夢うつつ♪つれづれ草子

書いて残しておきたい事が、たくさん出来ました(*^^*)
自分自身のための備忘録なんだけれど…いろいろ書きたいな♪

「ベルばら手帖」は最強!ではないけれど、便利副読本(^^;)))

2013-05-28 11:30:48 | 極私的「ベルばら」語り@危険地帯

こんなに深かったんだ!
大人になって 再読&発見する 新しいベルばらの世界へ
(※キャッチコピーより)


「ベルばら手帖」
 マンガの金字塔をオトナ読み!
/湯山玲子・著/マガジンハウス社/1575円


すでに廃刊になった雑誌「Harper's Bazaar(日本版)」と、現在も「GINZA」で連載中のコラムをまとめたもの。
今年、宝塚歌劇団が『ベルサイユのばら』を上演することになったので、急遽、単行本としての出版が決まったようです。
著者の方を全く存じ上げなかったので、ご本人のブログとツイッターを訪問してみました。
どんな方が“最強副読本”とまで銘打って、こうしたものを出すのか、興味がありますものね。


以下、極私的感想
危険です。
心が狭いです。


「人間であるかぎり ‥‥ 誰の所有物にもならない心の自由を持っている」byオスカルさま


ので、正直に想いを吐露してみました


私にとっては“最強副読本”ではありませんでした。
一般的にも『ベルサイユのばら』のバックグラウンドを学ぶための“便利副読本”といったところでしょうか?

40年目を迎えた『ベルサイユのばら』についての、理代子先生との対談。
18世紀末の宮廷の食事や風俗について。
ベルサイユ宮殿の建築様式。
当時のフランス宮廷事情。(鹿島茂氏との対談が面白かったです。)
そして、よしながふみ氏との対談。(よしながふみ氏の読み方には、いつもハッとさせられますし、クスッともさせられます。さすがに深い)

等々、興味深い内容が並び、『ベルサイユのばら』のバックグラウンドを学ぶには、コンパクトで便利な一冊ではあります。

ですが…

なんだかなぁ…


いろいろなキャラクターの分析はまぁいいとして、7月12日の夜の解説やら、オスカルが現代に生きたとして、とかは、オトナ読者のそれぞれの心の中の領域なので、力強く持論を展開されても、とまどってしまいます…

いちばん気になったのは、読み進むにつれて、『ベルサイユのばら』への著者さまの愛がだんだん感じられなくなったこと。
確かに『ベルばら』は好きなのだろうな、とは感じますが、「オトナ読み」と銘打っているだけあって、次第に“研究対象あるいはネタ探し”のための読み方になっているという印象を受けたのでした。
ネタが尽きかけたのでしょうか?やっつけ仕事と思える部分もありましたし…

確かに興味をひく内容ではありました。
原作の絵や、実物の写真も随所に使われていて、わかりやすい作りではありました。

でも「オトナ読み」ってなんなのでしょうね?

こういう風に構えた読み方をされて、したり顔で解説されるのは、私には必要ではありませんでした。

『ベルサイユのばら』への“無防備な愛”がなくなってしまうならば、私はオトナ読みはしなくてもいい、と思ったのでした。

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