今年もあとわずか…と思っていたが、もう大晦日になってしまった。
ひどい風邪を引いてしまい寝込んでしまった年末。
今年も特別な変化はなかったが
ゆく年くる年を静かにむかえられることに感謝をして。
新橋から近いカレッタ汐留の冬のイルミネーション。
今年はディズニー映画の「美女と野獣」をイメージしたイルミネーションというので
初めて足を運んだ。
薔薇をめぐって真実の愛をみつけた野獣と、ヒロイン・ベルの愛の象徴である
「魔法の薔薇」が入ったガラスドームが中央のツリーの中に飾られている。
(六本木シネマのロビーで2月に撮影)
音楽にのせて
メインツリーをはじめ左右のタワーやキャンドルに至るまで、
様々に変化する色が周囲に連動して、まさに光り輝くスペクタルステージ。
そして46階には体験型パネルがあり
キャラクターの画像が数種類変わる。
パネルの下に置かれた花。近づくと色が変化する仕掛けに。
Caretta Illumination は2018年2月14日(水)まで
ももちゃんとぼくの幸福な日々は、ずっとずっとつづくと思っていたー。
ボンボンの寂しくせつない思いが宇野さんのイラストでつづられた絵本。
カフェ・アンニュイではコクトーとピカソも登場させ
ももちゃんと2ひきのねこは幸せなお茶を味わっている。
宇野さんの原画はどの絵も優しい色調。
ねこは言葉を持たないけれどボンボンが少女に語りかけるせつない物語。
本を開くと可愛いブックマークが。
東京・丸の内の周辺は今年も日比谷へ続く仲通りのイルミネーションをはじめ
クリスマスデコレーションが冬の夜を飾っている。
KITTEのツリーは、雪が降りしきる森から出現したような白銀の木。
しんしんと舞い散る情景を都会で目にするような素晴らしさ。
次第に色が変わるライトアップは30分ごとに見ることが出来る。
「WHITE KITTE」は12月25(月)まで
そして丸ビルではニコライ・バーグマン氏デザインのスタイリッシュなツリーが。
祝祭をイメージした華やかなデコレーション。(右の画像は裏側から)
「Marunouchi Bright Christmas 2017」は12月25日(月)まで
アトリエ空中線の造本で宇野亜喜良さんのイラストが目を引いた
アメリカの作家エドガー・ソールタスの短編3冊。
『紫と美女』全7巻の中から発表されたこの3冊は
「アルマ・アドラタ」第2巻
「太陽王女」第3巻
「サロンの錬金術」第6巻
表紙を開くと同じ絵の蔵書票が貼られているのが嬉しい。
正方形の造りも気に入っている。
豪奢なサロン、優雅なディナー、紳士と美女…
そんなイメージを背景に、宿命ともいえる頽廃的な愛が描かれ
アメリカの作家でありながらヨーロッパの幻想を思わせる。
美と虚構、そしてデカダンの三位一体ともいえる珠玉集。
今日までの開催だった「澁澤龍彦のアヴァンギャルド」展を見てきた。
-異端から生み出される聖なるものー
この副題に違わぬ作品の数々が並ぶギャラリーは
聖と魔をカクテルで混ぜたような酔いがただよっていた。
金子國義:作「澁澤龍彦氏の肖像」
会場に並ぶ作品は、澁澤が日本に紹介した海外の作家や
彼が見いだした作家、また親交のあった作家の絵画やオブジェが並んでいた。
澁澤といえばマルキ・ド・サドとフランスの画家バルテュスを思い浮かべるが
展示されている作家たちの錚々たるメンバーのすばらしさ。
ハンス・ベルメールの細い線、バルテュスの「眠る少女」、
レオノール・フィニのリトグラフ入りの箱に収められた大型限定本。
「O嬢の物語」も。
ピエール・モリニエ、ポール・デルヴォー、フリードリヒ・シュレーダー
ルネ・マルグリット、マン・レイなどシュルレアリズムの作家たち。
ビアズリー、金子國義の油絵、四谷シモンの人形とオブジェ、
山本六三のエッチング、横尾忠則が赤とブルーの色彩で描いた絵、
細江英公の写真、合田佐和子、野中ユリのデカルコマニー、etc…。
そして宇野亜喜良さんの作品もコラージュ画やペン画など。
「QXQX」は手帳、ポーチやミニタオルなどの販売コーナーも。
澁澤龍彦没後30年の企画として開催された今回のアヴァンギャルド展。
最終日ということもあってか多くの人が訪れていた。
妖艶で幻想にみちた作品を見ることが出来た貴重な展示会だった。
JR目黒駅から6~7分歩くと庭園美術館に隣接する自然教育園の入り口に着く。
入るとそこは森。
東京ドーム4個分の広さの森が東京にいることを忘れさせ、
見事な紅葉の中、日常から離れて色彩をめぐる散歩になった。
陽が射してひときわ輝く紅葉が、黒い木にマッピングで覆ったように見えた光景。
昨日まで知らなかった風景を目にする幸運。
いつまでも見ていたかった場所。
そして枯れた植物はさながら絵画のような表情。
目黒駅から自然教育園に近づくと銀杏の木が並ぶ。
黄金に輝いていた葉。