戸惑い八景

見たり聞いたりしたモノを独自に味つけしました。
飛騨の高山から発信しています。

でてーる

2010年04月20日 | 想うこと

かつては、といって四半世紀以上前、年に100本以上映画を観たシネマディクトと自称していた私も、いまは年に2、3回しか映画を観にいきません。

なかなか時間がとれないのも理由の一つですが、家で映画(DVD等)が手軽に観られるようになったのも大きな理由です。

特に、目が悪くなってきているのか、映画館で観ると画面が暗くてよく分からず、ブルーレイで見直して初めてディテールが分かるなどという逆転現象も起きます。

それなのですが・・・自分でも不思議なのですが、観もしない映画の批評だけはよく読みます。

ですから、観てもいないのに、人に映画を薦めることもできます。

無責任な行為ですが・・・。

そこで感じるのは・・・

最近の日本映画のつまらなさではないでしょうか。

といってインディーズ系(?)は別ですが、大手で公開される映画の質の低下が気になるところです。

公開されてすぐ、中立的立場で批評を書いている方の批評を読むと、それは酷いものです。

いや、けっして酷いと書いているわけではないのですが、それはそこ、多くの映画を観てきた私には、どの程度なのかというのが分かってしまうのです。

それに、観ていないとはいえ、ほんの少ないサンプルですが、『ヒーロー』・『湾岸署』・『少林少女』等は観ましたから、困ってしまったものだというのは分かるのです。

何が悪いのか・・・。

まず、ホンがダメなのでしょう。

ストーリーも、見所も、観客をバカにしているんじゃないかというような作りです。

演出も、テレビ作りというか、いい例が、『ヒーロー』の出だしのダンス会場の場面が、いかにもスタジオで撮りました、と観客に分かってしまうつくりでした。

そんなところに力を入れないんだ、と開き直られそうですが、映画作りではディテールが命でしょう、とも思うのです。

「天使のように大胆に、悪魔のように細心に」、ですよ。

「神は細部に宿る」、でもいいんですが。

なぜ嘆くように書いてしまったのか、と自分でも奇妙に思ってしまいますが、昨夜息子が何げに言った、「日本映画は観たいと思わないもな」、というのが私の中で響いていたのです。

映画が好きな息子でも、日本映画には興味を持っていません。

テレビドラマは別ですが。

もっと大胆に細かく書ける脚本家は出ないでしょうか。

しかもそれをリアルに演出できる監督も必要ですが・・・。