日々遊行

天と地の間のどこかで美と感じたもの、記憶に残したいものを書いています

ブルーベリーとブラックベリー

2011-08-30 | Flower

Berry
ブルーベリーの枝とブラックベリーの実。
花を入れずにグリーンと組み合わせてみる。

緑はいつでも目と心に優しく不動のもの。

ブルーベリーの実は人間だけに限らず鳥も食す。
ベランダで育てた我が家の実を鳥がいつの間にか全部食べてしまった。
まだ熟す前の硬い実だったが、味はベリーグッドだったろうか。
鳥が飛んで来たうれしさ。
鳥が食べてくれたうれしさ。

使用した花材
ブルーベリー、ブラックベリー、ユーカリ2種、ギボウシの葉、レモンリーフ


コクトーが描いたホテル・ウェルカムのプレート

2011-08-22 | Jean Cocteau

Welcomeplate
南フランスのヴィルフランシュに建つ瀟洒な
Hotel Welcome。
地中海に面したリゾート感いっぱいのホテルだ。
ジャン・コクトーはこのウェルカム・ホテルに1926年頃からしばしば滞在していた。
写真はホテルのために描いたデッサンをもとに作られたプレート2枚。
大皿 バウシャー Baucher(ドイツ) 
小皿 リリエン Lilien(オーストリア)
制作年・枚数、いつ頃まで使用されていたのか不明だがプレートには1957年と記されている。

ウェルカム・ホテルについてコクトーは『存在困難』でこう述べている。

ホテル・ウェルカムはひたすら魅力的であり、恐れるものは何一つないかのような外観を呈していた。
     「幽霊屋敷について」より


夏の雲

2011-08-16 | 日常



 
刻々と形を変えて流れる夏の雲。
澄んだ空に自然の偉大さを誇るかのように突然目に映ることがある。
雲は灰色がかり縁は明るく輝いている。
美しいが何か不安を感じさせるのが夏の雲だ。
ざわめくものを胸におぼえながらそれが何のためなのかつかむことが出来ない。
雲から目を離せば日常の風景がある。
しかし人も自分もうつろい、音も声もない陽炎のような風景に変化した感覚になる。
夏の雲は時に不思議な意識を呼び起こす。


錦帯橋 岩国

2011-08-13 | まち歩き

五連のアーチで有名な山口県・岩国の錦帯橋。
木造の橋が優美な弧を描き錦川に変化をもたせる。大正11年(1922)には国の名勝に指定された。

Kintaikyo




幅5メートルの橋は下から見ると、木材とかすがいで複雑に組み合わされ
カーブが出来ていることがわかる。
橋を歩く圧力によってより強化されるしくみになっているのだという。






Mokei

 




岩国駅に設置されていた錦帯橋の模型。





錦川の水は澄んで橋の上から見ても美しい碧色であった。
しかし増水時は激しい流れになり、橋は何度も流されたのだという。
そのため中の三連に橋脚をつけない橋を考案した。
先人の才知にはただ敬服するばかりである。

 


厳島神社 宮島

2011-08-11 | 神社仏閣

宮島はその昔、島全体が神とされた神聖な島であった。厳島神社が海水の満ち引きする入り江に建てられたのは御神体に杭を打たないためだといわれる。現在の規Toriihiki模になったのは仁安三年(1168)に平清盛によって造営された。Toriimiti




海にそびえる高さ16mの大鳥居は荘厳で優美。この特異な景観は島への畏敬の念と海を守る象徴のようにそこに建っている。

 
(左)干潮の大鳥居(9日午前10時半頃) 
(右)潮の大鳥居(9日午後6時半頃)







Toriituki Toriihi




鳥居の屋根の左側(西)には「月」が描かれ、右側(東)には「日」の文様が金色で描かれている。





Syaden Kairou

屈折する廻廊はいずれも長さが異なり、青銅製の灯篭が釣られている。
何本も立ち並ぶ赤い柱も見どころのひとつであり、廻廊に海の風が心地良く吹き抜ける。 

8月10日は「四万八千日観音大祭」であった。知らずに9日に行ったので他のスケュールを変更して10日にもう一度訪れた。この日に参拝すると四万八千日分の功徳をいただけるといわれる。



Senjyokaku_2 


近くにある千畳閣(豊国神社)の内部。
天正15年(1687年)、豊臣秀吉が建立した桃山式の
大経堂である。未完であるがその素朴さがかえって
豪壮なスケールを感じさせる。
ここでは腰をおろして体を休めたが、弥山(みせん)の
山頂を見上げると今でもこの島には多くの神様がいるのだと実感させられた。





太古から人々に崇められてきた宮島。世界遺産に登録された価値は世界に通じる。宮島は歴史を刻みながら訪れる人々を包み、瀬戸の海は太陽にきらめいていた。


Marigoldのゴム手袋

2011-08-06 | 日常

Gomgrove

一日に何度もする炊事。
台所洗剤は私の手に刺激が強く、特に冬などは
手荒れがひどくなる。

このゴム手袋はフィット感もあり、表面がすべらない特殊加工になっているうえに、
袖にあるラインが水の飛散や逆戻りしにくい配慮があるという親切な商品。

世界でロングセラーだというが何度も使う生活用品はやはり心地よさが一番。

Marigoldのゴム手袋は東急ハンズ、成城石井、Amazonなどで購入出来る。

 


魔法のはさみ 今森光彦

2011-08-05 | アート・文化

1kirigami 
一枚の紙にはさみを入れてその手が動き出すと野山に生きる昆虫や花、鳥などが出来上がる。
何でもないたった一枚の紙がいのちを持つ驚き。

今森氏は野山の自然を撮る写真家である。
その風景には人の手に触れていないあるがままの木がそよぎ、水が流れている。
そこに生息する昆虫、花、そして動物に至るまで彼ははさみ一本で紙を変身させる。
その技術は目を見張るほどの見事さだ。




2kirigami
小品から大作まで、細かい観察眼とイマジネーションがあるからこそ
昆虫の動きや細密画のように表現できることが見る者に伝わってくる。
今村氏は自然に生ける者と一体となり
はさみによってもうひとつの自然を創り出す切り紙作家でもある。

現在日本橋三越で個展を開催中(8日まで)