口腔外科領域でもっともなじみがあるのが、親知らずの抜歯ではないでしょうか。
親知らずは正式名称「第3大臼歯」で、前から数えて8番目の歯です。それで
歯科関係者は通称「8番」と呼んでいます。
永久歯は15歳くらいまでに生え揃いますが、親知らずはそれより後に生えます。
場合によっては親元を離れる20代後半に生えてくるので、「親知らず」と呼ばれて
います。
原始の時代には人間には親知らずを含めて32本の歯がありました。
現代では28本が正常な本数とされ、親知らずはなくてもよい歯とされています。
親知らずの生え方は0~4本さまざまです。
親知らずが生まれつきない人、1本だけある人、上の奥に2本だけある人、
下の奥の2本だけある人、右の上下の2本だけある人、右上と左下に対角線上
に2本だけある人、なぜか1本なくて3本の親知らずがある人、など様々です。
現代でも親知らずが4本きちんと生えている人がいます。
親知らずがなくなってきたのは、進化の過程で必要でなくなったからだと言われて
います。
人類が火をあつかうようになって、硬い食べ物を食べなくても生きていけるように
なって親知らずの必要がなくなりました。
歯科大では親知らずが4本あると「原始人」と揶揄されます。
小幡歯科医院
http://www.obatadc.sakura.ne.jp/index.html