こういう感じが好きだなとママヨさん。15日発行「海街diary 8」(吉田秋生作:小学館)。家族の微妙な関係、各々の立場で相手をゆっくり見守りつつ、これという時に相手の心にするっと入る負担を与えないスピード感。波風立男氏は筋だけ追って読んだからママヨさんと少し違う感想。再読すれば同じになるだろうな、きっと。
おっ、と思ったのは156ページ最初の2コマ。1コマ目の「人づきあいでもなんでもしっくりくるものは きっとご縁があるから」「そうでないものは」、2コマ目の「気に入らないと思わず ごえんがなかったと思いなさって」の台詞(次女佳乃が言う祖母の言葉)。
前から、生まれつきの資質とその後の『環境』が人の個性を作ると思ってきた。教育を仕事にしてきた波風立男氏は後者が決定的な役割を占めると確信している。人の個性はほぼ環境でできているのが持論だ。では、そんな個性と個性が出くわして苦手意識を持つ理由は何なのだろうと思っていた。言葉で説明しようとするとうまくいかない。そうか、説明不可の『縁』にあったのか。環境の奥深さなどを考える。面倒な人間関係の一つをクリアした感じ。
幸福とは何かを最近目にした。だが、どの本に書いてあったか忘れた。このコミックを読み、「幸福」を思い、入院中に読んだ3冊を開いて探した。最初の部分だけだが「吾輩は猫である」も含む。無い。本でなくTVだったからだ。「機嫌がよいこと、丁寧なこと、親切なこと、寛大なこと、等々、幸福はつねに外に現はれる。…内面的であるといふやうな幸福は眞の幸福ではない…他の人を幸福にするものが眞の幸福である。」(三木清「人生論ノート」から)を青空文庫で見つける。吉野弘「祝婚歌」と同じよう忘れないでいたい。
久しぶりに表裏ブログ同時更新。退院後4日、日常が戻りつつある 朝、どら焼き持って教え子来宅。朝飯一緒に食べる。夜は中国の知人が火鍋作ってくれた。辛くて酸っぱい四川料理、美味かった。面白い日だ。