旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

種イモ

2011年03月27日 18時23分02秒 | Weblog
種イモがようやく手に入った。男爵イモを北海道農業試験場(現 北海道農業研究センター)で品種改良した「キタアカリ」の種イモだ。そもそもが菜園を借りる目的の過半が採れたてのうまいジャガイモを喰いたいという欲望だった。うれしくて仕方がないとしか表現のしようがない。1ネット730円で100個ばかりの種イモが入っていた。週明けの3月31日(木)が土曜日出勤の代休なので晴れてさえくれれば精魂を込めて植え付けに励む予定だ。

たとえば冷えたビールに小粒のジャガイモの塩茹で(焼き)ジャガバター、粉吹きイモ、フライドポテトに天ぷらなどなどを思い浮かべるだけで胃袋がめまいを起こしそうだ。しかも、この品種はレストランでもポピュラーな品種だ。私はジャガイモを使った料理本をもつジャガイモ料理クレイジーでもある。種イモの調達を断念しかかっていただけに、この幸運に胸が打ち震えている。

私とて「大学・中庸」や「論語」の愛読者だからといって、上司に対する忠、親に対する孝を盲目的に信奉、実践する者ではない。どちらかというと、むしろ戦後民主主義の申し子的な傾向が強い合理主義者じゃないかと自己診断してきた。ところが今日は久しぶりにドライブがてら(といっても1週間ぶりに)85歳の母親とつれだってガーディニング店で花を見た後に食事をした。この親孝行が良かったのじゃないかと思う。(しかも、本日以外も殆どが代金は母親もちだ。)

母親の注文はジャガイモ入りのオムレツだった。ひょっとしたらこの農村地帯なら売れ残りの種イモがあるのじゃないかと思いついた。そこで帰宅の順路を逆走して某ホームセンターに寄ってみたところ、予想通りというべきか、この店にはふんだんに種イモの在庫があったというわけだ。最近、私の感はよく当たる。見方によるとこれも親孝行のお陰、功徳だから、孔子様に敬意を表して明日からの通勤列車中の読書は「大学・中庸」から「論語」に切り替えてみようと思う。

フランス料理

2011年03月27日 08時45分05秒 | Weblog
よくいえば個性的、悪くいうと協調性がない者たちが、逃げ易いということで、出入り口近くのテーブルの一角を占めた。話がかみ合わないまま、めいめいの声量のみが大きくなってゆく。閉会まで皆が、送歓迎会場の一角(円卓だから角はない?)で、しこたま飲んだ。私もなにしろ人望がないものだから、ここの一角に紛れ込んだ。かなりの確度で、2日酔いが避けられない酒量だった。  

床に就く前に特効薬を飲んでいたので翌日(つまり昨日)は朝から爽快だった。そして昨日(翌日)は転職して初めての土曜日出勤だった。8時半に勤務先に着いてから、清掃を1時間半やり終えた頃には汗がにじんだ。10時からいつも通りの職務に就いた。来所者は意外に少なくて平日の半分以下の仕事量だった。久方にマイペースで仕事を進めることができた。ちょうど5時には仕事を終えて、次のエベントがあるフランス料理店に向かった。徒歩で20分ほどの道のりだ。

美味しいというのか口に合うというのか、私はこの店のフランス料理にぞっこんなのだ。黙々と調理に勤しむご主人と、心配りが行きとどいた気さくな奥方のもてなしはこのうえなく良質だ。50年近いつき合いになる悪友3人の会食だからマナー抜きだ。わずか3人の会食だというのに、スープが冷めそうになる時間を、携帯で商談する者が約1名いたり、3人で原子力発電の是非について激しい論戦になったりで、店内が凍りついたり、白熱してしまうのではないかと危惧した。ところが、回りを眺めるとほかの席の皆さんも同様でこちらを気に留める風もない。良い料理とデザートのあとは、話が弾むものだ。