曇りでたまに日が射し、雲の中では小雨が混じり、気温は“肌寒く感じる”中で「至仏山」(2228M)を歩いてきた。初めてのオゼソウをはじめハクサンコザクラ、タカネバラ、タカネナデシコなど昨年撮れなかった花々に出会い、感激のうちに山を降りた。
東京電力が瀕死の重傷を負っている。尾瀬のかなりの部分の実質的な土地保有者であるだけに、東電が木道整備などにかけてきた費用の負担がどうなってくるか心配だ。補償金を強奪すること??だけに格好をつけるのではなく、県や関連自治体は真剣に尾瀬の環境保護や施設のメンテナンスなど真剣に検討すべき。
鳩待峠への入山にはマイカーの交通規制が行われている。戸倉温泉(またはスキー場)に車をとめ、タクシー(乗り合い)やバスで峠まで行く。料金は往復で大人1800円。他に駐車料が1日1千円。かなり高額。夏休み中で平日でもバスはかなり混んでいる。儲けすぎていないか?3分の一位は尾瀬の環境保護に充当させても良いのではと思う。
花の百名山「至仏山」は、花で覆われていた。鳩待峠の登山口からよく整備していただいた緩い登りを歩き出す。意外なほど花は咲いていない。オヤマ沢田代が近い水場を過ぎると様子が一変。鮮やかな黄色のシナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、イワイチョウなどが姿を見せる。笠ヶ岳への分岐を過ぎるとワタスゲ、ハクサンイチゲ、チングルマなどお花畑は百花繚乱。数は少ないがハクサンコザクラも久し振りに見た。同行したカミさんは「至仏という山の名をちょっと不気味な名と思っていた。仏の世界は花に囲まれたこんな素晴らしい世界と言う意味が山の名に込められているのかも・・」と変な?感動の言葉。
「小至仏山」(2162M)に登る岩勝ちの急坂にもジョウシュウアズマギク、ミズギク、ダイモンジソウなど種類が増える。至仏山の山頂に向かう岩場ではハクサンシャクナゲ、タカネバラ、ヨツバシオガマ、タカネナデシコなどが滑りやすい急登や急下降を忘れさせてくれた。
山頂に着いたときは雲の中で、雨も混じった。食事を取るのを諦めかけたが、風の当たらない場所を見つけお湯を沸かす。カップラーメンを食べ始めた頃に雲が飛び、尾瀬ヶ原が姿を現した。その後天気は良くなり満足の山行となった。帰路では小至仏の山頂から尾瀬ヶ原や燧ケ岳も姿を現した(冒頭の写真)