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寒空小人の回想、隠蔽、親会社、性犯罪者、

さて…、
次の出勤日、親会社の所長からも、
「この間、すごい音だったよ」との言葉がかけられるものとなった。
ちょっとした大事件(珍事件)となっていたらしい。
あらためて謝罪するものとしたが、
それで納得されるものでもなく。
本社の営業担当が、ちょうど昼過ぎに来ることから、
その説明をするものとなり。
お昼過ぎ、事業所の奥での話し合いとなった。
この本社の営業担当は、何度か、研修などでも、
顔を合わせていた人物で、まだ30代(当時)の係長クラスだった。
さらに、現場を知るものとして、
所長と直属の上司も、同席するものとなった。



「まず、何故、こんなことになったのか?」
それは、以前から、自分のロッカーを漁られれている気配があり。
これを放置したままでは、業務に影響します。
その対応として、ロッカー内に、アラームを仕掛けました。
「このロッカーの扉は、鍵をかけられるハズだけど、
何故、そうしなかったのか?」
仕事上、親会社(J◯東日本)から、
鍵やセキュリティカードを預かることも多く。
それらの貸与品を制服のポケットなどに入れたまま、
交代のとき、気付けないで着替えてしまうことは、
私(NA)を含めて、何度もあり。
交代後、鍵やセキュリティカードが見つからず、慌てることもありました。
その対応において、手詰まりとなりかねない弊害を考え、
ロッカーを施錠(せじょう)するのは望ましくなかったからです。
「…では、何故、君のロッカーは開けられたのだ?」
“何故なのか?”は、私も知りたいところです。
当日は、休日であり。
例え、貸与されていたものが、見つからなくても、
本人の承諾もなく、ロッカーを開けられるのは、面白くありません。
…そう、当日、この職場にいなかったのだから、
“なにが”起きたのかは説明できたとしても、
“何故?”なのかは説明できるハズもない。
本社の営業担当は、これまでの話に困惑しているようでもあった。
当初は、現場の社員のしでかした悪フザケを、ガツンと注意して、
反省文でも書かせたら、帰るつもりだったのかも知れない。
それが、他人のロッカーを、物欲しげに漁っている人物がおり、
その用心のため、アラームをしかけていたなどと聞くのは、
彼の許容範囲(キャパシティ)を超えていたのだろう。
それ以上、言葉が出てこないようだった。
「それで、ロッカーを開けたのは、誰になるのかな?」
営業担当にかわって、所長から質問が出るものとなった。
所長は、親会社の所属になり、
職位で言えば、本社の営業担当より、上となり。
契約上は、顧客でもあった。
「“デキるお客様“です」
所長の質問に、現場の上司が答えていた。
「何故、自分のロッカーでもない。ロッカーを開けたのかね?」
「“間違えた”と言ってましたが、今、本人もいますから確認しますか?」
「そうだね。呼んできてもらえるかな」
この所長の言葉で、(NAが)立ち上がりかけたところ、
現場の上司が「(俺が)行くから、いいよ」となった。
しばらくして、こちらに、“デキるお客様”がやって来た。
「あ、俺に用ですか?」
よく考えてみると、この件において、
彼からの言葉は、このときまでなかった気がする。
「いや、例の件のことを確認しているところでね。」
所長を除けば、この“デキるお客様”への言葉使いは、
普通の、上司と部下のものとも違っていた。
当時は、理解できなかったが、
この“違い”こそが、親会社と子会社であり。
給与や待遇面でも、大きな差があった。
だから、彼の高い実務能力を評価されてのものでもなかった。
「あのとき休憩時間になったので、
自分のロッカーから、私物を出そうとしたところ、
間違えて、開けていました」
「そうか、本当に間違えだったのなら、仕方がないな」
所長は、それだけ確認すると、業務に戻るようにと言った。
それで終わりとなった。
それに(NAも)疑問を感じなかった。
「しかし、君が、人を疑うから…、」
「誰かしら、“悪さ”でもするんじゃないかな」
本社の営業担当が、不満気味な声で言った。
この言葉に、ちょっと言葉に詰まった。
「ドロボウの被害にあうのは、
ドロボウを警戒するからだ!」と言うものであり。
職場の上役が、言いがかりじみたことを言い出すなど、想像外だった。
今なら…、
「バカバカしい。トンチキなこと言わないでください!」
…とでも言えるけど。
当時は、まだ本社の上役に対し、
思ったままの言葉を、ぶつけるなどできなかった。
通常、職場の社則や規定に…、
「上司(要職者や役職者)にへつらえ」とは記されてはいないが、
その職場の責任者として、立場は認められたものとなる。
本社の営業担当である上役への配慮もあり、
そこで“落としどころ”とするしかなく。
釈然としないものを感じながらも、
この件は、一旦、終了するものとなった。
それから1〜2ヶ月後、鍵やセキュリティカードを持ち出すときには、
チェックシートに記帳するものとなった。
チェックシートは、A4用紙の横書きの書式で、
まとめて数枚、クリップボードで留められるものとなり。
その項目は、日付、貸出時刻、利用者の名前、
鍵、もしくは、セキュリティカードのナンバー、
最後に、返却時刻(返却確認)となる。
このチェックシートに記帳漏れがあれば、紛失や未返却であり。
利用者ではない、別の同僚が、返却時にダブルチェックすることも、
徹底されるものともなった。



それにしても…。
あまり広くもないロッカー室とは言え、
このロッカーは、ロッカー室の奥にあった。
その扉を開けた、“デキるお客様”のロッカーは、
ロッカー室から入って、すぐ手前に位置している。
なにかが、ヘンだった。
その数ヶ月後、(NAは)別の現場へと社内移動するものなり。
仕事上、この事業所とかかわることもなくなった。
そして、5年後、新しい仕事での、必要な備品があったことから、
この現場へと、ちょっと顔を出してみることにした。
「ちょっと色々とありまして、ね。ここで機材を貸していただけませんか?」
「ああ、いいよ。」
正直、面白くもないことの方が多かった職場ではあったもの、
お世話になった人たちと、久しぶりに顔をあわせるのは、うれしくもあった。
直属の上司だった人物だけでなく、顔馴染みのベテラン同僚、
そして、親会社の所長もいた。
「そう言えば、“デキるお客様”は見ませんけど?」
「本日、お休みですか?」
この言動に、妙な反応があった。
シフトボードを見ると、彼の名前もなかった。
「もしかしたら、部署異動されたのですか?」
「まあ、あの人、ね…」
なにか言い淀んでいるような感じがあった。
「ちょっと(社内でも)話題になったとも思うんだけど、ね」
それを知らない…ということは、あまりいい話ではなさそうだった。
「なんか、あの人ね。チカンで捕まっているんだ。」
かなり予想外のものであり。
どう返事をしたらよいのか?
それ以上、言葉が出てこなかった。
「あの人は、以前にもチカンで捕まったこともあって、
それで親会社(J◯東日本)から、ウチ(子会社)に来たんだけど、ね」
えっ、つまり常習性があったかも知れないということ!?
「そんな事情を知らされることもなかったから、みんな驚いたよ」
グループ系企業の多くでは、
子会社は、親会社の調整弁のようなところがあり、
ある程度の割り切りが必要ともなるけど。
ほとんど転属とかわらないような扱いで、
性犯罪者を、子会社にあずけたのであれば、タチが悪かった。
組織的な隠蔽体質があり。
身内の不始末をつけようという意識もない会社だとしても、
自分たちの顔にドロを塗った“裏切り者”とは思わなかったのだろうか?



チカン行為を、常習的に繰り返す人間には、
それが性衝動や支配欲への成功体験となっている場合があり。
精神科や心療内科には、治療やカウンセリングまであると聞く。
そして、チカン行為を含めた性加害行為(性犯罪)は、
異性(人によっては同姓)への好意や、
性的関心によるものと思いちがいをするものまでいるけど。
それは、ちょっと違う。
性欲や好意などでなく、暴力性や支配欲によるところが大きい。
例えば、プライバシーゾーンであるトイレや更衣室への、
のぞきや盗撮行為といったものにも、
“相手のスペースに押し入りたい”、
“尊厳を踏みつけにしたい”という支配欲が感じ取れる。
この人物の場合、異性のパートナーと家庭がありながら、
被害者である女性に恋愛のような感情を向けていたハズもない。
そもそも、通勤、そして、通学時、都心の鉄道路線では、
これらチカン被害は、少なくもなく。
鉃道会社の社員が、チカン行為で捕まるなど、
許しがたいものがあった。



今、思えば、アラームの仕掛けられたロッカーが、
この人物によって開けられたのは、“間違い”などではなく。
彼は、他人のプライベートスペースに押し入りたいという欲求や、
支配欲を自制できない人間なのだろう。
職場内での実力と立場から、信頼と信用を得ていたことから、
見過ごされていたものであり。
もちろん他人事でなく、今も収まりのつかないものがある。



追記:(以前にも記したものとなりますが…。)
かつて「国の金を失う」という皮肉めいた名称の国営組織があり。
その戒めから、日本最大級でありながらも営利企業としては、
歴史も浅い鉃道会社は…、
「鉄:金(かね)偏に失う」でなく、
「鉃:金(かね)偏に矢(やじり)」として、鉃道と表記していると聞く。
十数年前、ある週刊誌が、この日本最大級の鉄道会社の社員によって、
チカン行為が行なわれたことを特集した。
しかし、駅構内の購買店が、その週刊誌を取り扱わなくなったことから、
雑誌社は、売り上げを落とすものとなり。
音をあげた雑誌社は、“ワビる”しかなかったという話を聞いたことがある。
テレビや新聞、雑誌なども、営利媒体である以上、
販売網を押さえている相手やスポンサーである大企業に対し、
「不都合な真実」を発信するのは、
不利益(ダメージ)にもなりかねないときがあり。
営利企業としての存続にも関わってくる。
メディアの公正性や職業倫理の点でも、かなり悩ましいけど。
テレビや新聞、雑誌などの報道機関が伝えることもない“もの”は、
ほとんどの人が知りようもなく。
こんな社会の実態は知られることもなく。
どこかでメディアコントロールされてきたところもある。



九黒鉄(“きゅうこくてつ”と読んではならない)系に限らず、
日本の鉄道会社の駅構内では“婦女子への、
いかがわしい行為(マネ)”を禁じるポスターを、よく見かける。
団塊世代やバブル時代において、
日本の都市近郊で生活を送られた方であれば、
毎日のように、ギュウギュウ詰めの満員電車で、
ガタン、ゴトン…と揺られながら、通勤、通学する光景は、
見慣れたものの1つ。
これは、ある路線区間と時間帯においては、昔話でもなく。
逃げ場のない都心の満員電車を、通勤、通学の移動手段としている、
婦女子を狙うなど、かなり悪質であり。
その犯罪性を訴えるものは必要ではあるけど。
こんなポスターの存在は恥ずべきことであり。
面白くもない気分にさせる。
今回の“お客様”たちは、ある意味、黒鉄が生み出した、
最大級の不良債権であったけど。
一般的に親会社は、子会社の保有株数を多く所有しており。
かなり大きな企業(大株主である親会社(J◯東日本))であれば、
こんな“お客様:問題ばかりの不良社員”の受け皿(厄介払い先…)にもなる。
それは、“親子の関係”で言えば、虐待にも等しい構図にも思えてくる。
ついでに言えば、
この日本最大級の鉃道会社には税金によって、
旧職員たちへの補償が賄われており。
こんな事実を知っているものとしては、とっとと打ち切って欲しくなる。
これらは、既存メディアが伝えてくれないことの一部でしかない。
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