一幕の最初、ジャルジェ家の居間?で、下手から、まぁくん、かなめちゃん、かいちゃんと並ぶ場面。
まぁくん(アンドレ)とかいちゃん(ジェローデル)のメイクに違いがあることに気づきました。
(今さら…ですよねでも、オスカルばかりオペラグラスで観ているとなかなか気づかないのです。←言い訳)
平民と貴族。
かいちゃんは顔色が華やかで、かなめちゃんのオスカル寄りのメイク。
髪も肌もお手入れがゆきとどいている貴族の好青年。
まぁくんは、やや浅黒いけれど、衛兵隊士たちほどではない。
さらに、まぁくんの目のメイクって、目が悪くてよく見えないから、いつも目を細めて頑張って見てしまうような目つき、になるように描いてる?
ということで、朝夏アンドレを語ってしまいます。
(緒月アンドレは1回しか観ていないので、記憶が‥‥)
絶対にマニアックな方向に行くと思うので、逃げる方はここでお逃げくださいませm(__)m
朝夏アンドレは、特に第一幕は表情をあまり変えません。
衛兵隊士たちがオスカルに突っ掛かっているとき(アランの登場前)も、会議場前で議論が白熱しているときも、ただひとり冷静です。
なんだかね、アルカイック・スマイルみたいだなぁと思いました。
最初はどうしてと思ったのですが、朝夏アンドレはオスカルしか見ていないというか、見えていないのだと気づきました。
フランスがどうなろうが、三部会がどうなろうが、関係ないのです。
“俺のオスカル”の一挙手一投足だけが気になっているのです。
これが原作のアンドレだと思いました。
平民とはいっても、アンドレはちゃんと教育は受けていると思うので、フランスの情勢やら、宮廷の内情とかもしっかりわかっているはずなのね。
でも、だからといって、どうしたい、とか確固たる考えはない。
オスカルを信じてついていくだけ。
オスカルと一緒に居られればそれでいい、いざとなったら、身を呈してオスカルを護る覚悟はある。
それが原作のアンドレだと思うのです。
朝夏アンドレのあの冷静に見える表情には、そういう意味があるとしたらと気づいたら、アンドレがとても愛おしくなりました。
だって、「タイタンの力もサテュロスの蹄もない‥‥(略)‥‥俺はこの命をお前に捧げてお前を守り抜くぞ!」とか言って満足しているの。
つまりは、生活力は0ということよね。
だから、生活力があるジェローデルがプロポーズしたと聞いて、衝撃を受けて、ワインに毒を仕込む‥‥
(会議場前で、自身の軍人生命を賭けてオスカルを護ったジェローデルの姿を見せつけられているしね。)
長い間、いろいろなヴァージョンの『ベルサイユのばら』を観てきましたが‥‥
アンドレについて、ここまで深く考えてしまったのは、初めてです
ワタクシのアンドレへの愛が深まったのでしょうか、はたまた、まぁ様に落ちてしまったのでしょうか
(以下は原作ではなくて、今回の脚本に沿っています。)
それにしても、オスカル‥‥
ふつう、あそこまで身の危険をおかして自分を護ってくれて、「マドモアゼル」とまで呼ばれたら‥‥
「彼(ジェローデル)はわたしを好きなのではないか」って気づきませんか?
さすがに、激昂した父上から身を呈してアンドレが護ってくれたときは、“何か”に気づいていますよね
でも「アンドレはわたしを好きなのではないか」というレベルまではいかなくて、「えっなになんだか不思議な気持ちなんだけれど…」くらい?
第一幕のオスカルは、ひたすら叫んでいる印象があるのですが、まだまだ“仕事が恋人”なオスカルなのでした