パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

エンドゲーム/大統領最期の日★★★・5

2016年08月09日 | DVD作品ーあ行
大統領暗殺というセンセーショナルなオープニングから常識を打ち破る驚愕の結末へと突き進む、衝撃のポリティカル・サスペンス・アクション!
一発の銃弾はアメリカを空前の国家危機へ陥れた!
あらすじ:アメリカ大統領が、万全の警備体制の中、狙撃された。犯人はその場で射殺されるが、大統領も搬送先の病院で息絶えた。記者のケイトは独自の調査を始め、犯人に協力者がいたことを知る。
しかしそんな彼女の動きは、謎の集団により監視され、関係者が次々と抹殺されていく。ケイトはシークレット・サービスのトーマスを訪ねるが、彼は大統領を守りきれなかった思いから失意の日々を送っていた。そこへ謎の男たちが二人を襲撃する。(作品資料より)

<感想>これまでにもアメリカ大統領暗殺計画は繰り返し映像化され、万人を惹きつけてきた。『JFK』『ザ・シークレット・サービス』『ザ・センチネル/陰謀の星条旗』、そしてフェイク・ドキュメンタリー『大統領暗殺』、さらにはTVシリーズ『24』、「バンテージポイント」など。たくさんあるね。
ケネディやリンカーンをはじめ、実際に過去に何度も暗殺されたことがあるアメリカ合衆国大統領たち。そのため、アメリカでは大統領が暗殺される架空の事件を扱った小説や映画は多いんですね。

本作では暗殺を防げなかった失意のシークレット・サービスが、記者の助けにより「大統領暗殺の真犯人」を探る謎が物語の軸になっている。冒頭で市民と握手を交わす大統領に報道カメラマンを装ったテロリストが銃を発射した。警護にあたっていた検察局の捜査官アレックス(キューバ・グッディング・Jr)は左手を撃ち抜かれる重傷を負い、大統領は一発の銃弾を浴びて即死。テロリストはその場で射殺された。
この衝撃的なシーンから始る。アメリカ映画がこれまで描いてきた数々の<大統領悲劇もの>を思い出させる。脳裏に真っ先に浮かぶのは、1963年11月22日(現地時間)ダラス市を遊説中に暗殺されたジョン・F・ケネディ大統領の忌まわしい事件である。
オリバー・ストーン監督、ケビン・コスナー主演「JFK」(91)でケネディ暗殺の瞬間をたまたま撮影した「ザプルーダー・フィルム」と呼ばれるフッテージが使われ、事件の衝撃と深い悲しみを新たに思い起こさせた。
さて、この作品ではシークレット・サービスのアレックスと新聞記者のケイトの二人で、独自の調査を始める。やがて狙撃犯のルイス・デティモアが何者かによって操られていたという事実を掴む。

一方、ケイトの動きは謎の集団によって監視されており、彼女の情報を提供した者や、デティモアの家族は次々と抹殺されていく。アレックスは、大統領を守りきれなかったことを悔やみ、休職することに。酒びたりの毎日、うつろな表情のアレックス。
そんな彼の前にケイトが現れ、真相究明のための協力を求めてきた。ケイトによると、犯人の一味は大統領の予定を事前に掴み、暗殺計画を立てていたらしい。アレックスは自分たちを付け狙う敵を撃退し、ケイトと共に事件の黒幕を探り始める。
やがて捜査線上に謎の企業アレクシス・インターナショナル社と、CIAの機密機関でもあるISG(研究情報部)の存在が浮かび上がる。アレックスは、上司のスティーヴンス(ジェームズ・ウッズ)の制止を振り切り、武装チームを率いてアレクシス社の倉庫に突入する。だが、銃弾の嵐と激しい爆発が一行を襲う。アレックスは、現場から逃走したフィリップ・キーファーと名乗る男を追跡する。壮絶なカーチェイスの末、ついに彼を拘束する。
アレックスとケイトは大統領の友人でもあったモンゴメリー将軍(バート・レイノルズ)に会い、フィリップ・キーファーの正体がジャック・ボールドウィンという人物であることを突き止める。
ジャックは、かつてCIAに所属し、ISGの副隊長を務めていたという。そして当時の彼の上司が、スティーヴンスであったと分かる。大統領暗殺事件の黒幕は、政府機関なのか?・・・その目的は?・・・意外な黒幕なんですね。

確かに上司のジェームズ演じる、スティーヴンスなんですが、それを上手く操っていたのが実は大統領夫人のアン・アーチャーだったのです。ファースト・レディとシークレットのスティーヴンスが恋仲だったとは?・・・これは利用するためだけだったと思いますね。最期に明かされる衝撃のクライマックス、いよいよ黒幕が、___。
アレックスが、ファースト・レディに問い詰めるシーンは、アレックスが夫人を敬っているのか、それとも愛しているのか、「そんな動機で旦那を暗殺するの?」と、結局暗殺計画のことはうやむやになってしまいます。
見どころは、派手なアクションシーンが優先されていて、ミステリー風味は薄いです。大統領の影武者など使わず、まともに狙撃されてしまうですから、いわばお約束の展開となっていますが、それなりに楽しめます。
撮影は、ワシントン州スポーケンで開始され、大統領暗殺シーンでは、2000人のエキストラを集めて撮影されたという。見物客の中には、暗殺が本物だと勘違いし、銃撃戦が始ると逃げ出す者もいたとか。

その他、驚異的なアクションシーン、スタントマンがしがみついた車が、他の車に追突され、そのはずみで大型トレイラーに激突するというシーンや、時速45マイル(約72キロ)で走る車が激突し、後方へ跳ね返るというシーンなど、かなりハードだ。
かつてCIAに在籍していたという経歴を活かし、数々の小説を送り出してきたベストセラー作家、J・C・ポロックが原案・脚本を手掛けたことで、『エンドゲーム/大統領の陰謀』は限りなく大胆でリアル、そしてパワフルな作品となったと思う。
主演、アレックス・トーマスを演じたのは、『ザ・エージェント』でアカデミー助演男優賞に輝き、その後も『ザ・ダイバー』などで目覚しい活躍を見せるキューバ・グッディング・Jr。今回はハードなアクションにも挑戦し、真相究明に奔走する主人公を熱演。
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