HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

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CHEAP TRICK / IN COLOR 1998 STEVE ALVINI VERSION

2007-02-04 08:48:07 | ROCK
チープ・トリックがスティーヴ・アルヴィニをプロデューサーに迎えて
「蒼ざめたハイウェイ」を全曲再レコーディングしたアルバム。
正式に世に出たものではなく、ブートレグでしか聴くことが出来ない。

77年といえばパンクの台等が当然あっただろうが、無視するでもなく頭の片隅に
意識付けをしながら、それでもビートルズ好きが更に電気の力を借りて
加速したような演奏をしたのがチープ・トリックである。
デビュー・アルバムの粗野な感じを整理して、2枚目となる「蒼ざめたハイウェイ」は
リリースされ、「今夜は帰さない」のヒット曲を生んだ。
しかし、メンバーはこのアルバムに思い入れがあるが故に過去を振り返って
すっきりまとめられたサウンドに少なからず不満があったようだ。
そして20年経って、スティーヴ・アルヴィニと再レコーディングすることになる。

事の経緯は知らないのだが、両者の思惑が一致したのは間違いないだろう。
ビッグ・ブラック時代にチープ・トリックのカバーを録音していることもある
アルヴィニが提案したにしても、オファーを受けたにしてもどちらも
問題はなかっただろうから。
ドラムスとボーカルを生々しく再生し、ギターをラウドに鳴らすアルヴィニの
録音で、アルバムは素晴らしい音で生まれ変わった。
当時より機材の進歩があるという点を差し引いても、これは魅力的である。
何より低音の出方が素晴らしい。おそらくドラムスにはマイクを何本も近づけて
立てては無いと思うのだが「空間プロデュース」の勝利と言える。
元々の楽曲がいいのはご承知だろうから、曲には敢えて触れないけれど。

残念ながらこのアルバムは世に出なかった。
低迷の続く98年にチープ・トリックが出したアルバムは武道館ライブの
コンプリート盤であった。後ろ向きとも思える企画が続く印象を与えるのを
「良し」としなかったためのお蔵入りなら残念である。
なにせ曲は絶品なのである。
これを聴いた「ジャンク」だ「グランジ」だと言っている連中が
腰を抜かした図を見たかった。


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4 コメント

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Unknown (イケダ)
2007-02-05 00:36:41
こんなアルバムが存在したんですね。
アルビニとチープ・トリック、興味津々です。
数年前に遂に見ることができたんですが最高でした。
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Unknown (ハリー)
2007-02-05 18:20:16
イケダさん。

かなり前ですが、ATMの振込みの列に並んでいたら
前の女性が持っている振込用紙が見えて
チープ・トリックのチケット代のようでした。

かなりの年齢(失礼)の女性でしたが、未だに
彼女をコンサートに向かわせる、リック・ニールセンと
バーニー・カルロスには脱帽です。
なんだか私も嬉しくなり、脳内で「ドリーム・ポリス」
が、流れ始めました。「今夜は帰さない」でなかったのは
仕方あるまい。(笑)

このブツ、そのうちに・・・・。
返信する
ME TOO (イケダ)
2007-02-06 00:08:33
俺も目当てはリックとバーニーでした。
体型と髪の毛は変わってしまったふたりですが、音は変わってなかったです。

「今夜は帰りたくない」なんて言われてみたいものです。
返信する
でしょう! (ハリー)
2007-02-06 23:16:27
イケダさん。

正確に統計をとったわけではありませんが、
女性のチープ・トリック・ファンの3割がリックの
ファン、4割がバーニーのファンです。(バカ)

同じ事がヴァン・ヘイレンにも言えまして、
5割がアレックスのファンで・・・。
もうええって。(笑)
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