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HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

BILL WYMAN / MONKEY GRIP

2005-08-12 20:16:11 | ROCK
ストーンズといえば、今はそれほどでもないが「SEX,DRUGS,
ROCK AND ROLL」のイメージが強くあったのは事実である。
「SEX」に関して言えば、「ミックもキースもさぞや・・・」と
思っていたものだが、実は一番のスケベで性豪はビル・ワイマンさん
だったというから痛快である。私は嬉しくてしょうがなかった。
ミックやキースが曲を作っている間も、「どうせ俺は脇役だし
曲作っても採用されないし、呼ばれたときにベース弾けばいいんだろ、
時間余っちゃうなあ。」と思ったかどうかは知らないが、
なんにしろミックやキースを差し置いて、「一番」であるという
事実に感動してしまったのだ。(笑)

ローリング・ストーンズのメンバーが最初に発表した
ソロアルバム、それがビル・ワイマンの「モンキー・グリップ」。
74年の発売。いろいろと興味深いことは多い。
当時から、まあ今にいたるまでキース・リチャーズのバンドに
対する心血の注ぎ具合は尋常ではなかったもので、特にこの
時代はまさかバンドのメンバーがストーンズを差し置いて
ソロを作るなんて事は考えられなかった。それをビルがやっちゃった
ものだから、キースはさぞ気分を害しただろうことは
想像に難しくない。ところが、ビルにしてみれば、曲をつくっても
今までに採用されたのは「サタニック・マジェスティーズ」収録の
1曲のみなのだから、ソロくらい好きに作らせろってなものである。

ビル自身にもメンバー初めてのソロということでプレッシャーは
あったろうが、出来上がったものは昔ながらのロックンロールに
50年代の要素やケイジャンなんかが程よくブレンドされた楽しい
アルバムであった。もちろんカントリーの要素もある。
録音に参加したメンバーがまた素晴らしい。
有名なところではほぼ全編でダニー・クーチがギターをプレイいているし
ドクター・ジョンのピアノを聞くこともできる。レオン・ラッセルの
参加も嬉しいが特筆すべきは最高にファンキーな「MONKEY GRIP
GLUE」のリード・ギターをローウェル・ジョージが担当していることだ。
ビルはローウェルを他にも使いたかったようだが、73~74年と言えば
フィート全盛期、スケジュール調整ができなかったようだ。

緩いながらも、気持ちよく転がるロックンロール。
ストーンズのメンバーの初ソロとして何ら恥ずべきところの無い
素晴らしいアルバムなのだ。
ブートビデオでこの時代のビル・ワイマンのプロモ・クリップを
見たことがある。延々ビル一人が映っていたように記憶する。
一体どのくらいの需要があると踏んでビデオを
撮影したのか、考えるだけで笑いがこみ上げてくる。
策士のようでいて能天気、「皆俺の音楽を気に入るさ」と
いわんばかりの間抜けな自信家ぶりが、私は大好きである。

ストーンズの映画「LET'S SPEND THE NIGHT TOGETHER」は
見所だらけで何十回と見たが、ビルのシーンで大好きなところがある。
「SHATTERD」のイントロが始まってタバコに火をつけるビル。
タバコをしまうのが遅れて、ほんの少し入るのが遅れてしまうのだが
そんなことはどうでもいいという感じでベースを弾き始めるビル。
もちろんミックもキースもそんなことはどうでもいいのは
明らかなのだが(笑)ロックン・ロールというのは、ちょっとした
ことがいちいち格好いいものである。(笑)

ところで。
ロニー・レインのARMS基金のためのプロジェクトでビルが中心と
なったバンドに「ウィリー&ザ・プア・ボーイズ」というのがあった。
オーティス・レディングの「ジーズ・アームス・オブ・マイン」
を演奏するプロモ・ビデオがある。勿論歌はポール・ロジャース、
ギターはジミー・ペイジ。どこかに録画しているはずなのだが、
20年近く前のことなので、どのビデオに録画したのか
探せ出せないのが現状。私にビル・ワイマン並みの記録を
整理できる能力があったらなあと、思う次第であります。



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