ローリング・ストーンズの『HOT STUFF』を聴く度に、「これがファンクだ。」
いや、「これこそファンクだ。」と気分が高揚する。
ギターの1弦から3弦を使って弾き出すメイン・フレーズの最初の一音の伸ばし方は
ジェームス・ブラウンの『SEX MACHINE』におけるギターのメイン・フレーズの
三音目の伸ばし方と通じるところがある。
ストーンズの場合、16で刻めるビートを8で刻むことで独特のもったりした感じが
生まれ、これがストーンズならではの無骨なリズムに繋がる。極めて感覚的な
物言いだが、これがストーンズの「ファンク」である。
ドイツのファンク・バンド、マイティ・モカンボスがローリング・ストーンズの
『HOT STUFF』をカバーしたという話を知って、慌てて聴いてみた。
あんな難しい曲を一体どうしようってのだ、と聴く前はそれほど期待していなかった
のだが、これがえらく格好いい。
徒に今風でなくブギー・テイストを漂わせ、ブレイクではカウベルが『HONKY TONK
WOMEN』を彷彿させるアイディアが素晴らしかった。大御所アフリカ・バンバータらの
歌唱というかコーラスというか合いの手(笑)もキまっている。
掲載写真は先日リリースされたアルバム「SHOWDOWN」。
アルバムも全曲捨て曲なし。ゲスト・ボーカルを加えた歌物がいいアクセントに
なっているし、4曲目やラストの曲で聞かれるような、マイナー調のフレーズを
ダンス・ナンバーに昇華するセンスが素敵だ。
ジャケットもまさにハード・ボイルドGメン75(笑)ってな感じでO.K.
ロック者や70年代のソウル・ミュージックが好きな人にこそ聴いてほしい
今のファンク。本当に最高だ。
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