すてきな茶こしと出合った。
福田るいさんによる小代焼(しょうだいやき)の作品で、
福田さんが創るオリジナルの茶こしを「ちゃぷちゃぷ」というのだそう。
ダイナミックさと、アンティークのような風合いに一目ぼれした。
福田さんは、お父様である福田豊水さんが興した「小代瑞穂窯」で2代目として創作し、
海外で展示会なども行った経歴を持つ陶芸家。
福田さんが創り出す器は、生活の中に心地よくなじむ物ばかりで
機能的でありながら、手のぬくもりとアートを感じる魅力的なものばかり。
今までバラ園だった公園がリニューアルされ、
イギリス館のそばにある場所が色とりどりの草花に変わり
まさに花園のような公園になった。
(左)カンパニュラ (右)矢車草の間をダスティミラー(白妙草)が伸びて。
(左)ピンクのジキタリス (右)金平糖のようなカルミア
(左)白の露草 (右)草花の中に咲く赤い薔薇
(左)青いすじがきれいなペチュニア (右)シルバーのラムズイヤーのような巨大な葉
(左)赤い葉はヒューケラ (右)ジャーマンアイリス
この場所のすぐそばには港が広がる。
生まれ変わったイングリッシュガーデンの花々は
時間によって変わる光の中で汽笛の音を聞きながら咲いていた。
横浜へ出かけた際に薔薇を見てきた。
5月の公園は薔薇があふれんばかり。
(左)ツル・フラウ・カール・ドルシュキ
(左)人気のあるピエール・ロンサール
(左)バター・スコッチ (右)万葉
(左)ほのか (右)オレンジスプラッシュ
香りのある薔薇、香らなくとも姿を整えて咲く薔薇。
爛漫と咲く薔薇におぼれた詩人たちは薔薇の数よりも多い。
「春の花々を無駄に過ごさすまい。しおれない前に、バラの蕾の冠をかぶろう」
シェークスピア『知恵の書』より
蜷川幸雄さんが逝ってしまった。
海外からも高い評価を得て「世界のNINAGAWA」といわれるほど希有な演出家であり
日本の誇りでもあった蜷川さん。
何度も舞台を観たわけではなく、
シェークスピアものや「近松心中物語」などしか観ていないが
どの作品にも意表をつく演出が多く、
舞台から壮大な人間の世界を見たあの感激、
そしてその余韻など
蜷川さんの舞台を観たあとは甘美な疲労感が残っていた。
「誰も見たことがないものを作りたい」
その言葉どうり、人々の胸に焼きつけた舞台は数知れない。
初期の頃の作品「王女メディア」の写真(メディア役の平幹二朗さん)