「闇の処刑人」などと言った設定のキャラクターは、
コミックの世界では、案外、多い。
アメコミでは、「バットマン」「パニッシャー」などもある。
比較的、シリアスなドラマが展開するジャンルだとも言える。
主人公はテロリストに妻子を殺された元警官。
銃弾をも弾く、鋼鉄の腕を持ち、
1度、引き受けた仕事は、必ず果たし、守り抜く。
闇の世界で”イージスの盾”と通り名で呼ばれる、最強の護り屋。
・・・連載当初から、迫力のあるストーリー展開と
描写に引き込まれていた。
設定や物語性が高いコミック劇画だが”人を守る”と言う設定は、
決してハデではないだけに、長期の連載はないと思っていた。
ところが、2000年から2008年にわたっての長編となった。
(途中、掲載誌の廃刊などにより、休載されていたが・・・。)
妻子を奪った宿敵と対峙したとき、どのようなドラマが展開されるのかは?
高い期待と不安を感じさせるものだった。
(まだ決着を知らないんだけど、ね)
蛇足:
この作品と、物語的にも関連性のある
「JESUS」(原作:七月鏡一/作画:藤原芳秀)
の新作が刊行されたらしい(2009年9月現在)。
いずれ、まとめて見たいところである。
さらに蛇足・・・。
物語中、「イージス」の強い個性にもなっているのが、
失われた右腕に代わるハイテク義手。
現実には、義手は、義足に対し、進歩がなかった分野。
腕を失ったとは言え、神経は残っている。
それをセンサーで読み取って、制御する研究も行われている。
手の機能を再現するには、高度な技術が必要。
例えば、掴む、握るなどの動作。
(「親指は、どの指とも向かい合わせにある」など、
指の位置と機能を分析することも、改めて行なわれている。
CBSドキュメントによると・・・。
米軍(国防総省、ダーパー)では1億ドルの予算で
総指揮をとる大型プロジェクトを行なわれている。
それを共同プロジェクト、それとも外部委託?しているのが、
ニューハンプシャー州にあるデカ社。
デカ社。
セグウェイの発明で知られるディーン・ケーメン氏の会社。
軍が出した条件は、
「標準的な人間の腕のサイズで、重量4Kg以下」と言う厳しい制約。
義手を使用している人達への調査で、
空洞の義手でも、汗ばみ、痛みが感じられると分かる。
そのため、圧力が変化するクッション性のエアーパッドを用いて、
加重への負担を和らげるなどの研究も進められていた。
弾丸をも弾く、鋼鉄の腕を持つ、無敵の「護り屋」は、
コミックの話だが、事故や災害にあった人間のため、
ハイテク義手の発展だけは、現実化するかも知れない。