5.3憲法記念日に、「輝け 日本国憲法! 集会」に参加をしました。講演講師は白井聡さん(京都精華大学教員。政治学・社会思想)、演題は「安倍9条改憲ストップ - 憲法記念日によせて」、夫は司会でした。
白井さんは、「永続敗戦論」や写真で私がもっている「国体論 - 菊と星条旗 - 」などを書かれ、戦後の日本、安倍政治の本質に迫る分析に注目されている方です。
「3.11東日本大震災のとき、見たことがある状況だと感じた。戦争のときの日本。戦争の清算ができていない無責任な日本だ」と。これは私も感じていたことです。責任の所在を明確にせずに、誰も責任を取ろうとしないのが無責任な日本です。
「それは、GHQが民主主義よりも反米の砦として天皇制を残したから。旧支配勢力(ファシズム勢力)の再登板によって日本を反共の砦とする日米合作のプロジェクト。敗戦を意図的に曖昧なものにしてしまった」。そうなんです。「終戦」ではなく「敗戦」という言葉にこだわらないといけません。
「問題は対米従属にあるのではなく、日本の対米従属のあり方がおかしい。対米従属が不可視化され、国民は従属していることがわかっていない。この日本の特殊性は天皇制にある」と。菊と星条旗の結合を「戦後の国体」の本質とします。
「戦後の国体」は、建前(平和憲法)と本音(日米安保体制)からなり、集団的自衛権行使容認に代表される米日軍事力の一体化は、後者が前者を呑み込んだ。憲法より日米安保条約が上位に来ているのが現実であると。
「このように、大きな憲法違反が長く続いて、法治国家の基礎が侵食されている。このことを解消することで、市民サイドが制憲権力を獲得し、改憲か護憲かという問題をはじめて論じることができる」。制憲権力という言葉をはじめて聞きましたが、権力の制約であるところの憲法をつくりだす権力のことだとのこと。
安保9条改憲ストップに向けて、私たちもバージョンアップをしてがんばりましょうと、歴史と現状を分析することで、次への道を開いてくださいました。余りにも簡単にまとめてますので、詳しくは本をお読みくださいね。
講演のなかで、「戦前の国体」を明治維新から敗戦までの77年間、「戦後の国体」を敗戦から現代までとされていました。「戦後の国体」は3つの時期に分けられ、私ははじめの「敗戦・占領期~1970年前後」生まれ育ちでした。私も歴史になりつつあります^^;。
白井さんは1977年生まれと私より一回り余り若いです。若い方から、刺激ある視点を多彩にいただけるのは僭越ながら嬉しいです。
この6日には、木村草太さん(首都大学東京)さんの講演があります。1980年生まれ。東京で一度聞いて、岡山に呼べたらなぁと思っていた方で、今回、岡山弁護士会主催です。私も参加します。詳しくは Facebookのイベントページ↓をご覧ください。
https://m.facebook.com/events/203129673785257
憲法記念県民集会 憲法の今後 木村草太 憲法を語る & 沢知恵 平和と愛をうたう
日 時 : 5月6日(日)13:30~(12:30開場)
場 所:岡山市民会館 大ホール(岡山市北区丸の内2-1-1)
参加費:無料
主 催:岡山弁護士会