数日前、本屋のコミックコーナーに「JESUS砂塵航路」の新作があった。
(関連する過去の記事「マンガ購入…、さらに購入」)
以前から、「JESUS砂塵航路」の世界観を共通するコミック作品として
「闇のイージス」「暁のイージス」の主人公”護り屋のイージス”も登場していたが、
今回「JESUS砂塵航路」の主人公であるジーザスともに表紙に描かれている。
物語も、佳境に入っていて、かなり盛り上がってしまう。
数多くあるコミック作品のヒーロー(コミックヒーロー)で、
いまだに気になる存在が、この”護り屋のイージス”こと、盾雁人。
「闇のイージス」「暁のイージス」では、
物語中、通り名である”イージスの盾”を、
自ら名乗ることがないのも印象的だった覚えがある。
「銃弾を弾く、鋼鉄の腕を持ち、依頼を受ければ、
いかなる敵からも、守り抜くと言われる最強の護り屋」。
”妻子をテロリストによって奪われ、死亡が確認されている元警察官”。
「如何なる理由があろうとも、護り屋に関わるものは、”人殺し”をしてはならない」
…などと言ったオカルトじみた設定は、
当初から、色々な展開を期待させてもらいました。
その期待を、コミック作品として、”ほとんど”裏切らなかったのも、印象的だった。
ネタばれになってしまうが…。
「暁のイージス」のラストで、宿敵である(テロリスト)”蝶”バタフライは、
イージスに倒されるが、”完璧ならざる世界”への復讐ではなく、
”自身の世界”を取り戻すことになる。
イージスは、物語中の宣言通り、世界を護る盾となったのだけど…。
結果だけ見れば、宿敵を討ち滅ぼしただけにも見れてしまう。
追記:
昨年、9・11のテロリスト実行犯ウサマ・ヴィンラディンが、
米軍特殊部隊(ネイビー・シールズ)によって、殺害された。
(フィクションではなく、実際のニュース)
ここ数年、大規模なテロの危機こそ、沈静化してきたようにも見えるが、
テロの脅威は、本当に去ったのだろうか?
やはり、疑問が残ってしまう。
…うん?
レビューになっていない?
「闇のイージス」「暁のイージス」は掲載されていたコミック誌の廃刊で、
ページ数が足りなくなってしまったのだから、仕方もなく。
物語のラストとして、決して不十分ではないが…。
結果だけ見れば、(テロリスト)宿敵を討ち滅ぼしただけにも見える。
それに対する1つの展開もあって、「JESUS砂塵航路」の物語も、
佳境に入っている。
(2021年9月末、加筆分)
このジーザス砂塵航路において、
闇のイージスの登場人物でもある中国系の秘密結社、「竜門幣」の当主、
劉伊健(リウ・イーキン)と、主人公ジーザスとの対決シーンがある。
作画の藤原芳秀は、池上遼一を師事していたことから、
この登場人物は、池上遼一と小池一夫によるコミック作品の傑作、
「クライングフリーマン」へのリスペクトとも思われるけど。
フリーランスとしては、世界最強の殺し屋であるジーザスとの対決は、
ある意味、コミック世界における最強の殺し屋、ゴルゴ13と、
クライングフリーマンとの対決を思わせる。
・・・うん?
そう言えば、クロスオーバーしている、
「死がふたりを分かつまで」の主人公、土方護は、盲目の剣士で、子供連れ。
時代劇のスーパーヒーロー、「座頭市」と「子連れ狼」をあわせて、
現代に登場させたような人物だったな。
子連れ狼の主人公、拝一刀は、時代劇における最強の刺客(殺し屋)であり。
子連れ狼の原作者も、小池一夫だったハズ。
小池一夫は、さいとうプロダクションに所属していたこともあり。
初期のゴルゴ13にも関わっていたことを考えれば、
コミック作品における代表的な殺し屋たちのバトルが、
どのような結末となるかも思わせる内容は、かなり楽しめるものでした。
先日、劇画家の“さいとうたかを”が亡くなられたことをネット上で知り、
その前に、こんなことを考えていたのは、ただの偶然でしかないけど。
2年前に亡くなられた小池一夫とのことも考えれば、
なにかが、時代に刻み込まれていたのだと気付かされてしまう。
(敢えて、ここに記させていただきます。ありがとうございました。)