戸惑い八景

見たり聞いたりしたモノを独自に味つけしました。
飛騨の高山から発信しています。

いっしょ、子供といっしょ

2015年10月27日 | 想うこと

うちの父は軽度の認知症で、要介護1の認定を受けています。

そのためもあって、デイサービスを週に二日利用しています。

家にいても、寝てテレビを観ているくらいですから、週に二日だけでも、色々と活動できる施設に行けるのは良いことだと思っているのです。

ですが、本人、デイサービスに行く朝は、なにかとごねます。

足が痛いから無理だとか、おしっこの出具合が悪いからいけない、とか色々・・・。

行ってしまったらそれなりに楽しんでくるようなのですが、毎回、行く朝は、今日は休むことにする、と断ろうとします。

ヘルパーの方はそれは心得たもので、そういう方が多いのでしょう、暖かくできますから足に良いですよ、とか、色々説得なさって連れて行ってくださいます。

夕方になり父が帰ってくると、それは嬉しそうな顔をして家に入ってきます。

好きなカラオケができたりで嬉しかったのでしょう。

そしてなにより、家に帰ってこられたのが嬉しいのでしょう。

家だとわがままが言えますから。

好きなように振る舞えますから。

それを見ていて思うのは、まるで幼稚園児のようだなと。

幼稚園児の中には、行ってしまえば楽しいのだけれど、朝、家を出るのが嫌な子がいます。

それでなにかと理由をつけて、お腹が痛いだとかで、今日は休みたい、となるのです。

ですけれど、行ってしまえば、思いっきり遊んではっさんして帰ってこれらるのです。

楽しかったでしょう。

・・・まるで一緒です。

それにつけても、ヘルパーの方々には頭が下がります。

子供だったら小さいからいいですが、大の大人のわがままに付き合って世話をなさっているのですから。

頭を洗ってもらい、髭も剃ってもらえますから、いつも小綺麗になって戻ってきます。

それでも行く朝は・・・気が引けてしまうのでしょう。