前回はあまりにもまとまりのない駄文でしたので、少しはまともなことを書かなくては 💦
退団する娘役さんを中心に。
伶美うららちゃん。
この物語のヒロインです。
宝塚の娘役の王道からちょっとはずれた個性のうららちゃんは、上田久美子センセの理想のヒロイン。
うえくみセンセは自分がもう一度宙組を担当するまで、うららちゃんが退団しませんように(^人^)とひたすら願っていたと、『歌劇』の11月号の、うえくみセンセからうららちゃんに送る言葉の中にありました。
うえくみセンセの願いが叶い、うららちゃんにとっても花道を飾る役で退団です。
前回も書きましたが、背中が大きくあいたドレス(水色も白も)の背中にあしらったアクセサリーがとても綺麗✨
下手花道のつけ根で手紙を読むほんの短い間にも、ちゃんとした看護婦さんのコスチュームを着ていて、演出家の愛を感じます。
雪原での「ロシアの匂いがする」というセリフが印象的。
イリナがドミトリーとのダンスを封印したのは、踊ってしまったら、ドミトリーへの想いが溢れだしそうだから……
と、ヒロインとして丁寧に描かれた役ですが、トップ娘役の称号はないのよね(涙)
真風くんのプレお披露目に水面下で『WSS』が決まっていて、マリアはうららちゃんではちょっと……という事と、まぁさまの最後の公演限定の1作娘役トップにはいくらなんでも……という事なのでしょう。
うららちゃんを私がはっきり認識したのは『ルナロッサ』でしたから、そこからでも6年。
お歌がー(涙)という致命傷💦はあったものの 、誰もが認める美貌の娘役として、9年間お疲れさまでした。
次の道に幸せが降り注ぎますように ✨
瀬音リサちゃん。
『美しき生涯』で新公のヒロインを演じたときは、これから出てくるかな?と思いましたが、うららちゃんに押されてしまいました💧
とはいえ、全てに及第点の娘役さんでしたから 、重宝に使われていましたね。
かなり前の作品ですが『仮面のロマネスク』のジュリーと、『白夜の誓い』のラウラが好きでした。
(ということは、最近は若手に押されて役が小さくなってきたということかも……)
最後の役、ラッダは思いきり歌えて、澄輝さやとくん演じるコンスタンチンとの関係もしっかり描かれていて、やりがいがある役でとても良かったと思います。(ラッダは新公でまどかちゃんが演じるのですね👀)
やっと時間を見つけた密かな逢瀬にもかかわらず、コンスタンチンがすぐに去ろうとするのを、咎めだてするラッダは、このあたりになると本当にコンスタンチンを愛していたのでしょうね。
でもコンスタンチンが「セルゲイ大公妃を迎えに駅に行く」と明かしたことに端を発した悲劇は、人間の命のあっけなさをまざまざと私たちに見せつけてくれます……
リサちゃんも花道を飾れるような役を最後に退団ということで、良かったです。
どうかお幸せに。
彩花まりちゃん。
以前も書きましたが、『シャングリラ』で研1で祐飛さんのソラの子供時代、『美しき生涯』で子供時代の豊臣秀頼?(スミマセン💦記憶が曖昧です……)を演ったあとは、「実力派なのになんで使われないのだろう?……」と感じていました。
だから『メランコリック・ジゴロ』のティーナを観たときは、良かったなと思いました。
博多座『王家〜』のアムネリスも演りましたね😄
最後の役のアリーナは、ニコライ二世の妹のクセニヤの娘です。
フェリックスの妻になります。
セリフはあまり多くはありませんが、格式高い役が似合っていたと思います。
歌も上手く“ 女役 ” がきちんと出来る人なので、退団は残念です💧
どうかお幸せに。
美風舞良さんは安定の実力と役。
純矢ちとせさんは、フェリックスの母親のジナイーダ。
フェリックスの「ママ」呼びが微笑ましいです。
反アレクサンドラ皇后の一派として、歯に絹着せない言動が多々あって、ジナイーダの性格がわかります。
ロシアを愛しているけれど、合理的で進取の気性の持ち主。
だから亡命先にNYを選んだのね。(あくまでも作劇上の事です。)
おかげで、ペテルブルク→ペトログラードの呼び名の変化の由来が、初めてわかりました。←無知(-_-;)
ラスプーチンの狂信者(聖痴愚)のふたりに、花音舞さんと瀬戸花まりさん。
聖痴愚について、ちょっとだけ調べたら……人間の枠を超えた生き方をしているのですね。
確かにインパクトが大きい役でした。
オリガの妹のタチアナは遥羽ららちゃん。
ラスプーチンに心酔しているというか、両親が大切にしているものは、迷わず大切に思う、という雰囲気。
タチアナはふつうにワンピースなのに、オリガが軍服の上着を羽織っているのはなぜなのでしょう?
皇太子アレクセイは花菱りずちゃん。
病弱で神経質な感じがしますね。(実際は、壊れやすい陶器の置き物を扱うように育てられたらしい。遠乗りなど以ての外。)
それだけではなく、ちょっと傲慢な感じもあって、皇太子らしい。
そしてオリガのまどかちゃん。
ドミトリーに連れてこられた酒場で、ドミトリーの友人たちに絡む?意見する?セリフの言い方が、キャンキャンしているなぁ……とは思うものの、聞きとりにくくはないのですよね。
憑依型ではなくて、堅実に役をとらえるタイプのように見受けられます。
着実に階段を昇ってきたのでしょうね。
20年目で、やっと宙組生え抜きのトップ娘役が誕生しますね🎉
実力は申し分ないと思うので、望むことは、真風くんの守備範囲をせばめない(作品の選択の幅をせばめない)トップ娘役さんになってほしいということです。
もちろん、まどかちゃんと組むことで真風くんの思いがけない個性が顕われることもあるでしょうが……真風くんで大人のラヴロマンスを観たい❗️ファンは多いはずなので。
主だった役が付いている娘役さんはこれくらいでしょうか?
でも、ひと言のセリフに心を込めて、ダンスの一振り一振りに心を砕いて、娘役さんたちはみんな頑張っています✨
男役が「男性」に見えるためには、娘役はふつうに、女性ではだめなのよね。
女性が自分の性を演じる娘役は、男役に対して一段低く見られがちですが、宝塚独特の娘役スキルによって、男役が成立していることがもっと認められて、娘役の人気がもっと上がってきたら良いな、と思います。