普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

北教祖の実態と日教組の戦略

2010-03-21 05:39:33 | 鳩山内閣

 18日の参院予算委員会の自民党の義家議員の北教祖に関する質問は、現地調査の結果に基づいての質問なので大変迫力がありました。今日はその中から特に北教祖の学校支配に関する所の彼の質問を取り上げて見ました。

[北海道教祖の学校支配のやり方]
・総理は(日教祖や政治と金の問題になると)調査調査を繰り返すばかりだ
(今までに出した北教祖の出鱈目のやり方の)資料の出所は総理の選挙区の小学校から出たものだ。
・その学校の卒業式は明日おこなわれるのだ。
・北教祖から来たファツクスに書かれたマニュアルには入学式、卒業式の練習で国歌の斉唱や伴奏を強制されないように取り組む。強行された時は町からの依頼業務や本務以外の雑務を拒否する。朝の打ち合わせのとき1週間にわたり校長に抗議を行う。新規の研究指示は受け付けない、と書いてある。
(総理は)子ども達を社会全体で育てるといながら子ども達のことを全く考えていない。鳩山さんはケース・バイ・ケース、その時々で臨機応変に物事を考える性格のようで、自分の言う事には矛盾はないと思っているようです。
 この放送を聞きながら国民はどう思っているのだろうか。
・校長はまともな学校運営をしてもできないと言う。 (北教組は校長の指示の通り)やらないと言っているのだ。
 そして総理の地もとの学校は北海道でも(日教組の活動が)激しいのだ。
・そんな日教組から金や人を貰うことで今事件になっている。
・どうして総理は身内の問題に対して甘いのか。 (友愛だとの野次)
 友愛はだれのための友愛なのか。
・明日の卒業式で日教組はこんなことをやると言っている。
 校長はどんな犠牲を払って仕事をしているのか痛々しい感じだ。
・これは我々の入手した資料の一部だが「校長着任交渉」だ。 (義家さんの質問や川端さんの回答から見ると、北教祖の教師がこれに依り個々の項目に就いて着任した新校長と交渉しその結果を校長に署名させるものの様です。)
北海道では校長と日教組の交渉で校長はがんじがらめになり何もできない状態だ。
 校長が教師の協力が得られるかと不安の気持ちで着任すると、組合員が来て回答させるのだ。
・この6番はひどいものだ。勤務条件については全て交渉事項と考えるが校長はどう思うか(と書いてある。)
勤務条件の全てを交渉しろと言えば校長は何も出来ない
 これを認めれば式の時に年休を取る。そのとき校長は自分で椅子を出すのかと言う話しになる。
 このように一つ一つ約束させられる。
・校長から寄せられた資料に依れば、
 人事に就いては、校長の(教育委員会への)具申は本人の意志を尊重し強制はしない。 組合の意見を尊重する詰まり人事は組合の言う通りにしろと言うのです
・評価制度については校長の授業参観は公開授業、研究授業、授業参観の時以外は行わない。指導案提出や授業への介入は一切行わないと思うがどう思うか。
(と書いてある)北教祖は自分達の思う通りの授業をしたいのでしょうが、校長が自由にクラスの授業を見られない、教師の教育技術の指導も出来ないなど考えられますか。
 この様に校長をがんじがらめにするのだ。
・だから教育委員会の説明よりも、学校の正常化させなかったらまともにやろうとしている校長もまともにできない出来ない歪んだ環境を何度も指摘しているのに、調査中、調査中を繰り返す文科省は本当に問題意識を持っているのか。
 
これに対して川端文科相より明日の卒業式の成り行きは教育委員会でチェックさせる。校務の学校の運営は校長の権限と責任があるので、職員団体がその権限を制限するのは国家公務員法に反するとの回答あり。
  川端さんの立場に立って良く言えば、戦後以来の「教育の独立」の観点から、教職員の管理はどうしても教育委員会を通じるしかないので回答を得るのに暇が掛かる、と言うもどかしさがあるし、逆に言えばそれが文科省側の言い訳の材料になっているようです。

[民主党の公約通りの教育改革で北教組の暴走が抑えられるか]
 以上のように義家さんが指摘した事実と民主党の公約を照らし合わせてみれば、日教組の戦略が見えてきます。
 衆院選前の産経の教育激変、文科省“解体”?
によると、
・文科省は(解体され)教育の全国基準の設定(公約によれば指導要領の大綱だけ設定)や予算・教職員の確保、法整備などに役割を限定された中央教育委員会になる。 (詰まり地方組織と実質的に無関係になる?)
・市町村では「教育行政の独立」の建前を覆し、首長を責任者に設定。学校は保護者や地域住民らによる「学校理事会」が運営し、将来は教科書採択も学校理事会単位で行うよう、段階的に移行するとしている。
・中央教育委員会がつくる学習指導要領は、教科ごとの内容を細部まで示した現行のものを大綱化し、学習内容は地域や学校、学級で決められる。
教育の地方分権からさらに“学校分権”まで突き進め、民主党の支持母体、日教組の主張とも合うものになっている。
と書いています。
[私の意見]
 義家さんの指摘したような問題点は、国会議員が絡む北教祖の選挙違反で逮捕者がでたから明らかになっただけですので、新制度では尚更のこと、北教祖のような行き過ぎたやり方はマスコミの地方版でも殆ど採り上げられないか、採り上げてもせいぜい小さく扱われるだけで、国会はもちろんマスコミで全国的に採り上げられる可能性は非常に小さい思います。
 仮にこの問題が国会で採り上げられても、文科省に代わる(民主党の公約をどう読んでもそれも地方組織と絶縁されたように見える)中央教育委員会に幾ら言っても、今回の問題で川端さんが言い訳をする以上に中央に情報が入らず、対策も地方自治体の首長にその解決を要請するしかありません。
 学校理事会も学校関係者として日教組の人が入るのは間違いなく、民主的な会合の名の元での議論が行われ、教育の専門家の教師の言う通りになる可能性が高いと思います。
  まして北教祖がやったように校長さえ日教祖の意のままになれば、学校理事会も彼らの意のままになるでしょう
 そんな学校理事会が、今回のように意識して行っている日教組の無法かつ強引なやり方を抑えられるでしょうか。
 詰まり日教組は教育の権限と責任を出来るだけ文科省から中央委員会→地方→学校のように中央からなるべく遠くに離して、日本の教育を実質的に支配しようとして居ることは北教祖のやり方を考えてみれば判ると思います。
 民主党政権が日教組の方針をそのまま呑み込んで実行に移せば、安倍さんが折角正常化(例えば教育に関する家庭の責任の明確化など)しようとした教育改革がまた元の木阿彌になりそうな気がしてならないのですが。

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注記:民主党政策集INDEX2009
中央教育委員会の設置
教育行政における国(中央教育委員会)の役割は、(1)学習指導要領など全国基準を設定し、教育の機会均等に責任を持つ(2)教育に対する財政支出の基準を定め、国の予算の確保に責任を持つ(3)教職員の確保や法整備など、教育行政の枠組みを決定する――などに限定し、その他の権限は、最終的に地方公共団体が行使できるものとします。
保護者や地域住民等による「学校理事会」の設置
地方公共団体が設置する学校においては、保護者、地域住民、学校関係者、教育専門家等が参画する「学校理事会」が主な権限を持って運営します。