今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

脱原発は電力会社の否定に非ず !

2013-09-04 12:32:31 | 幸福の追求

  原発の汚染水が世界中の大問題となっている。地球の異常気象は、

温暖化と環境汚染、破壊が原因だと、世界中がようやくきずき始めたと

いうより、否定できなくなったからであろう。

  世界中のマスコミが「温暖化は不確定なもの」という懐疑論を展開した

が、現実の現象がそれを打ち砕いた。第一、その懐疑論は科学的な根拠

を持たず、単なる楽観論にもとずく否定だったのである。もっとはっきり云

えば、「温暖化の脅威を百も承知りながら、否定という嘘を世界中のマスコ

ミが流した」と云っても過言ではないだろう。論理的な懐疑論ではなかった

からである。

これに対し、「温暖化の脅威」を説いた世界中の良心的な科学者など

は、科学的なデータを基にした予測だった。アヤフヤな予言とは違うもの

だったのである。この一事は、今後のマスコミ報道に対する世界人の意

識の根底に、疑念を抱かせる結果に繋がるものと思われる。日蓮は、「

我が義、破られずば用いず」と喝破している。

  それと同じ事に原発問題がある。拙書の処女作「地球成仏」(1998

年発行)の103頁に「③地震と津波の影響」の中に「巨大地震か起きた場

合、原発が大爆発をするのではないかといわれている。さらに大津波が

押し寄せた時、やはり原発は大爆発を起こすのではないかと心配されて

いる」と、明記している。15年も前のことである。福島第一原発は、その通

りになってしまった。汚染水はいかなる方法を用いても100%浄化できな

い。また、各地の放射能物質の除染も100%完全に除染できないのである。

そのことを先ず世界中の地球人は認識すべきである。しかし、電力会社

の存在を否定しているのではない。むしろ、電力会社にエールを送ってい

るのである。誤解されても困るものでもある。

  人類が一年でも長く生き延びられるように、電力会社は創意工夫して

いただきたい。一部の人々の金銭的なメリットのために、人類を危機に

陥れるのは賢明とはいえない。危険な原発ではなく、安全な発電方法に

舵を切ってもらいたいと熱望するものである。

  小泉元首相は、脱原発のヨーロッパの施設を電力会社の社員なども

引き連れて視察したと報じられている。また、脱原発を目指すべきだと元

首相は考えているようだとも報じられている。もう一度、小泉氏から首相を

やっていただきたいものである。


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