大ヒットした「死霊館」のスピンオフとして、同作に登場した実在の呪われた人形“アナベル”にスポットを当てた人気ホラー・シリーズの第3弾。アナベルが厳重に保管された超常現象研究家ウォーレン夫妻の自宅を舞台に、留守番を任された少女たちが、封印を解かれたアナベルによって戦慄に悪夢に見舞われるさまを描く。主演は「gifted/ギフテッド」のマッケナ・グレイス。共演にマディソン・アイズマン、ケイティ・サリフ、パトリック・ウィルソン、ヴェラ・ファーミガ。監督はシリーズ前2作や「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」などの脚本を手がけ、本作が監督デビューのゲイリー・ドーベルマン。
あらすじ:超常現象研究家ウォーレン夫妻は、忌まわしい呪いが宿る恐るべき人形“アナベル”を自宅に持ち帰り、地下室の“博物館”に運び込む。そこには他にも様々な呪われた品々が厳重に封印されていた。ある日、夫妻は仕事で家を空けることになり、一人娘のジュディは夫妻にシッターを頼まれた年上のメアリーとその友人のダニエラとともに留守番をすることに。ところがダニエラが地下の博物館に入り込み、誤ってアナベルの封印を解いてしまい…。
<感想>背筋も凍る、おるすばん。超常現象研究家ウォーレン夫妻の自宅の地下室には、アナベル人形が厳重に封印されている。だが、夫妻が用事で家を留守にしたその日、残されたお留守番の娘のジュディと喘息持ちのベビーシッターであるメアリーとその友達ダニエラが来て、お泊りじゃなかったのに、何故か泊まると言い出し、勝手に地下室の鍵を見つけて、その中のガラスケースに封印されていた「アナベル人形」を出してしまう。
それに、その時に恐ろしい物音にびくついたダニエラが、地下室の鍵を閉め忘れてそのままみんながいる上の階に叫んで助けを求めるのだった。つまりは、このよそ者のダニエラが問題の女であり、本当だったら、人形も他の幽霊たちや鏡の中の霊、ブラウン管といったホラー・マニアたぐいの小道具がひしめく「死霊博物館」の地下室に閉じ込めていた、鎧兜の甲冑だって飛び出さないのに、バカな友達のために、家の中にいる人たちが恐怖におとし入れられるというわけになる。
まさにホラーの教科書というべき一篇になっている。ただし、因縁話とか精神分析といった怖さの理由の説きおこしを一切取払っており、音の緩急で怖がらせる仕掛けだけが、一体感たるやハンパなかった。まるで、タガが外れた機械のように暴走しまくっていた。
恐い音やスモークで恐怖をあおるような古典的な演出は、呪われた人形アナベルの物語に相応しいが、カメラワークにもう少し工夫があれば、おどろおどろしさが増したであろうにと思った。
アナベル人形に恐怖の世界へ、引きずり込まれるジュディをはじめ、メアリーにダニエラはみな、ホラーの似合う美少女だが、そこへ、近所の友人ボブ少年が現れ、彼も意外とホラーキャラで面白かった。というか、ボブの出番は少ないですからね。
ダニエラが、父親の事故のことでもう一度父親に会いたいと、「死霊博物館」の地下室へ行けば、父親の幽霊に会えるのではないかと思ったらしい。それが最強のアナベラ人形のガラスケースまで鍵をこじあけて出してしまったから、大変なことになってしまう。
夜で室内は暗いし、音がハンパなく恐怖を煽るような音響に驚きながら、女の子3人で幽霊くらいは、「女も倒せますからね」という女子力のみで解決する、あえてのこの軽さが気持ちいいです。
ジュディは、寝室で布団の中に寝ていると、後ろにアナベルが寝ているのだった。ですが、次の瞬間、ジュディは何かの霊の影に追いかけられるのだった。その霊に向かって十字架を突きつけ祈りを叫ぶと、霊は消えて行った。
他の2人は、メアリーが喘息発作を起こし、吸入器が車の中にあることを知り、勇気をふりしぼり取りに行くジュディの勇気たるや。ダニエラは、自分が父親の霊に逢えると思っているので、次々に現れる幽霊たちに怯えてしまって何も出来ない始末。
考えても分る通り、最強のアナベル人形をあのケースに戻すことなのに、何故かもたもたする3人。ジュディが他の霊たちを十字架で封印し、メアリーがアナベル人形をガラスケースへ戻し封印しようとする3人だったが、邪魔をする霊達によってダニエラがその霊たちに取り憑かれてしまう。
ですが、十字架を突きつけてダニエラを霊から取り戻したジュディが、他の霊達に十字架を向けて祈りを捧げている間に、アナベル人形を見つけたメアリーが、ガラスケースに入れてアナベルを封印するのでした。
両親たちも帰り、やっと静かになった地下室の霊たち。そして数日後に、ジュディの誕生日パーティーが行われる。でも、友達のいない彼女の元には誰も現れず、落ち込むジュディを両親が慰めるのですが、しかし、そこへメアリーとダニエラが、ジュディのクラスメイト達と一緒に現れて、嬉しそうなジュディの笑顔が戻るのだった。
事前にシリーズを見ておかないと話がわからないということは、一切ないのでご安心を。ですが、過去作を見ておきたいなと思ったのなら、スピンオフとして本作に連なる「アナベル人形」シリーズよりも、『死霊館』の方が関連性が深いと思うので、オリジナル1作目の『死霊館』を見ておいた方がいいですね。
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