渋谷Bunkamura Galleryで山本六三展 -聖なるエロス-が明日まで開催されている。
褐色の色彩の中に横たわるスフィンクス、天使、そして両性具有の少女や少年の声は、
どこからともなく聞こえてくる竪琴の音色となって
乾いた大地に咲く百合や白い罌粟を揺らす。
死神は妖しい影となって少女をみつめるが魔性は昇華され
魂は美しい結晶となって永遠のものになる。
作品はどれも神秘、官能的でありながら聖なるものが全体にただよう。
油彩、エッチング、鉛筆画に加えて個人所有の展示もあり多数の作品を見ることが出来た。
山本六三◆(1940年~2001年)
画家・銅版画家。神戸に生まれる。
高校時代に絵の世界へ入り30歳の時に生田耕作訳のG・バ タイユ「大天使のように」の挿画を描いた後
いくつかの個展を開催し、画集『エロス・タナトス』を刊行する。