田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

悪いやつら(Nameless Gangster)

2013年09月30日 23時08分22秒 | 日記

 

 韓国・釜山の裏社会でのし上がりながらも、1990年のノ・テウ大統領による“犯罪との戦争”宣言によって生き残りを賭けて戦うことになった2人の男を描いた犯罪ドラマ。出演は「オールド・ボーイ」のチェ・ミンシク、「ベルリンファイル」のハ・ジョンウ。監督は初監督作品「許されざるもの」で注目を集めたユン・ジョンビン。(movie walkerより)

 

 最近ハ・ジョンウって売れっ子ですねぇ。よく見かけます。ついこの間も「ベルリンファイル」で見たような気がします。

しかしながら、今回の見所は、なんと言ってもチェ・ミンシク。どこのおっさんかわからんほどブクブクに太って、しかもここ数年見かけてないからか(ちゃんと出てたのに私が知らないだけかもしれないけれど)、風貌が変わってしまって、名前を見なければ絶対に彼とは気付かないところでした。

ミンシクは、税関の役人。しかし、み~んなで揃って、ことあるたびに賄賂をせしめ、山分けしています。しかしある時、氷山の一角が表に出、誰か一人がクビを切られて始末書代わりになることに。ミンシク、表面上は家族が最も少ないから犠牲になったことになっていますが、いやいやなかなか。もともと、上司や仲間にもナメられていたのでしょう。

ともあれ、仕事を失った彼は、せめて最後にお金をせしめようと、摘発(?)で横取りしたヤクをヤクザに売ろうとしてボコボコにされてしまいます。そりゃ、素人だもんね。しかし、世の中は狭いもの。ヤクザの若きボスが遠い親戚にあたるとわかり、猛攻をかけ始めます。

最初は相手にしなかった若ボス(ハ・ジョンウ)も、口八丁手八丁のミンシクに父親にまで顔を出され(知らぬ間に父親に連絡を取ってあり、「おまえの大叔父に当たる人だ。挨拶しなさい」と言われる)、しぶしぶ彼と組むことに。

しかしながら、小物は小物でそれなりに使い勝手が良く、公務員だっただけに人脈も広い。器以上のものを望んでウザいこともあるけれど、人当たりの良さは否めない。

なんだかんだでのし上がったミンシク。しかし、組織に2頭体制はなじまない。必ず争いになります。また、時代もノ・テウ大統領の「犯罪との戦争」宣言。ヤクザは一掃されてゆきます。

そんな中、最後まで人を利用してでも悪あがきを続けて、結局生き残ったのはミンシク。これを賢いというのかどうか。ワルながらもちょっと純真な感じに見えたジョンウとは好対照です。そして、思いがけず(?)勉強が良く出来たミンシクの息子は検事となるのです。おもしろいですね。

そして汚いながらも生き残ったミンシクの勝ち逃げかと思われた途端、最後の最後に一言、意味深なラストシーンが入ります。セリフだけで人物は映りません。でも、ミンシクの表情はバッチリ映るのです。ドキっとします。

それにしても、醜い(ファンの方、ごめんなさい)ミンシク。いくら冴えないおじさんを演じるからって、こんなに太る必要があったのかなぁ。本当に誰かわからなかった。なんだかなぁ・・・。

あと、ジョンウの側近をやっていた、オカッパちっくな強~い兄さん、彼も魅力的でした。なんていう役者さんかな。注目したいです。

もうひとつ、日本のレストランチェーンの会長、中島武氏が日本の裏組織のボス役で友情出演しています。もっとも、アジア人同士ですからそんなに目立たないですけどね。

韓国の「血の濃さ」を改めて知りました。日本とだいぶ違うのね・・・。

で、「犯罪との戦争」、成功したのかな。その後、韓国ではヤクザはいなくなったのかしら。どうせ似たようなものが雨後のタケノコのように出てくるだけじゃないのかなぁ。あくまで素人考えだけど。

 

 

コメント
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