北関東の平野部では5-7月が盛期の野草「クサノオウ」(ケシ科クサノオウ属の越年草)が、今月中旬に鮎川堤防沿いに咲いていた。どこかで見たような気はしたが、草の中に鮮やかな黄色の花弁の印象が強く、今までに撮ったことの無い花ではなかろうかと喜んだ。マメ科の植物に似た“鞘”のような種があるので、マメ科で調べ、黄色い花、4枚花弁などキーワードに調べてみたが該当するものが無かった。クサノオウは知っており、似ていたが“春から初夏の花”と決め付けていた。昨晩、深夜のサッカー番組を待つ時間があり、この写真をファイルから削除する前にもう一度と思い調べえたらクサノオウを確信できた。新鮮な気持ち。
ソメイヨシノの狂い咲きがニュースで取り上げられる。私も確認した。ホトケノザ、ナズナなど春の草が晩秋に咲き始めるのは普通のことだが、咲いている花の数が昨年に比べると圧倒的に多いと奇妙に感じる。昨日、当家の庭ではタツナミソウ(野生)が咲いていたほかに、何とホタルブクロ、ブルーベリーまで。こんなに早く咲いて、来年はどうするのだろう。
「クサノオウ」は草丈が30-70センチほど。林の縁、道端、草むらなど全国どこでも見られる。花径は2センチ弱。ロゼットで冬を越す。草の王様ではなく“草の黄”が和名の由来。枝など傷つけると黄色い樹液を出すことによる。この樹液を皮膚などにつけると炎症を起こす毒草。皮膚の敏感な人は、触れるだけで支障が出ることがあるという。モルヒネに似た中枢神経抑制作用(弱い)があるといい、痛み止めなどに使われるほか、皮膚疾患など薬効も併せ持つようだ。