棚橋 光男 著
『大系 日本の歴史』 4王朝の社会
『大系 日本の歴史』 4王朝の社会
今年初めに、持参した上掲の本を昨日から読み始める。
前巻を完読したときにも既述したが、この歴史書は父が求めた本であり、父亡きあと私が譲り受けた本である。
父は読了しらしく、赤ペンで傍線を入れたり、見返し部分に、「63、6、9 読み始め 63、7、23 読み終り」と記入したりして、完読したことを明らかにしている。父が90歳の折に記した文字が残っている。
私も、その下へ「2022、1、17 〜」と記入して、読み始めた。父より少し若く88歳の読み始めである。(しかし、88歳は残り少なく、89歳にまたがる可能性が大である。)
この歴史シリーズは、巻別に作者が異なり、この「4 王朝の社会」の担当は、棚橋光男という歴史家である。
1947年生まれとなっているので、なお活躍中であろうとネットで調べたところ、1994.12.1 に、47歳で亡くなっておられる。ずいぶん早世である。父が96歳で他界したのも同じ年の10月であった。
いずれの作者であっても、生没年は気になるので、必ず調べている。作者の思想や思考は、時代的背景と無縁ではありないと考えているので………。
歴史家・棚橋光男は、完全な戦後生まれで、私より14歳も若い方である。と、思ったのに、すでに亡き人であることを知って、残念な思いである。著作数もそう多くない。
まだ読み始めたばかりだが、歴史のとらえ方、書き方が面白い。
歴史書にありがちな、年代を追いつつ史実を詳述する書き方とは違っている。うまく言えないが、時代考証の仕方の面白さ、とでも言えばいいのか? 「王朝の社会」について、読みながら考える楽しさがある。
続きを読むのが楽しみである。