8.7の笠岡市議会臨時議会で、議員報酬を50万円から45万円に減額する条例が可決されました。傍聴に行きたいくらい、気になっていました。
45万円は特別職報酬等審議会の答申額で、50万円は議会自身が「議員のなり手の確保につなげたい」と答申額にプラスして定めていたものです。
これはいかがなものか。「他の自治体に比べて報酬が高い」として、市民団体が、地方自治法に基づく直接請求に必要な署名を集め、報酬を45万円に下げる条例改正案を提案しました。
この動きのなかで、笠岡市議会からも議員提案で、報酬を45万円に下げる条例改正案が出されました。
前者は賛成・まなべ陽子議員のみで否決、後者が全会一致で可決されました。
私は、報酬減額を実現したのは笠岡市民の皆さんの力だと思います。素晴らしい。そして、市民の皆さんと一貫してご一緒してきた、まなべ陽子笠岡市議に敬意いっぱいです。
経過は↓。いろんなマスコミが大きく取り上げていますが、その一つから。
◎ RSK山陽放送「笠岡市議会臨時会で議員の報酬を引き下げる2つの条例改正案 市民団体の案は否決され、議会4会派の案が可決【岡山】」(2023.8.7）
報酬減額を巡っての経過は、まだまだ遡ります。まなべ陽子市議が、市民提案の条例案に対して賛成討論をアップしておられますので、シェアします。お読みくださいね。
笠岡市民だけでなく多くの皆さんが、関心高く注視していると思います。
＊まなべ陽子さんのFacebook投稿です。
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令和5年第6回臨時議会（7月議会）における
議案第53号
（市民からの直接請求に基づいた条例改正案）
笠岡市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例について
賛成討論 をいたしました。
その原稿を全文、下記に公開いたします。
議案第５３号「笠岡市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例について」
「賛成の立場」から討論いたします。
私は令和２年４月から一貫して、現在の議員報酬額が特別職報酬等審議会の答申額から５万円も高いことに異を唱え、機会あるごとに具体的に取り組んできました。
令和２年６月議会においては議員報酬額を２割カットする内容の発議を、賛成者として上程、
同じく令和２年６月議会、そして令和２年９月議会
個人質問において２度、特別職報酬等審議会開催の必要性を市長に提案（※）
令和３年１２月、令和５年１月に提出された、特別職報酬等審議会答申通りに議員報酬を減額する内容の請願に関しては２度、紹介議員となりました。
とくに２度目の令和５年３月議会における請願にいたっては、紹介者は私一人、賛成も私一人、
あとのみなさまは反対という、
【圧倒的大多数による不採択】 という結果でした。
令和４年１０月に議会・行政改革特別委員会に提出した
笠岡市議会基本条例総括評価票
（議員報酬）第26条評価において
「議員報酬額については、未だ市民からの批判が絶えない。現在、報酬審の答申額に合わせていることについても、周知されていない。複合的に社会状況が悪化し、市民生活が苦しいという声が日々届く状況の中、報酬審の答申額に今後も合わせていく必要性について検討が必要」
と指摘しています。
それでも、理解していただけない時間は私が議員になってから３年以上、その前から数えると５年近く続いていました。
しかし、笠岡市民のあきらめない、法律に基づいて取り組む姿勢はすごいです。
次は地方自治法に基づき、住民の手により議員報酬を特別職報酬等審議会の答申額に条例改正しようと
条例制定直接請求のための署名運動を始められ、短期間で議会に議案を提出されました。
私はこの市民の動き、市民が主体性をもって積極的に行政や議会に関わっているこの形こそが、これからの笠岡がもっとも大切にしなければならないものだと、実感しています。
今回の内容の中で報酬額に一部間違いがありましたが、行政と議会と市民が常に緊張関係を保ち、公平公正な行政を行っていくためにも、こういった際に事前に詳細をチェックできる、請願や直接請求など市民が主体的に活動するための、なんらかのサポート体制が作れたらいいのではないか、とも考えているくらいです。
私は、「特別職報酬等審議会の答申額に合わせる」という点においては議案５３号と議員による発議は、
【趣旨は全く同じ】
であり、発議についてお聞きしたいことはありますが、それをもって反対とは考えていません。
それと同じで、趣旨においては議員の皆さま全員、議案５３号に反対する理由はないと考えられませんか？
議員の皆様 お一人お一人が 市民のご理解あっての市議会議員、市民の納得があってこその市議会議員報酬であることをしっかりと受け止められている今、
笠岡市制７１年の歴史の中で初めて、市民の力によって議会に提出されている議案第５３号にぜひ、ご理解をいただき、賛同していただきますよう、よろしくお願いいたします。
（※）令和3年8月4日、第1回笠岡市特別職報酬等審議会が開かれました。その後、令和3年10月1日、令和3年11月24日の計3回開催され、その後令和3年12月24日、笠岡市特別職報酬等審議会による答申書が笠岡市長に対して提出されました。
