「歯を抜いてインプラントにした方が良いですよ。」と言われたけど、
どうなんでしょう?
という相談をよく受けます。
最近はインプラントを勧める歯科医院が増えました。
いきなりインプラントの話を聞いて不安になって、セカンドオピニオンとして
当院を訪れる患者さんが多くなりました。
そのうち半分くらいの方が実際にはインプラントの必要がありません。
歯を抜かないで残せるからです。
インプラント治療が確立していない時代には歯をとことん残そうという風潮が
歯科界にありました。
そのため極限まで歯を残す治療方法がありました。(再植治療はその代表例
です。)
最近は安易にインプラントを勧める風潮になってしまいました。
まず、歯を残せるかどうかとことん診査してからインプラント治療
を考慮するべきだと思います。
こういう風潮になったのもアメリカの影響かもしれません。
歯科の世界もアメリカがリードしています。
訴訟社会のアメリカでは、不確実な歯を残すよりも確実なインプラントを
選ぶ方が正しいとされています。
ですからアメリカの論文を読むと、明らかに残せる歯を抜歯してインプラントを
入れている症例をよく見かけます。
治療方針には個人の考え方が反映されるので一概にアメリカ式が悪いとは
言えませんが、日本人には日本人にあった考え方もあると思います。
「ダメになるかもしれないけれど、使えるものは最後まで使いましょう。」
日本人には物を大切に使う心があります。
小幡歯科医院
http://www.obatadc.sakura.ne.jp/