雨の中の岩部岳山頂にて、三等三角点を前に
知内山塊の根元にポッコリと突き出た目立つ山容の岩部岳(794.2m)は登山道がない山である。05年4月の残雪期に林道を辿ってスキーで登っているし、やはり残雪期に多く登られている山である。ところが、SHOさんがひと月ほど前に同じ大川沿いの「大きな沢林道」の先から頂上までの続く刈払い道を見つけて登頂してきたという。
そのときに、知内町と福島町の境界稜線上の東側に古くからあると思れる立派な刈払い道が続いていることを確認してきた。ひょっとしたら、やはりスキーで登っている知内山系の最高峰・通称知内岳(850m)やその先の三等三角点奥丸山(826.3m)まで続いているかもしれないとのこと。
晴れ予報の今日は、夏山納めになるだろうと、Taoさんと3人で、岩部岳に登り、稜線上の刈払い道がどこまで続いているか確かめることを目的に出掛けた。
朝向かう途中からは知内山塊や岩部岳が微かに姿を見せていた。天気予報からも徐々に晴れるはずとの読みで、林道を終点(320m)まで走り、何も見えないガスの中をスタートした。
荒れた林道跡を進み、左側に続く急な刈払い道に取り付く
稜線上分岐(660m)から岩部岳へ向かう刈払い道。晴れてくるどころか、雨が降って来てカッパを着る。
下山時、稜線上分岐から、稜線上のはっきりとした刈払い道を683ポコまで進む。当初の予定では、この刈払い道がどこまで続いているか確認するはずだった。しかし、雨で何も見えないので、そこで撤退。
稜線上の刈払い道に設置されている「宮」の文字が刻まれた標石。旧営林署OBのTaoさんによれば、昔の宮内庁所轄の土地(現在の国有林)の境界に設置されたもので、この刈払い道も国有林の境界を示すものなので、すっと続いている可能性が高いとのこと。
それにしても悔しいのは、全道的に晴れだったはずの天気予報である。外れて曇りになるくらいなら許せるが、まさかずっと雨になるなんて考えてもみなかった。お陰で当初の計画の稜線上の刈払い道の偵察もは来年へ持ち越しとなった。まったく展望のないガスと雨の中の登山だった・・・。
GPSトラックログ(緑線は車で走行した林道、赤線が歩いたところ)
7:45スタート、登り1時間20分、下り1時間、9:20ゴール。
その後、時間が余ったので、国道へ出て、稜線近くまで延びている出石林道を走ってみる。標高500mまで進むことができた。林道終点の先に稜線方向に刈払い道が続いていた。ここから登り、稜線場に刈払い道があると、知内岳や奥丸山までは3kmほどの行程である。来年の楽しみにして、戻る途中から東莱出石林道を走って国道に出た。こもれび温泉に入って帰路に就いた。