80年発表のソロ名義での2枚目。
ピートのソロ・アルバムで最も売れたもので、私が最も好きな
アルバムもこれである。
キース・ムーンの後任にケニー・ジョーンズを迎え、ザ・フーを
存続させるものの、ピートの心は揺らいでいた。
つまらない音楽が世の中に溢れていることに、大いなる怒りを感じて
常に創作に取り組んでいた男にとって、キースの死は堪えたことだろう。
後任が誰であっても、明らかにバンドの質が落ち、それが自分の作品の
質の低下に直結することと、巨大化したバンドに対するファンの期待を
うらぎりたくない気持ちがモチベーションの低下に繋がったのは
想像に難しくない。
それなら、「ザ・フーという足枷を外してソロで」というのは
免罪符でもあるし、ピートの気を楽にするものであったことも理解できる。
結果、出来上がったアルバムはその後に発表されるザ・フーの
2枚のアルバムに比べて、充実した内容のものとなった。
ケニー・ジョーンズは「いい曲は全部ソロにまわしてしまった」とピートに
不満をぶつけ対立したが、ピートにしてみれば「知ったことか」だろう。
ここでの楽曲をザ・フーとして演奏してまとまるかどうか、なんて
ケニーにはわかるはずもないことだし、ソロだからこそピートの
自由にできたその結果の傑作誕生なのだ。
ザ・フーのこと以外にもピートには自身のアルコールやドラッグの過剰摂取、
妻との別居といった問題が山積みであった。
歌詞の内容もあまり明るいものはない。自身の開き直りや反省、悟り・・・。
やはりこれはソロ・アルバムでしかありえない。
タイトル曲「エンプティー・グラス」ではロック・スターである
自分のこれまでを自嘲気味に歌い、「リトル・イズ・イナフ」では
別居中の妻と自分の関係を「ほんのちょっと愛してくれるだけで十分だよ」と
歌う。こういったある種リセットに近い作業がなければ、もしかすると
この時点でザ・フーを再発進させてアルバムをつくるまでには
いたらなかったかもしれない。
サウンドの面では、今にいたるまでザ・フーを支えるラビットや、
元メディスン・ヘッドのピーター・ホープ・エヴァンスの活躍が
躍動感を与える。アナログ時代は「ハートの扉」という邦題がついていた
「LET MY LOVE OPEN THE DOOR」や「ROUGH BOYS」といった人気曲も
このアルバムに収録されている。ピートのアルバムで何か1枚というなら
まずはこれをお奨めする。ザ・フーのファンなら当時のピートが置かれた
心境を感じながら聞くもよし、そうでなければ単純に名曲の数々に
ニュートラルに接するもよし。
両脇に二人の女性がいるジャケットといえば、私は真っ先に
レナード・コーエンの「ある女たらしの死」(名盤!)が思い浮かぶのだが、
ピートにこの図は似合わないな。
ピートのソロ・アルバムで最も売れたもので、私が最も好きな
アルバムもこれである。
キース・ムーンの後任にケニー・ジョーンズを迎え、ザ・フーを
存続させるものの、ピートの心は揺らいでいた。
つまらない音楽が世の中に溢れていることに、大いなる怒りを感じて
常に創作に取り組んでいた男にとって、キースの死は堪えたことだろう。
後任が誰であっても、明らかにバンドの質が落ち、それが自分の作品の
質の低下に直結することと、巨大化したバンドに対するファンの期待を
うらぎりたくない気持ちがモチベーションの低下に繋がったのは
想像に難しくない。
それなら、「ザ・フーという足枷を外してソロで」というのは
免罪符でもあるし、ピートの気を楽にするものであったことも理解できる。
結果、出来上がったアルバムはその後に発表されるザ・フーの
2枚のアルバムに比べて、充実した内容のものとなった。
ケニー・ジョーンズは「いい曲は全部ソロにまわしてしまった」とピートに
不満をぶつけ対立したが、ピートにしてみれば「知ったことか」だろう。
ここでの楽曲をザ・フーとして演奏してまとまるかどうか、なんて
ケニーにはわかるはずもないことだし、ソロだからこそピートの
自由にできたその結果の傑作誕生なのだ。
ザ・フーのこと以外にもピートには自身のアルコールやドラッグの過剰摂取、
妻との別居といった問題が山積みであった。
歌詞の内容もあまり明るいものはない。自身の開き直りや反省、悟り・・・。
やはりこれはソロ・アルバムでしかありえない。
タイトル曲「エンプティー・グラス」ではロック・スターである
自分のこれまでを自嘲気味に歌い、「リトル・イズ・イナフ」では
別居中の妻と自分の関係を「ほんのちょっと愛してくれるだけで十分だよ」と
歌う。こういったある種リセットに近い作業がなければ、もしかすると
この時点でザ・フーを再発進させてアルバムをつくるまでには
いたらなかったかもしれない。
サウンドの面では、今にいたるまでザ・フーを支えるラビットや、
元メディスン・ヘッドのピーター・ホープ・エヴァンスの活躍が
躍動感を与える。アナログ時代は「ハートの扉」という邦題がついていた
「LET MY LOVE OPEN THE DOOR」や「ROUGH BOYS」といった人気曲も
このアルバムに収録されている。ピートのアルバムで何か1枚というなら
まずはこれをお奨めする。ザ・フーのファンなら当時のピートが置かれた
心境を感じながら聞くもよし、そうでなければ単純に名曲の数々に
ニュートラルに接するもよし。
両脇に二人の女性がいるジャケットといえば、私は真っ先に
レナード・コーエンの「ある女たらしの死」(名盤!)が思い浮かぶのだが、
ピートにこの図は似合わないな。
「リトル・イズ・イナフ」は大人のグッとくるラブソングですね。
ミックは「ナゴヤはサイコーだぎゃ」とMCしたらいしです(泣)翌日の新聞で見ました。ああ・・・ハイドパークでの、スティル・ライフでのあのミックが名古屋弁でMCを・・・・・・
ボスの「明日なき暴走」30周年盤、買いましたか。
紙ジャケでもリマスターされなかったのに、箱だと
リマスターかよ、という突っ込みも聞こえそうですが
DVDも含めて、やはり必携でしょう。
ピートのアルバムは全て手元にあるのですが、私も
結局最初の4枚を買いなおしました。
「アナザー・スクープ」はスクープ・シリーズ全3枚の
中で1番充実していると思います。
今までで後にも先にも1度だけ妹が私の誕生日に
レコードをプレゼントしてくれたことがあります。
それはピートの「ホワイト・シティ」でした。これに
ついて書き出すとまた長くなるので・・・。(笑)
「次はキースが歌うもんで、皆で聴かんといかんがね」
とかいったら皆呆然としたでしょうね。(笑)
最近は某民主党議員の名古屋弁が頭にこびりついて
離れません。(笑)