小幡歯科医院歯科話

品川区目黒駅前小幡歯科医院の公式ブログです。一般歯科治療の話から体の健康の話まで幅広く語ります。

歯科麻酔

2009-02-16 09:07:00 | 医科と歯科

「歯科麻酔科」という科があるのをご存知ですか。

              

歯科医院で行う麻酔の注射ではなく、点滴による麻酔や全身麻酔を主に行う

科です。

               

主に口腔外科の手術の麻酔を専門にした麻酔科です。

                    

             

私は口腔外科在籍中に4ヶ月間の歯科麻酔科の研修を行いました。

                  

全身麻酔をかけるにあたっては全身の状態を把握していなければならないので、

内科学や生化学、生理学など歯学部の教育ではあまり勉強しなかったことを集中

的に学びました。

                    

歯学部でも医学教育はあるのですが、余程勤勉な学生でないとしっかり勉強しま

せん。

            

私もしっかり勉強しなかった学生の一人です。

                  

歯学部における医学教育の甘さ、医師法、歯科麻酔の特殊性、

そして厚労省のガイドラインのあいまいさによって、歯科麻酔は

大きな矛盾をはらんでいます。

                   

                      


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歯科と呼吸器内科(喘息)

2009-01-09 09:41:00 | 医科と歯科

喘息をもっている方には歯科治療において気をつけることがあります。

             

一番大切なことは喘息発作を起こさせないことです。

            

歯科治療においては、「緊張」、「麻酔」が発作を引き起こす原因になりますので、

注意して行う必要があります。

          

ただし、一般的な治療は余程発作を起こしそうな時期でない限り問題なく行うこと

ができます。

                   

一番問題になるのは痛み止め薬の服用です。

                 

「アスピリン喘息」といって、アスピリンの仲間(非ステロイド性消炎鎮痛剤)

の痛み止め薬を服用すると喘息発作を起こすことがあります。

              

かといって非ステロイド性以外の痛み止めでも、発作が起きないという確証が

得られていないのが実情です。

                   

喘息がある方には痛み止めを慎重に処方する必要があります。

          

             

小幡歯科医院

http://www.obatadc.sakura.ne.jp/


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歯科と産婦人科

2009-01-08 09:07:00 | 医科と歯科

妊娠するとお口の中の環境は変わります。

            

妊娠中は

              

つわりで歯磨きができないため虫歯になる心配がある

ホルモンバランスが劇的に変化して歯周病になりやすい状態になる

妊娠中はレントゲン撮影や薬の服用ができないため歯科治療が制限される

(実際はできるのですが、心情的にできません)

              

            

など気を使うことが多いです。

        

そのため妊娠する以前に歯の治療はすべて終えておきたいものです。

                 

               

そして産後は

                

子育てのため生活が不規則になり歯磨きもおろそかになるので虫歯になる危険が

増える

ホルモンバランスは元に戻るので歯周病になる危険は妊娠中よりは減る

子供虫歯予防も重要である

しかも母親の虫歯は子供にうつる可能性がある

           

                 

以上のような理由で、出産前後は歯科受診が必要です。

          

ちなみに、赤ちゃんにカルシウムをとられるのでお母さんに虫歯ができるというの

は迷信です。


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歯科と整形外科

2009-01-07 09:16:00 | 医科と歯科

歯科と整形外科が直接関わることはあまりありません。

           

顎関節症として、顎の関節の治療をする際には整形外科的な治療方針も必要と

なります。

               

数ある関節の中で顎の関節だけは歯科医が診察します。

           

これは顎の関節の治療には咬み合わせのチェックが不可欠だからです。

           

                

顎関節症の治療は整形外科の関節の治療を踏襲してきた歴史があります。

              

関節の安静、薬物療法、手術療法(顎の手術はめったにありませんが)、そして

リハビリ。

               

顎の治療は整形外科の歴史を追いかけた後、歯科的に独自に発展しました。

                  

腰痛や膝の痛みがなかなか治らないことがあるように、顎の治療も簡単にいか

ないことがあります。

                 

歯科において、顎と咬み合せの関係を明らかにすることは永遠のテーマです。 

             

それほど咬み合わせに関しては一筋縄ではいかないところがあります。


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歯科と耳鼻咽喉科

2009-01-06 09:15:00 | 医科と歯科

歯科と耳鼻咽喉科は領域が近いです。

             

一番関連することがあるのは「蓄膿(上顎洞炎)」です。

        

蓄膿には「鼻炎が原因となるもの」「歯が原因になるもの」とがあります。

               

耳鼻科から「この蓄膿は歯が原因ではないですか?」と依頼されることもあります

し、歯科から「鼻炎による蓄膿の所見はありますか?」と質問することがあります。

                  

                

その他、お口の中を拝見していて喉に炎症がある場合や、顎関節症として来院

された方に中耳炎がないかどうか確認したい場合などに、耳鼻咽喉科を受診して

いただくことがあります。


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歯科と皮膚科

2009-01-05 09:14:00 | 医科と歯科

歯科と皮膚科では「アレルギー」において関わりがあります。

              

歯科では様々な材料を使いますが、お口の中に入れた材料によって体の別の

部分にアレルギーが生じることがあります。

                    

皮膚科的に病名がつくものでは、「掌蹠膿疱症」という皮膚疾患が歯科用の

金属と関係がある場合があります。

         

歯科用金属に対するアレルギーによって、手のひらや足の裏に皮疹が出ることが

あるのです。

               

パッチテストというアレルギーテストを行い、歯科用金属に反応があればお口の

中の金属を除去します。

           

ただ、歯科用金属に対するアレルギーがかならず掌蹠膿疱症を引き起こすわけ

ではないので、除去するかしないかは慎重に検討する必要があります。


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歯科と脳外科(脳梗塞後の治療)

2009-01-04 09:14:00 | 医科と歯科

脳梗塞を起こした後でも一般的な歯科治療は問題なく行うことができます。

               

注意しなければならないのは観血的処置(抜歯や手術など)を行う時です。

                

脳梗塞を起こした方は「血液がサラサラになる薬(抗凝固剤)」を常用されています。

            

そのため観血的処置を行う際に薬を一時的にやめていただく必要があります。

                     

また感染に対する抵抗力が落ちている場合もあり、処置の前に化膿止め

(抗生物質)を飲んでいただく場合もあります。

                     

これも歯科医の判断ではできないことですので、担当の先生に問い合わせてから

行います。

       

          

小幡歯科医院

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歯科と循環器内科(心筋梗塞、狭心症)

2008-12-31 09:10:00 | 医科と歯科

心筋梗塞や狭心症は、心臓の筋肉に行く血液が減少することによって胸の痛みを

覚える病気です。

               

心臓が健康な人でも歯科治療を行うと血圧や脈拍が上がるので、これらの虚血性

心疾患のある方にはさらなる注意が必要です。

                  

重要なのは胸痛発作を起こしてどれくらいの期間が経っているか、です。

          

狭心症の発作を起こして6ヶ月以内は外科処置は避けなければなりません。

            

心筋梗塞の発作を起こして6ヶ月以内は歯科治療自体を避けたほうが無難です。

                           

また発作を起こしそうな方であれば、血圧や脈拍数などをモニターしながら歯科

治療を行う必要があります。

                         

担当の内科医と密接に連携して歯科治療を行う必要があります。


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歯科と循環器内科(心臓弁膜症)

2008-12-30 09:13:00 | 医科と歯科

心臓弁膜症は、4つある心臓の弁のどれかに機能障害を起こす病気です。

          

お口の中の細菌(虫歯菌や歯周病菌)が、血管を通って心臓の弁に入り込みや

すいことがわかっています。

           

ですから心臓弁膜症の方はお口のケアをすることが大切です。

                 

                   

一般的な歯科治療では問題はありませんが、抜歯に際しては気をつけなければ

なりません。

              

抜歯をすると、必ず抜歯したところから血管に細菌が入り込みます。

          

そして血管を通して心臓にも到達します。

              

これは一時期的なものなので心配はないのですが、心臓弁膜症の方は多くの

細菌が心臓の弁に入り込む心配があります。

           

ですから心臓弁の感染を防ぐために、抜歯をする3日ほど前から

抗生物質を飲んでいただくことになります。

                    

これは歯科医の判断だけではできないことなので、担当の医科の先生に問い

合わせてから行います。

        

           

小幡歯科医院

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歯科と内科(低血糖性昏睡)

2008-12-29 09:53:00 | 医科と歯科

インシュリン注射を受けている人や、血糖降下剤を服用している人に「低血糖性

昏睡」が生じることがあります。

               

これは低血糖になって脳にブドウ糖がいかなくなり、意識がもうろうとしたり昏睡

に至ってしまうことです。

               

麻酔や治療に対する緊張感が低血糖の引き金になることもあるので、

お腹がすいた状態では歯科治療をしない方がよいでしょう。

                  

万が一低血糖になると感じたら、ブドウ糖液を注射するのが有効ですが飴やチョコ

レートをなめることでも対応できます。

                

             


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歯科と内科(糖尿病)

2008-12-26 09:12:00 | 医科と歯科

糖尿病はこのブログでもたびたび話題にしてきました。

          

歯周病と糖尿病には密接な関係があるので、歯周病の治療と糖尿病の治療を

平行して行っていくことによって相乗効果でどちらも良くなっていくことがわかって

きました。

              

一般的な歯科治療は糖尿病とは関係なく行うことができます。

                   

             

             

今回は糖尿病と外科処置についてのお話です。

                

糖尿病になると感染に対する抵抗性が低くなったり、歯ぐきや骨が弱ります。

            

そのため抜歯や手術などの外科処置をした後に治りが悪いことがあります。

              

処置後の傷が治るのに通常の3倍以上期間がかかることもあるので、場合に

よっては術前に抗生物質を飲んでから処置を行うこともあります。

          

                   

糖尿病があっても血糖値がコントロールされていれば治りが悪くなることはあり

ません。

                 

糖尿病は歯科治療の成否にも関わっています。

         

            

小幡歯科医院

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歯科と内科(高血圧)

2008-12-25 09:12:00 | 医科と歯科

高血圧症は日本人には多い病気で、降圧剤を飲んでいる方は多くいらっしゃい

ます。

             

高血圧症の方が歯科治療をする際に気をつけなければならないのは麻酔と薬に

よる副作用です。

             

麻酔

             

歯科の麻酔薬に含まれる「エピネフリン」という薬剤には、心臓の鼓動を早めたり

血圧を上げる作用があります。

                 

日頃から血圧が高い方には麻酔を注意して行う必要があります。

               

降圧剤によって日頃から血圧が安定している方は問題なく麻酔をすることができ

ます。 

                    

また緊張するだけで血圧は上がるので、治療における緊張感を減らす努力が

必要です。(これは歯科医院側の問題です。)

         

                   

降圧剤の副作用

          

降圧剤には歯ぐきが増殖してしまうという副作用があります。

              

歯ぐきが増殖すると歯周病になりやすくなります。

                 

場合によっては担当の先生に問い合わせをして、薬の変更が可能かどうか

お聞きします。

            

             

小幡歯科医院

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医科と歯科

2008-12-24 09:11:00 | 医科と歯科

歯科学は医学の中の一部ですが、実際にはほぼ独立しています。

                    

ただ歯科の治療において、お口の周りだけを診ていたのでは治せないことも

多いです。

                  

医学的な見地からも診断しなければならないことも多くあるのです。

             

また、歯科も医科と連携しなければならない場面も多くあります。

         

そんな話をしていきます。

                

            


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