HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

N 060

2015-12-07 00:05:55 | ROCK

今年のレコード・ストア・デイの最大の目玉はORK RECORDの7インチ・ボックスで
あった。間抜けにも最初は見落としていたので入手にあたふたしたのだが、手にした
時の充実感は過去のシングル・ボックスのどれをも上回るものであった。

更に追い打ちをかけるように、ORK RECORDSの音源が2枚組のCDになるという
アナウンスがあったのが6月半ば頃だったのだが、11月半ばにしてやっと手にする
ことができた。アナウンスの段階で「2枚組にしては高いなあ」と思たのだが7インチ・
ボックスに高額を払ったことを思えば、楽勝である。

で、届いたCDの豪華な装丁に驚く。ブックレットに記載された情報量の多さに眩暈が
しつつも、これを正確な対訳で読むことができたらなあと思うことしきり。ちっとも
高くない2枚組である。

ロックの歴史の中ではほとんど「染み」程度の扱いしか受けないレコード群であろうが
ここに残された音は75年から79年の間にニュー・ヨークの地下で何が行われて
いたかを如実に記録してある。CBGB周辺にいて今や有名になったバンド群や
NO WAVE辺りを網羅しても零れ落ちる、これらの音の放つ魅力に多くの人が
気付くべきだろう。

2枚のCDの曲の並びはシングルがリリースされた順番ではない。どのような意図で
曲が並べられたのかはわからないのだが、ブックレットというには豪華な本(笑)の
巻末にジャケット写真付きでディスコグラフィーが掲載されているので、これを
見ながら自分で曲を並び替えるのも一興。

ただ、ディスク2の7曲目から10曲目にかけて明らかに意図的に並べられた
ストーンズ・カバー4連発の流れは個人的には嬉しい。正に一ストーンズ・ファンで
一ロック者の私が並べたかった曲順。(笑)

ジャケットに写るテリー・オークの笑顔が素敵なジャケットのデザインも秀逸で
初めてのまともなCD化という価値も含めて、多くの人がこのずっしりと重い2枚組に
気を留めてほしいと思う。


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