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はんぐおーば

二日酔いを意味する英語の「はんぐおーば(a hangover)」
まあ“酔っ払い”の言うこと。by.NA-094

バーテンダー:原作.城アラキのコミック作品

2009年12月02日 23時22分14秒 | 読心本画

深夜とは言え、TVアニメ化もされた作品なので、
ご存知の方も多いかも知れません。
TVアニメ版は、コミックをベースとしていながら、
展開も違い、感情移入しにくい印象が残っています。
しかし、城アラキ原作のコミック作品は、
あらためて読み通してみると、やはり圧倒されてしまいます。

「私が花言葉など知っているハズがない。それだけは、君の記憶違いだ」
「さあ、どうでしょう」

ここでコマがいくつか入って、
「バーテンダーの記憶も、時々、ウソをつきますから・・・」
映画や小説に限らず、物語(ストーリー)に
隠し味をきかせるのなら、それはセリフかも知れない。
コミックや小説では、映画やドラマのように、
時間をあけて、間をとることが出来ない。
それだけに”コマ”と”コマ”のつなぎに、センスを感じてしまう。
先日、記事にした「ソムリエール」と同じく、
現在も、雑誌に継続連載されている作品なので、
また、今後も楽しみなところです。





追記:(2022年1月加筆分)
このコミック作品は、アニメ化だけでなく、
その後、ドラマ化もされましたが、作画をかえた続編ともいうべき、
「バーテンダーaParis」、「バーテンダーaTokyo」、
「バーテンダー6stp」においても、
登場人物のセリフとして出てくる「恩送り」という言葉があり。
お酒やサービスの世界だけでなく。
社会人として、心得ておきたいことの1つとして、考えさせられました。
この「恩送り」という言葉は、受けた恩を、「恩返し」のように、
そのまま返すのでなく、次へと送ること。
すべてのシリーズ作品を見終わったことで、
この言葉が、より印象深いものとして感じられます。


ソムリエール:原作.城アラキのコミック作品

2009年11月30日 01時20分57秒 | 読心本画

「ソムリエール」とは、女性ソムリエのこと。
若く可愛らしい女性が、ワインサービスをする職業などと聞けば、
勘違いする者もいそうだが?
レストランサービスは、ただワインの知識や技術があれば
成立するようなものではない。
「訊けば、世界は何でも答えてくれる」
「そう考えるのは子供だけだ」
こんな圧倒されるようなセリフが第1巻から出てくる。
原作.城アラキのコミック作品で描かれる世界は、
飲食店サービスの理想像。
しかし、理想とは”甘い”ものではない。
それは、この物語でも変わらない。

蛇足:
雑誌掲載時から、面白そうだとは思っていたが、
すでに11巻まで発売されていました。
月日が経つのって、早いのね・・・?





刑事(デカ)が一匹・・・

2009年11月17日 12時16分11秒 | 読心本画

この作品は、雑誌掲載時より、気になっていた(既刊作品)。
スゴいのは、ストーリー展開と内容。
警察組織を舞台にしたリアルなドラマは、
日本国内に限らず、取材が必要。
どうやって、資料集めしたのか?
そして、綿密な取材だけでなく、高い表現力もある。
(実力のある方だったのだと、改めて感じさせらました。)

作者の「きたがわ翔」は、青年コミック誌で、
短編を掲載していたときからナイーブな印象を
受けるきれいな画(絵)・・・線を描く作家だと感じていた。
しかし、この作品ではナイーブだと思われていた線が、
鋭さを感じさせ、詳細な設定が、バランスよく展開され、
骨太でシリアスなドラマが展開される。
ドラマ化された「ホットマン」などとは違った意味で、
深みを感じさせる。
かなりの傑作です。

(関連する記事↓:マンガ、アニメに関する記事)
http://blog.goo.ne.jp/na-094/e/3f874f9c5eec6cd45ee89d675cc2ba78
http://blog.goo.ne.jp/na-094/e/537a5afb4408f76ea419f5fd8d45a794
http://blog.goo.ne.jp/na-094/e/2663d1e63b03d2eb60e7f4ad3015d39b

追記:
数ヶ月前、よくお邪魔している“女王”さまのブログに、
警察組織内の裏金作りを拒んだため、閑職に追いやられた、
ある警察官のドキュメンタリーの記事がありました。
(残念ながら、そのドキュメンタリーは見そびれてしまった。)
この「刑事(デカ)が一匹・・・」はフィクションですが、
「警察組織内での裏金が、どう使われているのか?」の描写があり、
物語とは言え、正直、考えさせられてしまいました。







レモンハート:お酒のコミック

2009年11月07日 07時08分54秒 | 読心本画

以前、NAが、かなりのコミックオタクで
あったことを記したと思う。
(関連する記事↓:マンガ、アニメに関する記事)
http://blog.goo.ne.jp/na-094/e/2663d1e63b03d2eb60e7f4ad3015d39b

今も、お酒やサービスに関連するコミックがあると、
ほとんど必ず購入する。
お酒のコミックとなれば、
当然、外せないのが「レモンハート」。
さて、「レモンハート」の24巻目に、
アイルランドのロンドンデリーでの惨劇が記されていた。
NAは、この城塞都市ロンドンデリーに行ったことがある。
現地の人達は、”ロンドン”と付けるのを嫌って、
ただ”デリー”と呼んでいると言う話も聞いた気がする。
(アイルランドに関する過去の記事↓)
http://blog.goo.ne.jp/na-094/e/91a9ec6a72d8242ef7378831da9ec0dc
11巻目には、以前、このブログで記した「カティ・サーク」も
記されている。
(カティ・サークに関する過去の記事↓)
http://blog.goo.ne.jp/na-094/e/45d580eb7ffcbf12051693b93c38e10f
お酒の物語は、歴史の教科書では語られない。
厳しくも苦しい時代や社会の中、
生き抜いてきた人達がいたのだと伝えてくる。

蛇足:
近年、コミックのジャンルも多岐になった。
それでも、ビジネスマン(サラリーマン)が
主人公のマンガが多いのが、日本のコミックの特徴かも知れない。
もっとも、海外のコミックに関して、
そんなに詳しい訳じゃないけど、ね。
ちなみに、最新刊の25巻の発売に併せた抽選イベントがあり、
すでに官製ハガキを送っている。
早く届かないかなぁ~と、早くも期待してしまっている?





JESUS砂塵航路

2009年11月06日 00時01分04秒 | 読心本画

「JESUS」(原作:七月鏡一/作画:藤原芳秀)は、
16年ほど前に少年誌で連載されていたコミック劇画。
「JESUS砂塵航路」は、その続編になる。
日本人(?)でもない元傭兵の「殺し屋」が、
高校教師になるというギャグ漫画のような設定だった(失礼)。
主人公ジーザスは、野性的で獰猛なキャラクター。
この2人による「闇のイージス」「暁のイージス」にも、
脇役として出ている。
少年誌では、傭兵や殺し屋など、アウトローなダーティ・ヒーローを
主人公にしたものは、ほとんどヒットしない。
短期の連載になる。
リアルな設定にすれば、マンガ的な演出が使えない。
そして、魅力的な登場人物でも、主人公に敵対するものは、
殺されるので、ストーリー展開が難しいのかも知れない。
(北条司の「CITY HUNTER」などの例外もあるけど。)
JESUSは、少し異色なコミック劇画だったのかも知れない。

・・・と、ここまで記していて気付いたことがある。
ジーザスの面白さは、主人公ジーザスが持つ、圧倒的な戦闘力に対して、
学校という制約の多い空間が物語の舞台になっていることかも知れない。
大人とは言えない生徒(高校生)たちは、
精神的にも社会的にも安定していない存在。
時間や行動も制限される。
学校は、生徒を社会的には保護しているが「大人」とは呼べない存在が、
社会に解き放たれないように閉じられた空間にもなっているからだ。

この作品は、「ケータイコミックサイト」での連載で、
NAは刊行されて、始めて知ることになった。
圧倒的な画力とスピーディーなストーリー展開。
前作を知らなくても楽しめる展開となっている。
実はNAは、「JESUS」「暁のイージス」も雑誌紙面で読んだ程度。
コミックを“通し”で、見ているわけでもないのだが、
ベテラン作家コンビによる作品の完成度の高さは、少し驚かされてしまう。
続刊が楽しみだが、いつになるのか?・・・が分からないのが困ったところです。

※ちなみに、この記事は「mixi」のレビューにも使用しています。
ネタの使いまわしとなって申し訳ないです(誰に?)。