即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

裸の王様

2014年03月23日 12時42分16秒 | 雑感
最近、<コーチング><傾聴力>と続けてそのあたりの記事を書いてきました。

そんな中で、最近とみに思うこと。

自分と違う意見を言ってくれる人がまわりにいることはとても貴重だしありがたいということ。

誰でもいいというわけではないし、いろんな人からバンバンあなたの意見は違ってますよ、と言われちゃっても対処に困る。

基本は信頼関係が築けている人でしっかりした自分のポジション、意見があって、なおかつ僕のことを理解してくれていて、そりゃ違います、とか、こうした方がいいのでは、とか、遠慮なしにずけずけ言ってくれて、気づかせてくれるような人。
視点の異なる見方をぶつけてくれて、議論して、一緒に対等に客観的に考えていけるような人。

仕事でいろんな経営者や偉い立場の人たちとよく会うのだけれど、ほんとに裸の王様が多いです。いっぱいいます。

そう思いませんか?

今の世の中、スピードが大事だし、リーダーシップが以前よりも重要になってきている。

きちんと未来予想図を描き、舵取りをしっかりして船を前にぐんぐん進める。
そして、部下に信頼され、一つの方向に一丸となって推進していける力。

過去の成功体験をそのまま推し進めていけばうまく行くような時代ではない。

そうなると知見も推進力もあるリーダーが、どんどん船を前に進めていくしかない。
周りや後ろを見たりじっくり考えたりする暇もなく、馬車馬のごとく突っ走っていく。

自分のやり方を信じて責任もって一生懸命前に進もうとしている人に、『ちょっと違いますよ』、『現場はうまく回ってないです』、『そっち行くとやばいかもしれないですよ』、などと言うのは結構大変です。
自分の言うことが間違ってるかもしれませんし、言いにくいのが当然です。

リーダーにとって耳の痛い話、耳に入れたくないような話は絶対に上げない。
報告するにしても、オブラートに包んで、いや、かなり改ざんした形で報告する。

こんなこと言ったらめちゃくちゃ怒られると思うと、尻込みして報告を先送りする。

『とんでもない、そんなこと言ったら大変ですよ。
機嫌をそこねたらえらいことになります。
お願いですから代わりに言ってください。
いいアイディアもあるのだけど、
そんなこと考えてる暇あったらちゃんとやれ!
と怒られちゃうので近づけないですよ。』

誰が猫の首に鈴をつけるのか。

結局偏った情報をもとに、誤った判断をせざるを得なくなる。

順調に航海しているようでいても、そのうち後悔することになるはず。

気づいた時にはもう取り返しがつかない。

瞑想していても迷走状態に陥る。

そんな時代だし、『そっちに行くとこんな可能性もあります』、『こんな危険性もあるので前もって対処しておいた方いいのでは?』、『こう考えたらうまくいくと思うのですけど』と言うような意見に耳を傾けるのはほんとに重要なことだと思います。

自分は他の人よりも優れているし、人一倍がんばっている。
この難局を乗り切ることは自分にしかできない。
しかし、完璧でオールマイティなわけではないし、当然部下の方が優れている部分だってある。
社外の人を頼りにした方がいい局面だってある。

そのあたりをきちんと気づいて、いろんな意見や可能性を検証したり、確認したりすること、
なかなかできないみたいですね。

自分はオールマイティなわけではない、もしかしたら裸かもしれない、と、自分ではわからないことを何とか気づいてもらうこと。
現場のことも含めいろんな視点も勘案した上で総合的に大局的にバランスのいい経営判断をしていくこと。

オーナー会社ではよくありがちなワンマンで一方的な経営体質。
従順に従うだけのイエスマンだらけの風土。

企業はその経営者の資質以上のものにはならない。

でも、トップに何度言っても通じないし、うちの会社は無理。
完全に閉塞状態。
時が止まったままで何も変わらない。

しかし、トップのことは自分のこと。

自分を振り返ってみて、周りのいろんな人の意見に真摯に耳を傾けているかどうか。
異なった意見でも、正反対の意見でも、しっかりと受け止めて共感しようとしているか。

まあ、軽重浮薄の時代ではないけど、傾聴すること、大事だなあ、と思っている今日この頃です。
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2 コメント

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1回目は言うけど・・・・ (こてくん)
2014-03-26 10:39:41
nanaponさんおはようございます。

『現場の悪い状況』は1回は言います。
確実にいいます。

これを言って置かないと、
「わしは聞いてない。」と
責任を取らされるのは現場だからです。


だから、どんなに上司に都合が悪い事でも、
きちんと説明します。


ただ、10伝わるわけではありません。
『向こうの都合のいい』ように脳内変換
されるのが常です。

伝える側もそこを留意していないと、
辛い所です。


それでもなんの改善もみられない場合。
自分の立場がもしも社員だったら、
2回目からも助言するかもしれませんが、

相手には間違いなく『諫言』と受け止められるのは
必定です。


命に関わること以外は、わたしの場合、
『2度も同じ事』で意見することは
まずないでしょう。

・・・・と言うことは、わたしが異見を意見する
場合、相当やばい展開であると
言う事です。

さて、上司に2度3度と異見しないのは、
上司がその人を辞めさせる権利を
持っているから。

これ以上異見を述べれば、自分がその会社に
居られなくなるから・・・・です。

わたしが今のバイトをやっていられるのは、
『そういう意味』においては、相当に運がいいです。

ただ、わたしも結構言ったつもりだったのですが、
『改善』は遅々として進みませんでしたが。(笑)

ではではっ。

PS・そのおかげで、現在人不足に陥っていますが、
改善されていないのですから、
当然の帰結でもあります。

人が居なければ、なんぼ黒字でも
どこかの会社みたいに、ベテランのバイトさまが
大量に辞めてしまい、
パワーアップと称しても、会社は回らないのです。

ましてや・・・・。
いや、これ以上は言わないでおきましょう。(笑)

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難解な局面 (nanapon)
2014-03-27 15:46:42
こてくんさん、こんにちは。

>『現場の悪い状況』は1回は言います。確実にいいます。これを言って置かないと、「わしは聞いてない。」と責任を取らされるのは現場だからです。だから、どんなに上司に都合が悪い事でも、きちんと説明します。

僕も長いことサラリーマンやってたし、へんてこな上司もいろいろいたので、この辺の難しさ、気の遣い方など、よくわかります。

>伝える側もそこを留意していないと、辛い所です。

まあ、変な上司でなくても、人間自分のいいように、わかりやすいように、都合のいいようにしか受け取りません。自分が上司の立場でもそういうことあると思います。

>命に関わること以外は、わたしの場合、『2度も同じ事』で意見することは

まずないでしょう。・・・・と言うことは、わたしが異見を意見する場合、相当やばい展開であると言う事です。

こてくんさんもかなり精神的にハードな環境で仕事してるんですね。

まあ、ここでめげてはいけませんし、ストレス溜めすぎてはいけません。

>これ以上異見を述べれば、自分がその会社に居られなくなるから・・・・です。わたしが今のバイトをやっていられるのは、『そういう意味』においては、相当に運がいいです。

なんか今日はかなり強手炸裂ですね。(笑)

ある程度対局を重ねていけば難しい局面はたくさんあると思うので、その時その時工夫しつつ、自重したり、勇気を出して踏み込んで行ったり、大局観をもって自分の将棋をしっかり指し続けるしかないですね。

>PS・そのおかげで、現在人不足に陥っていますが、改善されていないのですから、当然の帰結でもあります。人が居なければ、なんぼ黒字でもどこかの会社みたいに、ベテランのバイトさまが大量に辞めてしまい、パワーアップと称しても、会社は回らないのです。

思い切って終局としてしまうか、あるいはこれもまた一局として受け止めていくか、最善手を探す旅なのは将棋と同じですよね。
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