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「レイナ」襲撃犯逮捕。犯行を認めた。

2017年01月16日 | 
1月17日 日本でもすぐにTVニュースで報じられましたが、イスタンブルのナイトクラブ襲撃犯、ついに捕まりましたね。
1月1日、イスタンブルのナイトクラブで39人を殺したアブドゥルカディル・マシャリポフが、イスタンブルのエセンユルト地区で逮捕され、犯行を認めたと、ヴァシプ・シャヒン知事が発表しました。

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ナイトクラブ襲撃実行犯の逮捕を発表するイスタンブルのシャヒン知事(左)


コードネムをアブー・モハムメド・ホラサニ・アブドゥルカヴィという実行犯は、「1983年、ウズベキスタンに生まれ、アフガニスタンで、戦闘員としての訓練を受け、その後、2016年1月、東部からトルコへ不法入国したらしい」と知事は言いました。

「彼がISのメンバーとして襲撃を行ったことは明らかです。マシャリポフは犯行を認め、彼の指紋は、現場に残っていた指紋と一致しました」と知事は言いました。19万7000ドルの現金、銃2丁、ドローン2機が、この手入れで押収されたそうです。また、マシャリポフとともに、イラク出身の男1人、エジプトとアフリカ出身の女2人が拘束されました。

今回の作戦は、コンヤ、ハタイ、イズミルの警察の助力を得て、2000人の警官が行ったと、知事は言っています。捜索のために、2000時間分の防犯カメラの映像が調べられました。

マシャリポフは、最初、イスタンブルのバシャクシェヒルに家を借り、その後、住居を移して、襲撃の日まで住んでいました。捜索の過程で、警察は152の住居を家宅捜索し、50人の容疑者を拘束したと、知事は言いました。

警察は月曜、5か所の家宅捜索を行い、その住居のひとつの高級アパートで彼を捕えました。警察が踏み込むと、彼はベッドの下に隠れようとしました。

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警察はマシャリポフらを捕えた後、6時間かけてこの家の内部を調べました。ヌマン・クトゥルムシュ副首相は、16日、「ナイトクラブでの銃撃による大量殺戮は、情報機関が関与し、プロがやった事件だ」と言いました。

1月15日、警察は、マシャリポフが使っていたシリヴリの家を突きとめ、その家で15万ドルを発見しました。金はマシャリポフが受け取るはずだったのが、厳しい警察の捜索のため、受け取れなかったものと思われます。情報源によると、マシャリポフは襲撃後、警察の非常線をすり抜け、ゼイティンブルヌの家に戻り、息子を連れて逃げたということです。


トルコの失業率が11.8%に

 2016年10月、トルコの失業率は11.8%に達し、12.8%だった2010年3月以来、最高になったと、1月16日、トルコ統計局(TUIK)が発表しました。

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雪解けのイスティクラル通り


2016年10月の失業率は、前年同月に比して1.3%増加しています。この数字はトルコ経済の低迷がつづいていることを示しています。

15歳以上の失業者数は、2016年10月、360万人に達し、前年より50万人増え、失業率を11.8%に押し上げました。15歳から24歳の失業率は21.2%になり、前年に比して1.9%の増加です。月ベースの失業率は、11.3%だった前月に比して、0.5%高くなっています。

QNBファイナンス銀行のチーフ・エコノミスト、ギョクチェ・チェリキ氏は、「10月の失業データは、2014年12月以来の、年ベースの急激な増加を示している。このデータからも経済低迷の深刻な傾向がみられる」と言っています。

2017年下半期までに、民間分野の投資が増えて、経済は成長すると予測するアナリストもいます。失業率は上昇してはいますが、トルコ経済は、前年より50万職を増やしています。


「わが国はナズム・ヒクメットの遺骨の帰国を厭わない」法相

「政府は有名な詩人ナズム・ヒクメットの遺骨がトルコに帰国するのを厭うものではない」と、ベキル・ボズダー法相が、1月16日、言いました。

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ヒクメットの生誕115周年に、ボズダー法相は「トルコが生んだ最大の詩人の1人」と賞賛し、われわれは彼をトルコに埋葬する名誉を望んでいると言いました。

政治的意見を書いた詩のために、ヒクメットはトルコで、長年、獄中にいましたが、1963年、亡命先のソ連で、心臓病で死去しました。彼の遺体は現在、モスクワの有名な墓地に、ロシアの多くの文学者とともに埋葬されています。

ヒクメットは政治的見解のため、1951年トルコ市民権を剥奪されましたが、2009年、市民権を認められました。


キプロスの両大統領が、相手が提出した地図を拒否した

 ギリシャ・キプロスとトルコ・キプロスの代表は、新たな連邦国家内の境界線の地図に関して合意しませんでした。両者はそれぞれ、相手の提案を“受け入れがたい”と非難したと、トルコのチャヴシュオール外相は言いました。

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トルコ・キプロスのアクンジュ大統領(左)とギリシャ・キプロスのアナスタシアデス大統領


ギリシャ・キプロスとトルコ・キプロスの大統領は、国連のアントニオ・グテーレス事務総長にそれぞれ書簡を送り、相手の地図は受け入れられないと告げたと、1月14日、チャヴシュオール外相が言いました。国連の仲介で1週間におよんだ、トルコ・キプロスのムスタファ・アクンジュ大統領とギリシャ・キプロスのニコス・アナスタシアデス大統領の話合いは、合意に近づいたと、楽観的に見られていました。

1月11日、キプロスが分断されて以来初めて、両者が、再統合後の連邦国家内の境界線に関するビジョンを明らかにしました。しかし、1月13日、交渉プロセスは失速しました。両大統領が相手のイメージする境界線を見て、“とんでもない”と思ったのです。トルコ軍の駐屯と境界線に関しては、そう簡単に合意は生まれないでしょう。

トルコのチャヴシュオール外相は、「トルコ・キプロスにとって、この地図はとても受け入れられないが、それはわが国にとっても同じだ」と言いました。問題の中心は、新しい境界線をどう引くかです。かつてギリシャ人の町だった、北海岸のモルフー(トルコ語はギュゼルユルト)はどちらに入るのか。

ギリシャ・キプロスのアナスタシアデス大統領は、モルフーの全面返還なしには、交渉はあり得ないと警告しましたが、トルコ側もギュゼルユルトの返還はあり得ないと言っています。1月11日に交換された両者の地図は公表されていません。トルコのエルドアン大統領は、1月13日「ギリシャ・キプロスはまだ同じ立場に立っていない」と言いました。

チャヴシュオール外相は、地図より緊急に解決すべき問題があると言いました。そのひとつは軍の配備の問題です。キプロスの保証国 ーイギリス、トルコ、ギリシャー は、1月12日、国連で安全保障について話し合いました。“2つの地域、ひとつの連邦”をつくるための平和プロセスの根本問題は安全保障です。

決着後のキプロスの安全保障について取り決めるために、1月18日、作業部会が召集される予定です。作業部会が2,3日、会談した後、さらにハイレベルの交渉が行われると、さる情報源が、15日、ロイターに語りました。イギリス、トルコ、ギリシャは、作業部会の立ち上げに合意しました。

関係するすべての国の専門技術者からなる作業部会は、1月18日、スイスのリゾート地モン・ペルランで開催される予定です。
エルドアン大統領は、先週、キプロス島からトルコ軍を全面撤退させるなど、“あり得ない”と言いました。


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