岡山市議会議員/おにきのぞみの虹色通信

〈いのち・みどり・平和〉を大切にする
 政治や暮らしをつくっていきたい。

5月22日 大島(今治市)に、産業廃棄物の勉強に行きました

2010-05-22 | おにき日記





 写真は、「環瀬戸内海会議」主催の漁師さんたちによるパネル・ディスカッション「瀬戸内の島のくらしと漁業」。山口県、兵庫県と、開催地である宮窪町(今治市)の91歳の現役の漁師さんです。この漁師さんは一本釣り70年。
 漁師さんたちは、乱獲にならないよう、また魚やカニなどが増えていくよう、いろんな工夫をされていますが、温暖化による魚の変化、専業でない人の乱獲(小さな魚も獲る)、漁師の高齢化など、共通の課題も出されていました。退職金はないけど、社会の定年頃が、漁師としては油が乗ってきた頃だそうです。

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 産業廃棄物にまつわるフィールドワークと講演があるというので、今治市の大島に行きました。実に“しまなみ海道”を通るのは初めて。天気がもう一歩でしたが、瀬戸内海の風景を楽しみました。瀬戸大橋より、島との距離感が近いためか、いい感じです。
 フィールドワーク訪問地の一つが、津倉地区。鉄鋼スラグ保管場所となっていましたが、周辺住民の、目やのどなどに健康被害が出始めました。住民の声に、愛媛県は、鉄鋼スラグは、リサイクル資材のエコ商品、環境基準を満たした有価物であり産業廃棄物ではない、との姿勢を崩すことはありませんでした。調査の結果、pH値は12~13と高く、重金属のうち、総水銀が環境基準値の最高2倍、砒素5倍、鉛9倍が検出されました。話し合いのなかで、保管場とした東武開発は鉄鋼スラグを撤去しました。粘土質で水はけが悪かったということも起因しているようですが、エコ商品だからといって、安全性を鵜呑みにできることはできないという教訓を残しています。
 写真は、今は撤去され、元の生物が豊かな湿地帯に戻りつつある現場と、当時の地区長である石井さん(右)。住民は一致団結して交渉に臨んだということです。
 
 講演は、関口鉄夫さん(長野大学教員)による、「廃棄物問題と地場産業のあり方を考える」。御津虎倉の産業廃棄物処理場と重ね合わせながら考えることが多かったです。安全性の確保は難しいですね。立地を避けるべき地域として、水源涵養域、地下水の分布する地域、水道水源の上流域をあげられました。御津の産廃処理場は見直すべきです。

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