶山も見えたが、明日の以東岳は見えなかった。

花の種類も多かった。もう終わりかけだったがササメユリに2年ぶりに再会できた。

明日の天候は、小屋の管理人に言わせると今日と同じような感じだとか・・・。なんとか以東岳の姿も拝みたいものだ。

〈追加画像〉
1、2年ぶりに再会したヒメサユリ
2、金玉水の上で一瞬見えた大朝日岳頂上
3、泊まった竜門避難小屋



本州遠征第3弾の山旅へ

2010年07月18日 | 登山・旅行
 本州もようやく梅雨が明けた・・・・早速、今年3度目となる「日本三百名山巡り」の旅へ!

 8:10発の青函フェリーに乗る。3連休で、乗用車の比率が非常に高い。青森から、ETC休日割引を利用し、東北道~山形道と繋ぎ、月山ICで降り、明日・明後日の大朝日岳と以東岳の6の字縦走の登山口となる日暮沢まで走る予定。

 今回は、これまでに残してきた山と中央アルプスの踏破がメイン。スタートは、朝日連峰の山から・・・。その後、少しずつ南下し、越後の山と白山連峰を経て、中央アルプスへ。

 今回の特色は、2つ以上の山を循環縦走やT字縦走などができるところが4回あり、稜線上でのテント泊も楽しむつもりだ。とき、あたかも花の季節である。北海道では見られない花を中心に大いに楽しんでこようと思う。

 計画は、天候次第で、後にずれていくが、下記の通りである。

(7/19-20)大朝日岳~以東岳、(7/21)祝瓶山、(7/22)八海山、(7/23-24)妙高山~火打山~焼山、(7/25)高妻山、(7/26)青海黒姫山、(7/27-28)白山~別山、(7/29) 小秀山、(7/30)奧三界岳、(7/31)南木曽岳&恵那山、 (8/1)安平路山、(8/2-3)越百山~南駒ヶ岳~空木岳、(8/4)御嶽山、(8/5)経ヶ岳、(8/6)木曽駒ヶ岳、(8/7)~(8/10)予備日


 今回の計画が順調に踏破できれば、「日本三百名山」も、残りは南アルプスの伊那谷側の4山とゴール予定の富士山だけとなる。たとえ、今回残しても、中央アルプスの山と残している南アルプスの山は近いので、無理せずに楽しんで来るつもりだ。なお、完登は、来夏の楽しみになるだろう。

 明日は、日暮沢登山口から、小朝日岳~大朝日岳~西朝日岳と廻り、竜門小屋のテン場泊。明後日は、そこから以東岳までピストンして、日暮沢登山口へ真っ直ぐ降りる予定・・・明日の夜は携帯が通じないかも知れないので、そのときは、ブログへの更新は明後日の下山後になるだろう。