HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

ターナーの蒸気船

2013-11-09 00:17:27 | DAY BY DAY

山下達郎の曲に『ターナーの汽罐車』という曲がある。ここに登場するターナーというのは
人名で、英国の画家ジョゼフ・マロード・ウイリアム・ターナーを指す。
件の曲を書くにあたって達郎の頭の中には、ターナー1844年作「雨、蒸気、スピード-
グレート・ウェスタン鉄道」が思い浮かんだという。

ところで、私にはロックを聴きサッカーを愛するのと同様に、絵画を見る趣味がある。(笑)
というわけで、先日ターナー展を見に行ってきた。流石にロンドン・ナショナル・ギャラリーに
展示されている「雨、蒸気、スピード・・・」は無かったが、かなりの量の絵を見ることができ、
非常に満足した。

私はターナーの熱心なファンではない。油絵より水彩画の方に魅力を感じるなんて、
あまり大きな声では言えない(笑)のだが、ユトリロ狂いの私を惹きつけるには十分すぎる
回顧展であった。西日本の方は来年初頭に神戸で開催されるので、お楽しみに。

さて、この時期の山下達郎といえば、『クリスマス・イブ』である。80年代末頃の話だが
マシーン軍団の皆さんは覚えているだろうか。名古屋の某レコード屋に入った時に
季節柄この曲が流れていたのだが、先輩が「この曲、なんてタイトルですか?って
店員に聞いてみようか。」と言ったのを。勿論、そこにいた我々4人は曲名を知っているわけで
これは悪ふざけなのだけど。(笑)

今年は『クリスマス・イブ』の30周年記念ということで、オーダー・メイド・ジャケットの
制作を受け付けている。自分や家族の写真、或はメッセージをジャケットに刷り込んで
記念の品にしたりプレゼントにしたりできるという趣向だ。

で、私は即座に二つのことを考えた。
特定のミュージシャンの熱心なファンは、同一盤でもジャケ違いなら収集することがあるが
今回は何百何千のジャケ違いの『クリスマス・イブ』が世に出るだけで、これは困るかな?
とか。まあ、見知らぬ他人の顔がジャケ写になった盤はいらないだろうけど。(笑)

もう一つは、不要な盤は中古レコ屋で次の引き取り手を待つという運命もあるのだが
個人的なメッセージや顔写真が掲載された盤を、中古屋が引き取るか、或は引き取って
くれるか、ということである。私は持っていく勇気が無い(笑)ので、廃棄するだろう。
つまり、これは将来的には廃棄される『クリスマス・イブ』が大量に出ることを意味して
いるのか・・・。

あっ、既製品に外付けのカスタマー・スリーブを付けるので、それを
外して売ればいいのか。なんちゃって。(笑)

なんて、ファンでもなんでもない輩はくだらぬことを考えるのだが、今回の企画は
ファンにとってみれば、嬉しい試みであることは想像に難しくない。
というか、素敵な企画だと思っている。

もしキンクスが同じ企画を『FATHER CHRISTMAS』でやったら、遠く海の向こうから
参加するのだけど。(笑)

 


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6 コメント

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ポール・デルヴォーも好きだな (tapara)
2013-11-09 23:23:55
Harryさん、

>油絵より水彩画の方に魅力を感じるなんて、
>あまり大きな声では言えない(笑)

これは全然問題ないと思いますけど。。
それぞれに良さがアールのではないですか?
(財津一郎風)

>私にはロックを聴きサッカーを愛するのと同様に、
>絵画を見る趣味がある。(笑)

なんか、おらと似ているなあ。
(先週敦さんの引退試合がありました)
もっとも展覧会を見に行く時は、かみさんに
「しょうがないやっちゃ」という目で
眺められてますが。
それでも、上野に「ダリ」が来るといえば赴き、
岡崎で「ルーベンス」がやっていると聞けば
性懲りもなく馳せ参じるのです。

返信する
絵画には疎いです (hopper)
2013-11-10 06:35:39
えー、脳の萎縮が進んでいるせいか全く覚えていません(笑)

ちょうど今月1日に達郎のライブに行ってきたところですが、
最前列正面の客を達郎が怒って追い出すという、きっと
後々語り継がれるであろう場面に遭遇してしまいました。

今年の「クリ・イブ」企画、商魂が垣間見えて私は乗りません。
返信する
ラスカルズはマグリットの絵をジャケットに使いましたね (ハリー)
2013-11-10 06:52:19
taparaさん

私の感覚だとデルヴォーはリアルなんだけど幻想的、
ルーベンスは重厚というイメージがあります。
基本的には人物画、静物画より風景画を好みます。

岡崎の近代美術館、3Fか4Fくらいまであがると
平安神宮の鳥居が見えて、位置的に見えるのは
当たり前なのですが、妙にうれしかった記憶があります。
返信する
いやいや、俺も詳しくないから (ハリー)
2013-11-10 07:06:42
hopperさん

え~とね、具体的な店の名前は忘れたのだけど
「新星堂」みたいな普通のCD屋だったのは間違いない。
先輩が「聞いてみようか。」と言ったので、私は「聞いてきてください。」と言ったのですが、悪戯心が入っているため
こっぱずかしくなってやめたように記憶しています。

件の客、達郎のコンサートは長いから、終電を気にしていた、なんてことは無いわな。
因みに私は、ザ・フーのさいたまスーパー・アリーナ公演では最前列ド真ん中だったけど、一度も時計は見なかったよ。(笑)
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うーん、 (wyatt)
2013-11-10 16:25:41
曲名尋ねてみるの話、私も覚えていないなぁ・・・てか、私その場に居合わせていたのかな?

絵はちょくちょく鑑賞に行きます。当地に巡回しないときは遠征することもありますが、東京の美術館は凄い混雑ですね。(オノボリさんでんな) ターナー展も楽しみです。

今年の「クリ・イブ」企画、乗りたいんですが、ジャケットにしたい写真やメッセージが思い浮かびません・・・(涙)
でも、アナログ盤は欲しいな。最近アナログ盤再生するのが楽しいです。

11月1日のライブではえらいことがあったんですね。これから最前列だと緊張してしまうな、、まぁ、そんな席はまず取れないから杞憂か。
翌2日のライブ行きましたけど、最前列の真中の席が空いていて、「チケット、ヤフオクで取引し損ねたのでしょうかね」みたいなMCしてました。(笑)
ひょっとしてこの日の席の主も件の客だったのでしょうか。
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間違いなく (ハリー)
2013-11-10 17:59:20
wyattさん

間違いなくいましたよ。その後茶店に入ったか飯を
食ったかは記憶が定かではないけど。(笑)

先日の新聞にターナー展の来場者が10万人突破という
記事がありました。もし、それが私だったらきっと受けた
だろうな。(笑)

最前列の真ん中が「空いている」というのは、ミュージシャンにとって、やりにくいのではないでしょうか。
スポンサー席じゃないよね。(笑)
前日と同じ客が来ていたら、更にやりにくかっただろうけど、さて本当のところは・・・。
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