田代平湿原から田代岳山頂部を見上げる。
今日は休足日の予定たったが、今日は晴れ予報で、明日は雨予報である。そこで、休足日を明日に延ばして、早朝のうちの大館市へ移動し、田代岳を目指した。
この田代岳は、白神山地の東端に位置している。頂上には慈覚大師の開基と伝えられる田代山神社(白髭直日神)が避難小屋と兼用で鎮座し、山そのものがご神体と崇められ、農事神の霊峰である。
9合目に広がる湿原には、大小120の池塘が散在する。毎年7月2日の田代山神社の例祭日にはミツガシワやミネハリイの生育状態で稲作の豊凶を占うという。
多くの登路があるが、最もメジャーな荒沢コースを往復した。
急登はなく、淡々と少しずつ高度を上げていく。あまり疲れを感じることはなかった。
気温も昨日までより低い感じで湿気も少なかったせいか、この4日間で最も汗をかかなかった。
7:00スタート。登り1時間55分、下り1時間35分。頂上休憩15分。
下山後、大館市の温泉付きの道の駅やたて峠へ。
登山口に立つ標識の数字はこの山の標高かと思ったら、「田代山開山1160年記念」だった。
昨日まで同様白神山地山地の東端なので、この山もブナの原生林が広がり、巨木も多い。
苔むした登山道の石。
9合目で田代平湿原に入っていく。
たくさんある池塘群。
ここを抜け、頂上へ向かうと、先客が下りてくる。同年代と思われる宮城ナンバーの車の方だった。自分とまったく同じで、日本三百名山を登り終え、今は東北百名山を登っていると言う。お互いに偶然の一致に感激する。明日以降はこちらがこの3日間で登った山に登るという。簡単な情報提供をして別れる。
少し登って振り返ると、眼下に池塘群が見えた。
さらに登って行くと、鳥居を潜る。
頂上には避難小屋と兼用の田代山神社が建っていた。一昨年建て直したらしい。
中を開けて見たら、確かに白髭直日神が祀られた祭壇があった。
山頂から眺める岩木山。南には森吉山や鳥海山も見えるらしいが、霞んでいて良く見えなかった。
今日は、秋の山ならではのキノココレクション
◎長走風穴高山植物群
道の駅やたて峠へ向かう国道7号沿いで目にして寄ってみた。
3号倉庫と、花は咲いていなかったが、左手前はコキンバイの群生らしい。
ここ標高170~240m一帯にある風穴は真夏でも0~5℃の冷風が吹き出している。その周辺には標高1000m程度の亜高山帯で見られる高山植物が群生している。花の頃に訪れたかった。
のちに風穴王と呼ばれた佐々木耕治は、明治の終りから大正にかけて風穴倉庫群を建設して、冷蔵倉庫として使用し、関東方面に出荷する津軽リンゴを保存したという。
左上の石碑は、風穴王・佐々木耕治を讃える顕彰碑。
長走風穴館~冷蔵倉庫での冷風を体験したり、仕組みを学べるエコミュージアムになっている。
ドアを開けたら、3.8℃の冷風に見舞われた。
中は寒さを体感できるようになっている。昔の冷蔵倉庫跡。この上の方には、佐々木耕治が建設した冷蔵倉庫跡群が7つある。
それを巡る散策路もあり、歩いているだけでも涼しいし、石垣の間からは冷風が吹き出しているし、冷蔵倉庫の入口からも強烈な冷風が吹き出している。
花は咲いていないが明らかに高山植物の花畑といった感じの植物群。今度花の時期に通ることがあったらぜひ立ち寄ってみたい。
大館市道の駅やたて峠
ここは昔の羽洲街道随一の難所矢立峠があったところである。温泉とホテル(が建っている。
今夜は、この道の駅に泊まるので、温泉に入って、レストランで夕食も食べて寝るまでここで過ごすつもり。
温泉ホテル(大館矢立ハイツ)の玄関。左はきりたんぽ。
大館名物曲げわっぱ。明日は大館市観光の予定なので、この工房も見学したい。
夕食に食べた秋田名物きりたんぽ鍋。
おまけ
朝の弘前から大館までの移動途中に青森県平川市で目にしたインパクト抜群の店。ヘッチョのは、方言で臍のことである。店主も由来は知らないらしい。