〈1610ピークからウペペサンケの長い稜線を見上げる〉
実は、この山は、「日本三百名山」完登後、一番先に再訪したかった山だった・・・その訳は、深田久弥の『日本百名山』の後書きにある。
深田氏が百名山を選ぶに当たって、当初147ほどの候補を挙げた。その中にこのウペペサンケ山が入っていたのだ。ところが、選から漏れたほかの山はすべて「日本三百名山」に入っているが、この山だけは、その選からも漏れた、いわば薄幸の名山なのだ。
東大雪山系の最南部に位置し、2kmに渡る長く平らな稜線が特徴の山。元々は、ウペペ・サンケ・ヌプリで、「雪解け水を・一気に押し出す・山」の意。
登山道は、一番メジャーな糠平コース、変化に富んだ菅野温泉東コース、最短の西コースの3本がある。頂上は、16年前に菅野温泉東コースから踏んだ切り。西コースは、6年前に隣の東丸山に登ったときに稜線コルまで歩いている。糠平コースは、一昨年ガスで途中撤退している。今回はそのリベンジでもある。
スカッ晴れの下、朝日を浴びて輝くウペペサンケが見える。悪天候で停滞連泊となった糠平公共駐車場を出て、糠平コース登山口まで7kmほどの林道を走る。
楽しみにしていた紅葉は、1350m付近だけが少しきれいなだけだった。それを境に、上は一気に寒くなったためか、紅葉しない内に枯れているし、その下は遅れているようで、これからの感じ・・・ニペソツ山の斜面も、上は茶色だった。
それでも、長い稜線は昨日の雨が雪だったようで、北斜面を覆う白とハイマツの緑と南斜面のウラシマツツジの紅葉の赤の3色のコントラストがきれいだった。しかし、風が強烈で、風の当たるところは非常に寒かった。
※詳しい山行記録は、帰宅後ホームページにて。
6:20スタート、登り(本峰を越えて西峰まで)4時間05分、下り3時間30分、14:05ゴール。
下山後は、明日のニペソツ山の幌加コースの登山口を偵察し、ぬかびら温泉郷に戻る。民宿山湖荘の洞窟風呂に入り、唯一営業していたレストランで夕食を摂る。糠平公共駐車場で3連泊。
〈追加画像〉
1、1390ピーク下の紅葉
2、糠平富士北斜面を覆う昨日の新雪
3、非常に多かったウラシマツツシの紅葉
4、稜線から望む明日予定のニペソツ山