陽希さんの見送りをしているときに、汐首漁港の裏山となる汐首山(三角点名)の下に岩が積み重なってむき出しになった斜面(ガレ場)が見え、その上の方に神社の鳥居が見えた。
このようなものが見えると、登ってみたくなるのが山屋のサガか?同じことを考えていた物好きがあと2名いた・・・「田舎都会からの便り」のYoさんと、今年になって山で2度お会いしているTa女史。
当然、神社がまつられているからには道か踏み跡があるはず。地元の人に聞いたら、「海神社というが、今はお参りする人がいないので、道は藪で覆われていて分からなくなっていると思うよ」とのこと。岩斜面の下までのおおよそのルートを教えてもらった。
3人とも山の格好はしてきていない。それでも、簡単に登れそうに見えたので、陽希さんを見送ってから、津波避難用の階段に取り付いた。
津波避難用の階段を昇る。上の方はツタが絡まったり夏草で覆われたりして、管理がされていなかった。
この階段を登り切り、上へ続く道の痕跡を探して、旧戸井線の上の野生馬やシカの歩く道を函館側に進む。
けもの道を藪を漕いで途中の高いところまで上がってみたが、岩斜面からはかなり外れていた。
諦めて戻ってくると、頭上に岩斜面の下部が見えた。そこまでの踏み跡らしい痕跡に期待して藪を漕いで登ってみた。
ようやく岩斜面の下に到着。上に鳥居が見えた。その岩斜面の西側の端の人が歩いたような痕跡を辿って登った。
眼下の汐首漁港をバックに岩斜面を登る
ようやく神社に到着。予想以上にしっかりして鳥居と社だった。
神社の前から下は急斜面でその下に汐首漁港と津軽海峡が見える。
下山は、神社の前から東側の端の方へ下って行くはっきりとした道があったので、それを辿った。しかし、旧戸井線の上でぷっつり消えていた。そのまま藪を漕いで下りてみたが、旧戸井線の上が石組の崖になっていて下りられなかった。
再び岩斜面の下まで戻り、藪を漕いで西側へトラバース。登りの踏み跡まで戻って下山することができた。3人とも予想外の手強い藪こぎに汗だくだったが、一時諦めかけての思いがけない収穫に大満足だった。
なお、登る前に地元の人に聞いた話では、「あの岩の斜面は雷が落ちて草木が生えなくなった。ある人があの岩を砕いてコンクリートなどに使ったが、いろいろ事故が続いたそうだ。神様に見てもらったら、その石を持ち出されたら、ここに住む神様が、住むところがなくなると怒っているとのお告げがあった。そこで、神社を祀ったと聞いている。昔はお祭りもやっていたが、今ではお参りに行く人もいなくっている」とのこと。