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黒の狩人:読んで印象に残った本や漫画


大沢在昌の「黒の狩人」を読んでみました。
この作品は、前作「砂の狩人」の設定を引き継いだ物語。
前作「砂の狩人」、前々作「北の狩人」で、
主人公たちを支えてきた新宿署の刑事“佐江”に、また新たな事件が展開する。

「思い上がるな」
「手前らだけが天下国家を考えている、とでもいうのか。
泥棒や“しゃぶ”の売人をパクるのは、ケチな下っ端の仕事で、
天下国家には関係ねえ、そう思っているんだろう」
「外国を相手にして、世界の中の日本なんてことばかり考えていりゃ、
そう思いたくなる馬鹿がいてもわかるがな」
・・・以上、「黒の狩人」より、引用。
日本国内で、中国人を被害者とする連続殺人事件が発生する。
事件に政治的な要素を感じた日本の警察上層部は、
新宿署の刑事、佐江と中国人のスパイと思われる謎の男に、
事件解明の捜査に当たらせることとなる。
“佐江”は、マル暴担当の刑事という男臭い主人公。
今回、佐江の相棒となる人物、”毛”との捜査活動を、通じて、
2人の男の間に、友情とも信頼とも言える関係が生まれていく。
久しぶりに読んだハードボイルドの小説という感じです。
···でも、久しぶりに小説を読んでみるとなると、何故か、
以前にも、読んだことがある作家さんの新作となってしまう。

蛇足:
代表作「新宿鮫」を含めて、大沢在昌の小説は映像化されているものが多い。
今回、物語を読んでいて“佐江”を演じさせるのなら、
どんな俳優かな?と思い浮かべてみた。
前作、前々作では、脇役。
そして、物語中、不健康な印象(“でぶ”!)の中年男と描写しているのだから、
スマートな2枚目は除外だろう。
NAが思い浮かんだ俳優は、「高橋克己」。
人の良さそうなイメージもあるから、
粗暴な刑事という役柄はどうかな?と思う人もいるかも知れません、ね。
(今のところ、映像化される予定はなさそうですけど、ね?)
こう言うことって、作家さん、本人は、考えたりするのだろうか?







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