HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

BARRY WHITE / UNLIMITED

2009-11-07 12:24:35 | SOUL
一体何時頃から誰が、バリー・ホワイトのことを「愛の伝道師」だの「愛の使者」
だのと言うようになったのだろう?。発せられる声が低音ならセクシーなのか。
ああ、俺の声はちょっと高いよ、すまないね。(笑)
その低音ボイスが流麗なストリングスと絡まる時、陽当りのよい南向きの
部屋の午後2時であろうと、情事が始まるのだ。きっと。
官能的な音と言えば、リオン・ウェアとマーヴィン・ゲイが作り出した
「I WANT YOU 」がすぐに思い浮かぶのだが、そこまでは到達しないとしても
ここに収められたCD4枚を続けて聴くと、バリーが「愛の伝道師」で
「愛の使者」と呼ばれることに納得してしまう。

CD1枚目はほとんどがオルタネイト・バージョンという表記がある。
バリーのアルバムでカタログに残っている物は少なく、オリジナルとの
聴き比べが容易ではないが、彼が夜の帝王であることは誰にでもわかる
選曲。ラヴ・アンリミテッド・オーケストラの録音を集めたディスク3の
官能度の高さも嬉しい。ディスク4はバリーがプロデュースした様々な
アーティストの曲を聴くことが出来、ここまで纏めてもらえるのは
親切の極みというもの。

さて、問題はDVDである。まず70年代後半の失速後しばらく沈黙してから
復帰した87年から94年までのプロモを9曲見ることが出来る。
これが有り難いのかどうか、私にはさっぱりわからない。
ほとんどの曲が語りから始まり(それはいいのだが)、若い黒人の男女が
あまり衣服を身につけず、お互いの体を摺り寄せて弄り合う映像ばかりで
これはかなり辛い。バリーの音がどういうところで役立つかは、理解できるが
映像として面白いものでは無いのだ。そして改めてバリー御大のお姿を
確認して冒頭の「どこが愛の伝道師やねん。」という疑問がまた
湧き出たり。(笑)ああ、俺は失礼なヤツだ。

唯一の70年代の映像がビリー・ジョエル・カバー。白いピアノを
弾きながら歌うその映像はソフト・フォーカスで、いかにも70年代という
感じが出ていて、これは面白い。デイヴィッド・ハミルトンに写真を
撮らせていたら爆笑だったのだが。
全体的にコアなソウル・ミュージック・ファンには有り難いDVDだろうが、
まあ、私にはオプションのようなものであった。

それでも収録された4枚のCDは聴きごたえがあった。
クインシー・ジョーンズもティナ・ターナーも自らの世界に引きずり込む
バリー・ホワイトの漆黒の世界を、是非堪能していただきたい。
夜の収穫者、それはバリー・ホワイト・・・。

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