パピとママ映画のblog

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のぞきめ ★★.5

2016年04月04日 | アクション映画ーナ行
「刀城言耶」シリーズなどの推理小説家・三津田信三の著書を基に、元AKB48の板野友美が怪死事件を取材する役で初主演を果たしたホラー。過去と現在の二つの時代を背景に、窓やカーテンの隙間などから視線を投げる“のぞきめ”の事件の真相を主人公が追う姿を描く。メガホンを取るのは、『トリハダ −劇場版−』シリーズなどの三木康一郎。のぞかれるという普遍的な恐怖を表現したビジュアルと、女優としての板野の演技に注目。
あらすじ:テレビ局でアシスタントディレクターをしている三嶋彩乃(板野友美)は、ある青年の怪死事件を取材することに。異様な死に方をした青年の死を、彼の恋人は「“のぞきめ”の仕業だ」と発言。青年の大学のサークル仲間も山奥の合宿に行って以来、何者かにのぞかれているように感じており、のぞきめの悲劇が続いていた。そして、彩乃の身にものぞきめの恐怖が迫りくる。

<感想>あひる口の板野友美ちゃん、可愛いけどねいつも口が半開きなのにゲンナリします。ちょっと見には可愛いけど、演技は学芸会レベルでへたっぴですからね。まだ前田敦子ちゃんの方が数段演技が巧いですよ。それを気にしなければ、まぁまぁのホラー映画としてはデキがいいのではないかしら。
TV局で働いている彩乃が、報道部の仕事でカメラを持って階段から転げ落ちて死んだ男を取材するが、写真を撮っていて、階段の男の死体がお腹がよじれており、口には泥が埋め込まれ窒息死だというのだ。

その彼女も、それから精神状態が変になり、アパートに行くと死んだ男の部屋も、女の部屋もガムテープで隙間という隙間を塞いでおり、どこからか誰かに覗かれていると、恐怖に怯えているのだ。その女和世は、病院から抜け出して、探していた信二と彩乃の車の前に飛び出してきて、反対側からきたトラックに轢き殺されてしまう。

そのシーンが、凄惨な姿で観ていて気持ちが悪くなる。和世の母親役で、東ちづるが出ていたが肥っていて中年のおばさんになっていた。
その恐怖は、彩乃が信二のアパートへいくと、キッチンのシンクの下の扉が開いており、そこを覗く彩乃の目に映ったのが、和世の血だらけで凄惨な姿(折りたたまれて入っていた)なのだ。帰って来た信二がそこを開けると、何も無かったのにね。
音響は、ホラー映画らしく鈴の音が鳴り、そして不穏な空気が押し寄せてきて、換気口とか、水道の排水溝とかから目だけが見えて、和世だけに見える、地面にたくさんの目玉だけは怖くないですから。それが血走ったような恐ろしい目ん玉の描写ですから。そりゃ、「のぞきめ」に祟られた人間は、恐怖に怯えるわね。

恋人の信二に白石隼也が扮してて、板野友美扮するヒロインの三嶋彩乃の力になり、一緒に真相を追うために、50年前に哀しい事件が起きた山間の村に車で行きます。
山間部にある民宿のような貸別荘〈Kリゾート〉に泊まり、翌朝には山登りをする二人。頂上の六部峠では二つに割れた岩があり、そこから下に湖が見える。だが、同じ山へ登った和世のスマホで撮った写真では、六部峠に小さな集落が映されていた。
信二がPCで検索をして、その侶磊(ともらい)村には言い伝えがあり、六部殺しの伝説があると言うのだ。
六部殺し(ウイキペディアより)六部殺し(ろくぶごろし)は、日本各地に伝わる民話・怪談の一つ。ある農家が旅の六部を殺して金品を奪い、それを元手にして財を成したが、生まれた子供が六部の生まれ変わりでかつての犯行を断罪する、というのが基本的な流れである。最後の子供のセリフから、「こんな晩」とも呼ばれる。

で、彩乃と信二がその村へ行って見ようと言うのですが、信二が見たのは彩乃の後ろに少女の巡礼姿が立っているのを見て、「後ろを振り向くな」というのですが、彩乃は振り向いてしまい、その少女のことが頭から離れなくなります。

この「六部殺し」を調べるために吉田鋼太郎扮する目の見えない先生の所へやって来て、侶磊(ともらい)村の話を聞き出します。実は先生も大学生の時にその村へ行き、村人たちが巡礼客に優しい言葉を言いながら家へ泊めて、巡礼者を殺して金品を奪い、御堂の辺りに死体を埋めたというのだ。その大きな屋敷の「鞘落」という家で、屋敷の背後には墓所があり、その近くにお堂と祠があった。

墓所の下のほうには、もうひとつの小さな墓所のようなものがいくつもあった。その鞘落家の妻が暗くなると、おにぎりを持って御堂にお供えをする。不思議に思った吉田鋼太郎は、御堂の中へ入り床下の穴から目ん玉が見えるのに驚く。すると床下から鈴の音が聞こえるので、床下を剥してみると坑道になっており、穴の中には少女がいてにぎりめしを食べていた。

その子はこの村にのぞきめの怪物の怨霊がでるというので、それから逃れるために隣村から誘拐してきた少女をいけにえとして、御堂のしたに閉じ込めて置いたというわけ。吉田鋼太郎ものぞきの祟りに遭い、眼を潰して見えないようにしたのだが、錫の音が聞こえると自分の命も狙われてしまう。
だから、怨霊というか、その村へ入って殺された巡礼たちの恨みや祟りが、その少女に憑りつき、のぞき込んだ人間に対して成敗をしようと、恨みの復讐ですよ。だから、彩乃の恋人も気が狂ったようになり、隙間から覗かれている恐怖に暴れ精神病院へ入り、両眼を箸で刺し見えなくなるようにして、それでも恐怖に怯えている。

彩乃は、鈴の音に誘われるように、独りで侶磊(ともらい)村に行き、その時はダムに沈んだ侶磊(ともらい)村も現れて、六部峠では巡礼の姿をした少女の導きで、少女が母さまと慕ってくるし、御堂の前に来ると、巡礼母子が殺される映像が映し出され、カマにナタでグッサグッサと母親を殺し、娘も殺すのだ。
それを彩乃は幻影のように見て、御堂の前の膨らんだ土盛りを掘ってみると、少女の手が伸びて来て、彩乃を引っ張るのだ。吸い込まれるように彩乃が土の中へと消える。それから1年後、恋人である信二がホラー小説「のぞきめ」を書き、生計を立てて生きている。信二のその部屋に鈴の音がして、机の引き出しから出した結婚指輪を見ている信二に、彩乃の声が「いつくれるの、それを」彩乃が泥まみれで現れるのだ。
何故にヒロインの彩乃が、殺されてしまったのかが疑問だ。その少女は、母親の代わりに彩乃を道ずれにしてあの世へと旅立ったのだろうか。
とにかく、「血走った目ん玉」と、血まみれの死体に、侶磊(ともらい)村での母と少女の巡礼殺しが、余りにも残酷だったので観るに忍びなかったです。

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