波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

ママヨ作『ヨモギあんパン』

2018年09月14日 | 日記・エッセイ・コラム

昨日と今日、ママヨさんがたくさん作った『ヨモギあんパン』。焼きたてを知人、近所に配って食べてもらった。

毎年の春、近くの野原でヨモギ摘み、餅や団子に。先週の停電で冷凍にしておいたのがとけてしまい、ヨモギ餅ならぬヨモギあんパン。ヨモギと小豆餡の相性は誰が発明したのか知らないが、野趣あり美味い。波風家のは粒あんで、オレンジピールは今回無し。

俳人の坪内稔典さんが昼食は必ずあんパン2個の話し思いだしながら、起き抜けに1個食べた。朝顔が一昨日は23個、昨日は15個、今日は8個。こうやって秋が来る。石油ランプは未だテーブルにあって、使いたいわけでもないし、通電後は使わないのに、ママヨさんからも、波風氏からも、「もう片付けようか」の話は一切ない。

 

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第2回「ほんのおつきあい」全記録(抄)下

2018年09月12日 | 読書


S(女) 言葉だけでなく心を開く大切さ、話しを聴いてくれる人がいる幸せ、人生を変えてくれた本として『精神対話士の人の話を聴く技術』(メンタルケア協会編)。『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(蓮池透著:講談社)。
 今回、波風氏が強く心に残った一冊、個人詩集がSサンから。S氏のお母さんが書かれた詩(中学2年時の昭和33~38年)を、その地で文化活動した北大の文化サークルの青年達との交流で発刊された個人詩集だ。詩という「生活であり、心」そのものの言葉が、理想を持って事実から学ぼうと僻地で文化活動する大学生との奇跡的な出あいで結晶化したような詩集。一つ一つから、ママヨさんが育った世界を思った。

ママヨさん  小学生の時に読み、最も感銘を受けたという『トルストイ民話集 イワンの馬鹿』(中村白葉)。人間の欲望の愚かしさ、本当の幸せとは何かを考えさせられる一冊。 

立男 『ナチスに挑戦した少年たち』(フィリップ・フーズ著、金原瑞人訳:小学館)、『幸田文 しつけ帖』(幸田文著、青木玉編:平凡社)。『ナチス~』は、ナチス占領下のデンマークでレジスタンス活動(自転車で走り回り、車を破壊し、銃を盗む)をした中学生たちの本当の話。戦後の人生も読ませる。

一番興味が湧いた一冊
T兄/『精神対話士の人の話を聴く技術』、TM/『イワンのばか』、H/『私が愛した映画たち』、S/『本で床は抜けるのか』、ママヨさん/Sさんのお母さんの詩集、立男/『日付のある自画像』。


「こんなに面白いとは思わなかった」と、前回は夏風邪で今回初参加のママヨさん。立男は『日付のある自画像』発注。定価1円、郵送料250円。次回は10月14日(日)波風食堂の道路側は、建設時は植物を育てたくて全面ガラス張り。明るいが外から丸見え。カーテンだけではいまいちなので格子作製中。明日、塗装と取り付け予定。六〇肩が痛い。

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第2回「ほんのおつきあい」全記録(抄)上

2018年09月10日 | 読書


回は、9月9日(日)14:00~17:00(予定は15:30)、「波風食堂」主催の恒例イベントに成長中。司会の波風氏含めて6人参加。今回記録から、参加者を次の仮名で表現(今後も使用)。『 』が紹介した本。

 
TM(女) 『本で床は抜けるのか』(西牟田靖著:中公文庫)。『国語入試問題必勝法』(清水義範著:講談社文庫)、『やがて哀しき外国語』(村上春樹著:講談社文庫)。一番のおすすめが『貧乏だけれど贅沢』(沢木耕太郎著:文春文庫)。ママヨさんから「どのくらいのレベルの貧乏な方々の話ですか?」の質問あり、井上陽水、阿川弘之等の名が出て、一同「あーっ(笑)本当に貧乏な我々とは違う」の声。TMのお母さんの推薦書『日付のある自画像』(池田満寿夫著:1977年刊)が注目を集めた。
                  
T兄(男) 作者やジャンルでなく興味あるテーマがあれば関係書籍を読みあさるT兄(TMのお兄さん)、必要とあれば国会図書館にも問い合わせ。今回は、『食の玉手箱』(星澤幸子著:ワニプラス)、『生かし生かされ生きる』(是枝伸彦著:財界研究所)、『刑務所の全て』(坂本敏夫著:日本文芸社)、『私が愛した映画たち』(吉永小百合著:集英社新書)、『酒場詩人の流儀』(吉田類著:中公新書)、一押しは『ミカドの肖像』(猪瀬直樹著:小学館文庫)。この6冊の共通点は全く無いが、講演会に行くなどして全部著者のサイン入り(笑)。今回も面白い。仕事以外は読書、テレビ全然見ない。猪瀬氏はとても小さい方とのこと。
                       
H(女) 『スノーデンが語る 共謀罪 後の日本』(軍司泰史著:岩波ブックレット)。権力によって庶民のプライバシーが筒抜けの現状報告。現在の治安維持法=共謀罪の恐怖がまざまざと。参加者から「読んでみたい」の声多数。(次回に続く)
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大停電の暮らし

2018年09月08日 | 日記・エッセイ・コラム

日未明の地震(北海道胆振東部地震、震度7)で、約43時間の大停電。昨日夜に通電。全道の大被害と、あまりに脆弱なライフラインに驚く。被害に遭われた方々を想い祈る。この2日間の体験は、暮らしの根本を考える機会。

           

思い出すままに列挙。●冷凍不可につき備蓄冷凍食糧の大放出。冷蔵効かない、と届けてくれた『生うに』と、停電前に煮た南瓜でコロッケの夕食。次の日は、『マグロの山かけ』、『ミートソース・スパゲッティ』、『クリーム・シチュー』。今朝は手作り『ピザ』、北海縞海老、シジミ汁、脈絡ないのは解け具合が食べ頃基準だから。夜は満を持して『ウナギ丼』(笑)。停電は温度と体重を上げる。●夜は石油ランプ(新築祝いにいただいた)。小6までランプ生活のママヨさんに当時の話聞き7時就寝、5時起床、7時朝食。今回、ママヨさんの非常時の落ち着きぶりに感嘆。●珈琲は全て豆で購入し、2つのミルが電動のためあえて手動を買いに。●6日夜、珍しく長湯した風呂嫌いの立男。「動物的な勘で予見したのかしら」とママヨさん(笑)。●スーパーに買い物に来た人達、皆うれしそう。消費の嬉しさと「みんなが被害者」の連帯感か。●曇り雨模様だから、冬の蠅みたく明るい窓辺に集まり読書(「ナチスに挑戦した少年たち」「ゴッホ『医師カシューの肖像』の流転」)し、絵も2枚描く(立男)、パッチワークの手芸する(ママヨ)。●地元FMで行きつけの石油スタンド開いていると聞き、制限の20リットル入れて貰い、車のテレビでニュース見る。●何てきれいな星なんだろう。電気の消えた街の上に見事な銀河のシャンデリア。●非常持ち出し品は揃っているが、まとめておく必要性痛感。リュックとカバンに●朝日新聞、両日とも朝に届く。安心が配達された感。●昨日は7個、今日は11個、大きな青い朝顔咲く。

 

くさん食べて、たくさん寝て、いつもと違いゆっくりと時間が進む2日間。陽があるうちに働き、暗くなれば寝る、老人生活の基本を再確認。月に1回(毎月7日かなあ)は『停電のつもり体験』(「停電ごっこ」)などすべし。画像は、ウニの夕食。1人1パック(笑)。左に緊急情報受信ラジオ(自治体から貸与)、真ん中に文化鍋、右にランプ(小樽の北一ガラス製)あり。

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魅せるCMはどこに?

2018年09月05日 | 日記・エッセイ・コラム

 

白いテレビCMが無い。毎日が日曜日の老人にはこたえる。見たい邦画はたくさんあるのに、テレビドラマの貧困(波風氏はもともと見ない)とCMの劣化(見たくなくても入る)を感じる。昔のサントリー、東京ガス、ミノルタ、パナソニックのような、商品を媒介に人生の哀感に触れる宣伝は今どこに。軽く笑え継続的な物語性が売りのスマホのCMも飽きた感じ。

えて、気味悪いのが『ハズキ ルーペ』(笑)。詐欺グループが庶民を騙すのに使いそうな大舞台で、世界的俳優とミニスカートのアシスタントによるパワハラ・セクハラ的な商品紹介。前作も相当に嫌らしかったが、大きな音量は同じだ。老人対象商品につき音量増なのだろうが、昭和を生きてきた老人の文化度を低く見積もって貰っては困る。

天野祐吉(2013年没)さんならこういう状況を何て言うだろう。企業と政府の圧力で、ノッペラボウの文化になりかねないと警鐘を鳴らし続けたCM評論家。波風氏は5年前に止まってしまったこの方のブログ(「天野祐吉のあんころじい」)を、隠居生活の優れた参考書として今でも見る。社会の漠然とした空気を表出したテレビCMとの関係で解説し、健全な消費社会というかテレビ文化と庶民の暮らしの向上を念願された方だった。
波風氏は、優れたテレビCMは粋で味わい深く、人生や暮らしの真実に触れると思っている。ドラマでなく、CMに見入る立男氏をママヨさんがいつも不思議がる。
桃屋のCMが好きだった波風氏は今、CM「♪ もっともっと たけもっと。ピアノちょうだい」が前出ハズキルーペの真逆の表現であることに気づくのであった。

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