HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

LIVERY UP YOUR SELF

2014-11-25 00:01:22 | REGGAE

ボブ・マーリーの映像といえば、すぐさま思い浮かぶのが77年にロンドンの
レインボーで撮影された「LIVE ! AT THE RAINBOW」なのだが、今回は80年
つまり最晩年の映像が世に出た。

「UPRISING LIVE !」と題されたそれはドイツのテレビ番組ロックパラスト放送用に
撮影された80年6月13日の演奏を収録してある。マーリーの映像は動画投稿サイトに
79年のものが幾つかアップされていて個人的に保存して楽しんでいるが(笑)、
このロックパラストの映像もあがってはいた。しかし、その独特の青を基調にした
暗い照明のせいもあって今一つ画質良好とまではいかず、とても自前のDVDに焼いてまで
見る気にはならなかったが、こうしてオフィシャルで製品化されて一安心である。

ウェイラーズからボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズとバンド名を改めてからだと
一般的には74年の「NATTY DREAD」から77年の「EXODUS」辺りまでがロック者にも
広く聴かれているが、以降の活動は音楽以外の処で重要な意味を持つようになる。
自国で戦争同様の争いをみせた政党間対立をまとめるのに一役買い、またアフリカ訪問に
よって人種差別問題への意識を新たにしたことで自ずと各曲の持つ意味合いは
更に重いものになっていった。

欧州圏でのテレビ放送であるが故に、徒に飾ったりコマーシャリズムに走らずに自身の
メッセージを伝えんとする姿勢が映像からひしひしと伝わってくる。
バックを固めるバレット兄弟の鉄壁のリズム・セクションに、アイスリーズの存在が
個人的には「華」ではあるが。

それにしてもカメラワークはもう一つである。アイスリーズのセットで折角マーシャ・
グリフィスがメンバー紹介しているのに、リタやジュディーの顔を映さないとは。
例えばキャンディーズにおいてスーがミキやランを紹介しているのに、ずっとスーしか
映ってなかったらどう思います?って何だか例えがおかしいな。(笑)まあいい。

それぞれがリードをとる曲を披露して、いよいよボブの登場で会場は一挙に盛り上がり
それは本編が終わり、アンコールを求めそれが終わるまで続く。この数か月後に体調を
崩しツアーがキャンセルになるとは思えない充実した演奏である。

さて、最後は少しだけ、しかし大真面目に。
私たちはアコースティック・ギターで歌われる『REDEMPTION SONG』にもう一度
耳を傾けなければならない。

Emancipate yourself from mental slavery,
None but ourselves can free our mind.
Have no fear for atomic energy,
'Cause none of them can stop the time.

俺が今まで歌ってきたのは救いの歌だけだ。


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