普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

麻生内閣の支持率低下

2008-11-06 10:47:41 | 麻生内閣

 読売新聞が行った全国世論調査の結果について4日に次のように報道している。
 
麻生内閣の支持率は40・5%(前月比5・4ポイント減)に低下し、不支持率は41・9%(同3・3ポイント増)に増えた。
 麻生首相が米国発の金融危機への対応を優先し、衆院解散・総選挙を当面先送りする考えを示したことについては、「評価する」56%が、「評価しない」33%を上回った。ただ、麻生内閣の金融危機への対応を聞くと、「評価する」は42%にとどまり、「評価しない」の46%が多かった。
 追加景気対策のうち、総額2兆円に上る定額給付金支給を「評価する」は38%にとどまり、「評価しない」56%が多かった。一方、高速道路料金の大幅な引き下げは「評価する」56%が「評価しない」37%を上回った。
 首相が、行政改革実現と景気回復を条件に、3年後に消費税率を引き上げる考えを表明したことについては、「評価する」42%、「評価しない」51%となった。
 政党支持率は自民が32・4%(前月比6・3ポイント減)と大幅に減らした。民主は23・4%(同0・9ポイント減)だった。次の衆院選の比例選で投票しようと思う政党は自民32%、民主31%となった。自民は7ポイントの大幅減で、民主は1ポイント減だった。

 この結果から見ると国民は
・今は衆院解散・総選挙より金融危機やそれに伴う日本経済の打撃への対応を優先すべきだが、然し麻生さんの打ち出した対応で生温過ぎる、定額給付金支給はその見本だ、今頃3年後の消費税増税など言っておられるか。
・然しそれにしても自民党は頼り無いが、民主党も頼り無い、仕方ないので、次の選挙では民主党にでも入れれば、何とかなるかもしれないなと思っているようだ。

[麻生内閣の抱えている問題]
今までの懸案事項
・小泉さん、竹中さんによる今までの日本の規制撤廃主体の自由主義経済政策は今回の金融破綻で少なくともその見直しを余儀なくされている。
・大幅な公共投資による景気対策は今も抱えてる膨大な借金でそれ以上増やせない。
・今の国民生活を脅かしている医療や社会福祉に対する予算増額にも赤字財政の中で限度がある。
・問題になっている社会格差の増大を防ぐため非正規従業員政策を見直しや最低賃金のアップは今まで日本を支えてきた、企業の輸出の競争力の低下に繋がる。
・そうかと言って、国内消費を増大しようにも、少子化、景気の低迷とそれに伴うリストラによる失業者の増加でその限度は知れたものだ。

米国発の世界的金融危機とそれに伴う世界経済の停滞
・世界経済の激変について、多くの専門家や学者が色々な意見を述べているが、その対策はまちまちでこれと言った対策が見えてこない。
・麻生さんその打ち出した投資減税、法人税減税など旧来の景気対策も今の金融危機の大きさを見ると何だかすっきりしない。
 一口に言えば今回の米国発の金融危機は今までの、経済システムの破綻を示すもので、学者も、専門家も政治家もひたすらに何時来るかも判らない景気の回復をひたすらに待つほか、どうして良いか判らないのが現状だろう。
(*注記)

[自民党の責任]
 上記の国内問題は小泉さんが大鉈を振るった後の後始末の問題だ。
 私は安倍内閣の時小泉政策の継承ではなくて、修正または脱却を唱えるべきだと書き、投書した。
 安倍さんは小泉さんの改革で生じた傷跡の補修を議会の多数を占めているときにやって置くべきだったし、小泉さんが先送りした消費税増税も少なくても筋道をつけて置くべきだった。
 然し安倍さんは教育基本法改正など小泉さんの改革の抜けたところを推進しして小泉改革の傷口を拡げてしまった。
   参照:平沼赳夫さんのメール 
 麻生さんも小泉、安倍内閣の閣僚としての責任はあるが、全体的に言えば麻生さん独りの責任でなく自民党としての責任をうべきだろう。

[麻生さんへ]
 最近の麻生さんの発言はぶれが多過ぎるようだ、例の国会冒頭解散の問題、定額給付金支給の範囲、消費税実施時期などなど。
 私がもう一つ安倍内閣に提唱したことは、情報をしっかり収集して安倍さんが裸の王様にならぬことだ。
 折角与謝野さん中川さんなどの人材が閣僚にいるのにコミュニケーションはどうなっているのか、麻生さんも安倍さんのように裸の王様になっていはしないか。
 今の所世論調査で見る様に麻生さんの形勢は不利だ。
 自民党の危機と言うのに、党内の不規則発言がはびこっているのは、党の末期症状のようにも見える。
 世論調査よれば、投票しようと思う政党は自民、民主とも拮抗しているが、他の野党の票や、マスコミの民主党応援も予想され、それにも増して時の勢いも全ても民主党の方に向いているようだ。
 テレ朝の「スーパーモーニング」では麻生さんもまた安倍さん、福田さんのように野垂れ死にるのではないかと言っている。
 麻生さんが今後どうするか自分で決めるしかない。
 私は彼の決断の結果はどうであれ、その決定が彼の政治生命の終わりにならぬように身を処して貰いたいと思う。
 何故なら麻生さんは安倍さんと共に日本の政治にとってかけがえのない人だと思うからだ。

[民主党へ]
経済政策

 麻生さんの経済政策に対する批判が上記の世論調査の結果となっているが、民主党の経済政策も国民の批判に耐えるものであって欲しいと思うが、マニフェストには当面の対策しか書かれていないのが、民主党も頼り無いと言う評価に繋がっていると思う。
 政権奪回のチャンスが大きくなった今、難しいかも知れないが、改めてその経済政策を国民に新たに示すべきだ。
 勿論その他のマニフェストもその実効性や、予算の裏付けなどももう一度見直すべきだ。
 何故なら政権を取ったら直ぐに実行しなければならないからだ
 野党時代のように、その政策が進まぬのは自民党政府の責任だなど言えば一度に国民の信頼を失うだけだ。

アフガン支援
 日本や米国の識者の話によると、今回大勝したオバマさんはイラク撤兵後、アフガン紛争に力を入れるが、日本にも人または金の面で、今一層の協力を求めてくるそうだ。
 日本の民主党としても、問題の海上給油、その反対のための実現不能の対案について米国から協力要請がきたときにどうするのか、日本に対する信頼を失わせないような具体策を練って置くべきだと思う。
 私は政治的判断で海上給油の審議を早くして、自民党に3分の2条項を適用で通させた方が、仮に政権を取った後も楽で良いと思うのだが。

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*注記:福永卓郎さんのブロクの例
 テレビに良く顔を出す福永卓郎さんの米国より株価下落率が大きい日本経済への処方せん
の例を上げると、今の経済状況の解説は読み応えあるが、その対策としての「国民1人あたり子どもから老人まで10万円の減税を実施」の彼の提案に付いて読者欄のコメントでコテンパンに批判されていた。(然し、そのような福永さんに不利なコメントを削除しないのは立派だと思う。)