日々遊行

天と地の間のどこかで美と感じたもの、記憶に残したいものを書いています

今夜の皆既月食

2018-01-31 | 日常

3つの現象が一致した今夜の皆既月食「スーパーブルーブラッドムーン」。
赤銅色の月を見ることが出来た。

東京:22時36分

スーパーブルーブラッドムーン」
月が地球に近づくと大きく見えるので「スーパームーン」
1か月に満月が2回あるのが「ブルームーン」
そして皆既月食で月が赤く見えるので「ブラッドムーン」。

太陽、地球、月が一直線上に並んでこの神秘的な月が夜空に浮かぶ。
冷たい空気の中で短いながらも月と向き合った今夜の時間だった。


白のムスカリ

2018-01-19 | Flower

少し風があるけれど晴れた午前中はさほど寒さを感じない。
でも春を感じたくてフラワーショップへ行ってみた。
球根のままのムスカリが可愛らしくて3本購入。
桜が咲くころになると、あちこちの地面から耳飾りのように咲き出すのが待ち遠しい。


映画 屋根の上の女

2018-01-18 | 映画
光、リヒト、ライト、ルミエール、北欧の光はヨーロッパで一番美しい。(作中より)

白夜の国、北欧の光はおぼろであり、移ろい、揺らめき、消えてゆく。
それはやわらかであり、ミステリアスな光でもある。
そんな光がふたりの女性を照らしながら、ショッキングなラストへと向かってゆく。




第一次世界大戦前夜のストックホルム。
田舎から出てきた内気な少女リネアは写真館で仕事をはじめた。
隣には写真家の女性アンナが住んでいた。

暗いかげを秘め、エキセントリックで意志が強そうなアンナは
リネアとは容姿も性格も正反対の女性だが、ふたりはすぐに親しくなり
スタジオでお互いをモデルにして写真を撮り信頼を深めてゆく。
この撮影シーンは、レオス・カラックス監督の「ボーイ・ミーツ・ガール」を
思い出させる。

ガラス乾板を見るリネア。


ある夜、屋根から現れたジプシー・サーカスの男ウィリー。
アンナの恋人であった。
三人の何の違和感もない不思議な関係。
それは光のようにゆらめいている。
ウィリーが三人のアメリカへの旅を提案したが
その旅費を得るため、アンナが逃れてきた元の夫に彼女の居場所を教えてしまう。

激怒したアンナはウィリーと口論の末、誤って彼を殺してしまった。
すべては崩れ去った。うろたえるアンナ。
しかしリネアは冷静沈着に屍を布に包んで始末する。

まだ動揺するアンナと冷静なリネアは屋根に上がった。
そしてウィリーの死体を満身の力を込めて煙突の中に投げ込む。
これですべてが終るはずだった―。

しかしアンナが思いがけない行動に出た。
ウィリーを投げ込んだ煙突の中に突然、自ら身を投げてしまうのだ。
翌朝、ひとりになったリネアは
アンナのカメラを持って何事もなかったかのように街を去っていった。

非常事態で逆転するふたりのクライマックスに至るまで
光を自在にとらえた美しい画像で物語は進む。
青い月の光、雷鳴で一瞬照らされる室内、ガラス乾板の陰影、
そしてシャッターを切るマグネシウムの光など。

光が織りなす映像美の中、
変わりゆく現在の時間の流れと
写真に収められた永遠に変わらない時間をとらえた北欧映画だった。

1989年 監督:カール=グスタヴ・ニクヴィスト

今頃になってやっと。。

2018-01-14 | 日常

年末までに済ませたかったコーヒーカップ類の整理を
今頃になって終わらせ、一段落することが出来た。




パラゴン(PARAGON)のトリオ。
クリーム色の地に優しげな花が野に咲いているように描かれたデザイン。


ロイヤルアルバート(Royal Albert)「ケンティッシュ・ロッケリー」
花々が咲く庭園風景とプレートを囲む小さき花。


エインズレイ(Aynsley)のトリオ
ぼかしたピンクの中に赤い薔薇と白薔薇が寄り添うように。
1940~1960年代の製作。


ティータイムに使用するカップは淡い色が好きなので
我が家にあるのは地味な色が多い。
1日に何度も飲むコーヒーや紅茶の時間。
カップを眺め、味わうティータイム。
手彩色で描かれたアンティークのカップは
今も憧れる「作品」として私たちを魅了する。


銀座線のレトロ列車

2018-01-06 | 乗り物

渋谷と浅草を結ぶ銀座線。
開業当時と同じ仕様のレトロ列車が走り始めてから1年が経つが
内装が木目調の特別列車にはなかなか乗れないでいた。
40両編成のうち2両しか走っていないとのこと。
1月3日にやっとめぐり合った。




以前の銀座線は時々車内の照明が消え、常備灯がついたりしていたのも懐かしい思い出。
木目調の壁に復刻された。



吊り手は開業当時の涙の形。てすりも当時と同じ真鍮のように仕上げられている。


人が多くあまり写真を撮れなかったが
90年前の銀座線が現代によみがえって今も東京の地下を走っている。