ルンルンピアノ

ピアノ教室の子どもたちとの楽しい毎日。。。。。。

682         竹下さんと伊藤若冲とドテヤキ

2007-05-20 22:13:35 | Weblog
※ 近所のロク。
  気の弱いオス犬だが、なぜかNだけにはエラそうに吠えかかる。
  クリック♪


咳も少し減ってきたので、午前中久しぶりでベガホールへ行く。
大野ギター学院の発表会をやっていたので入る事にした (ここの発表会は非常に多い)
60後半くらいの男性がたどたどしく演奏する 『♪ラ・パロマ』
久しぶりに聴く 『♪シャレード』
『♪花かげ (十五夜お月さまひとりぼち 桜ふぶきの花かげに 花嫁すがたのおねえさま くるまにゆられて 行きました)』 を演奏する着物姿の年配の女性。
転調部がかなり危なかった 『♪愛のロマンス (禁じられた遊び)』
どうやってもワルツに聴こえてこない 『♪ワルツ (ソル)』

一生けんめい笑いをこらえながら聴いていると、すぐ後ろで女性のヒソヒソ声がする。
「次の次が竹下さんよ」
「・・・・あ、ホント」
手元のプログラムを見ると、確かに 「竹下○○」 という名前があった。
ギター教室での知り合いなのだろうか、それにしてはあまり情のこもった言い方でないのが引っかかる。
あんまりいい人じゃないのかな。

『メヌエット』 と 『シャレード』 が終わり、いよいよ竹下さんの登場だ。
ちょっとドキドキする。
ステージへ姿を見せた竹下さんは、小太りでお腹が出っぱりぎみの、いかにも 「オッチャン風」 といった50代前半の男性だった。
そして後ろの女性達は、なぜか黙ったまま拍手をしない (ひぇ~、ナンナンヤロウ)
でもこの竹下さん、今までの出演者がすべて譜面を見ながらの演奏だったのに対し、堂々と暗譜 (楽譜を見ずに演奏すること) で挑戦のようだ。
譜面も譜面立ても無しでドッカと腰かける竹下さん、なかなか様になっている
演奏曲はタレガ作曲の 『♪ロジータ』
知らない曲だが、なかなか好調なすべり出しのようだ。
暗譜で挑戦するだけあって、やはりかなりの練習を積んでいるのだろう。
今までの、「ちょっと練習不足気味ですいません」 的な演奏とはあきらかに違う。
いいぞいいぞ竹下さん (ピーピー♪)

と思っていると・・・・・突然止まってしまった。
すかさず弾きなおす竹下さん、ララララララ~~~タラタラタラタラタラ (トレモロっぽい)
また止まる。

再びララララララ~~~タラタラタラタラタラ ・・・・・・・止まる


ララララララ~~~タラタラタラタラタラ ・・・・・・・止まる

ララララララ~~~タラタラタラタラタラ ・・・・・・・やっぱり止まる



ホール全体が水を打ったように静まり返る。
それでも相変わらず ララララララ~~~タラタラタラタラタラ をくり返す竹下さん。
こんな事を7,8回くり返すうち、ようやく先生らしき人物が譜面を持って登場。

(ハァ、これで一件落着) と思いきや、精神的ショックのせいか、その後の演奏はボロボロだった。
あんなによく鳴っていたギターも、まるで蚊の鳴くようにしか聴こえてこない。
それでもなんとか最後まで弾き終えると、恥ずかしそうにちょっと小首をかしげながらお辞儀をする竹下さん。
するとその瞬間、万雷の拍手がホール中に響き渡った。
私も胸が熱くなった。   感動だ!!
竹下さんの後姿に向かってあらん限りの拍手を送ったのは言うまでも無い。

ホールを出ると12時を過ぎていた。
あせってコープへ飛び込みコロッケとトンカツを買う。
走って家に戻るとなんとか間に合った。
トンカツを温めて豚汁と一緒に出そうとすると、食べ物の好き嫌いに関しては森門下ナンバー1の西田1級が
「あの・・・ボク豚汁はいいです」

「え? なんで? 豚汁もキライなん?」
「・・・・・・・・・あ、ハイ」
「でもそれだけじゃオカズ足りないよ」
「・・・・・」
「じゃあさ、具は入れないから出し汁だけ飲んだら?」
「・・・・・」

半ば強制的に ‘具なし豚汁’ を出すと、キレイに平らげていた。

その後、阪上3級が飲みものを買いに外へ出る。
流しの洗い物をかたづけた後、ふと和室をのぞくと西田1級の姿が見えない。
(あれ? おかしいな。 阪上くんと一緒にコープへ行ったのかな?) と思いつつ部屋へ入ると・・・・
電気のついていない薄暗い和室のすみっこで、西田1級が、まるで座敷わらしのように背中をまるめて座っている。
(ひゃ~、ビックリ!!)
よく見ると、耳になにかイヤホンのようなものまで付けている。

「何してんの」
「 ・・・・・・(ふしぎそうに顔を上げる)」
「それ何?  音楽?」
「・・・・あ、はい」
「誰の曲?」
「・・・・・・・・・・」
「ねえ、誰の曲よ」

言いにくそうにモゴモゴ口を動かす西田1級。

「あ、もしかして ‘サクランボ’ っていうの歌う人? 大塚愛だっけ?」 と言うと、うれしそうにコクリとうなづいた。
よっぽど好きなんだなあ、大塚愛っていう人が。

午後の教室が始まる前に図書館へ行く。
『片づけられない女たち』 という本が目についたのでザッと読む。
ちょっとツラクなってしまったので聖光文庫へ行く。
『昭和の洋画100選  朝日新聞社』 をゆっくりと眺める。
岡田三郎助の 「あやめの衣」  坂本繁二郎の 「壁」  須田国太郎の 「椿」 と 「犬」
藤田嗣治の 「猫 (闘争)」  野口弥太郎の 「セビラの行列」 はプルシャンブルーと白のコントラストが素晴らしかった。

その後 『伊藤若冲大全』 を広げる。
「動植菜絵」 のビワ、キノコ、インゲン豆、なす、栗、ぎんなん、南瓜、バッタ、カエル、セミ、蝶、ゲンゴロウ、猿、にわとり、オシドリ、雀、ヤマユリ、あじさい、アサガオなどに心癒される。

若冲は生涯、肉を食べず妻も持たなかったという。

<・・・若冲はつねに個でありつづけた人である。 徒党を組むという精神から遠く離れた地点で、生涯描き通した画家である。 
その生き方が濃密でありながらどこか清々しい印象を与えるゆえんである>

『老松白鳳図』  『仔犬に箒図』  『鶏頭蟷螂図』 も印象に残った。


3時半を過ぎて家に戻り、ひと休みしてからJR宝塚へキップの手配に行く。
レール&レンタカーというのを利用するが、初めてなので勝手がわからなく少し苦労した。

阪急でおかずを買って帰る。
525円と書かれているドテヤキ (牛スジ煮込み) があってNが買おうとしたのだが、グラムの値段だとわかり青くなる。
「ちょっと味だけでも見てって下さ~い」 とカップに注ぎ分けようとする店員さんを無視して飛んで逃げてしまった。

よっぽどビックリしたんだろうなァ


おわり
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4 コメント

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音楽 (内藤)
2007-05-21 09:48:28
うちの長男も大塚愛のファンでよく聞いています。どこがいいのか私にはよくわかりませんが。
ルン様、葉書ありがとうございました。こちらは寒く、一昨日は山のほうでヒョウが降ったり、なかなか体調を管理するのも難しく感じます。
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のだめ 2 (夢人)
2007-05-21 21:16:11
ルンさん
9番 残念でした
ブログ 音楽に関する表現 すごいですね
だからこそ ルンさんの のだめに対するコメントを見たかったのです でも教室の子供さん 半分は のだめの本 持っていると思いますよ ぜひ借りて読んでみてください ブログからは割りと漫画も読んでいる雰囲気が感じ取れますので どっぷいりとはまり込むと思います 1~9巻まで読んだら ビデオを借りてみてください ビデオも原作に負けず 頑張っていると思います
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内藤さま (ルン)
2007-05-21 22:52:25
大塚愛ってなかなかの人気者なのですね。

>どこがいいのか私にはよくわかりませんが。

先日ユーチューブで観たザ・タイガースの動画画像に、「どこがいいのかさっぱりわかりません」 という投稿者 (中学生) のコメントが貼り付けられており、1人でふきだしておりました。

http://www.youtube.com/watch?v=8BKnOHXyTzs
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夢人さま (ルン)
2007-05-21 23:08:17
夢人さまの 「のだめ」 に対する熱い思いが、ヒシヒシと、グサグサと、これでもかと伝わってくるようなコメントですね♪
うちの生徒は平均年齢が低いので 「のだめ」 を持っている、または知っている確立は低いような気もするのですが・・・

次のレッスンは6月からですので一応アンケートしてみようと思います。


それにしても9巻まであるとは知りませんでした!

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